さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 ブシャーレ

2019年07月02日 | 海外旅行
地中海の海岸線から二日目の宿のブシャーレに向かう途中、日も沈んで暗くなってきました。山のシルエットが浮かびましたが、どうも雪をまとっているようです。



ブシャーレは、ガディーシャ渓谷を遡ったところにあります。



ブシャーレでは、ホテル・シュバットに泊まりました。受付は、山小屋風の造りでした。



部屋は、寝るだけの最小限の設備でした。



夜に到着したので周囲の状況が判らなかったのですが、朝に窓から外をのぞくと、残雪に覆われた山肌が、集落のすぐ上まで迫っているのが見えました。



朝食をとる食堂の脇には、テラスが設けられて眺めを楽しむことができました。



渓谷を挟んで向かいあう集落。



ブシャーレの街は、雪をまとったレバノン山脈を背後にして、標高1450m程の山の斜面に広がっています。



出発まで少し時間があったので、散策に出かけました。

ホテル・シュバットを振り返ったところですが、山の斜面に沿って建てられており、正式な入り口は上方の背後にあるようです。屋上に見えている所が、食堂脇のテラスです。



谷向こうの眺め。



上流方向に進んでいくと、教会が見えてきました。ガディーシャ渓谷は、7世紀に迫害から逃れたマロン派の人々が移り住んだ場所です。



3083mの標高を持つサウダ山を中心とするレバノン山脈は、万年雪を持ち、麓にはスキー場やリゾート地が開発されています。



雪山を背景にした教会の眺め。この写真を見て、国名をレバノンと言い当てることは、中東、イスラム教地域という先入感があるため、最難問になるでしょうね。



立派な教会が幾つも建てられていました。





谷は崖になって深く切れ落ちていました。ホテル前まで戻って、今度は下流方向へ。





草地も現れました。まさにスイスの牧場風景です。



野草の花も見られました。







サクラの花、サクランボ用なのかな。



歩いていると、十字架の下に聖人の絵が掲げられていました。中央が、マロン派の創始者で4~5世紀のアンティオキアで活動した聖マールーンでしょうか。



ホテルの向かいに赤十字を掲げ、救急車も停められている建物がありました。

赤十字のマークはキリスト教を連想させるため、イスラム教の国では代わりに星と新月を組み合わせたマークをシンボルにした赤新月社が活動しています。

レバノンという国は、事前の印象とは大きく違っているようで、この先の旅の関心が高まりました。
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