かつて天上の楽園と称えられたアヤメ平は、1960年から70年頃にかけての尾瀬登山ブームの際に踏み荒らされて、自然回復の努力が長年に渡って続けられています。現在は、尾瀬の登山口として富士見峠を利用する者はまれになってきており、湿原も回復してきています。
4月から5月連休の頃にかけては、アヤメ平は厚い雪の下で、静かに春を待っています。(写真は、アヤメ平から見た景鶴山方面)
今回の山行は、石原夫妻が、シーズン終わりなのにスノーシューを買ったと聞いたので、その初使用に協力しようというのが、発端です。この季節でも、富士見峠への林道は雪で覆われており、まる一日のスノーシュー歩きが行えるはずです。
場合によっては、戸倉スキー場の先は雪に覆われているかと思っていたのですが、除雪されて、ゲートから歩きだすことができました。
まずはつぼ足で歩き始めましたが、前方にカモシカが現れたので、ザックを下ろしてカメラを取り出して撮影しました。ザックを下ろしたついでということで、スノーシューを履きました。
林道をそのまま辿ると遠回りになるんで、林道がトラバースに入るところで流れ込む沢に進みます。このショートカットは残雪の融け具合次第ですが、3m程の厚さはあったようです。
ひと登りで、田代平に出ます。
夏道は通っていないので、残雪期にしか訪れることができません。この時は青空も見えて、そのうちもっと晴れるだろうと期待していたのですがね。
その先で林道に復帰するのですが、この付近の地形は複雑で、初めてでは迷いかねません。スノーモービルの跡があるので、それを辿れば、富士見小屋まで連れてってくれるはずですが、それでは面白くありません。
林道を辿っていくと、馬洗淵に出ます。コバルトブルーの水面が現れてきていました。
ここでスノーモービルの跡は、冬路沢のほうに下っていったので、林道を辿ることにしました。
今回は、アヤメ平から、大行山に続く尾根を下降しようかと思っていたので、林道への下り口を確認しておく目的もありました。
長く感じられる林道歩きで、しかも天気が悪くなってきて、防寒のために雨具を着込む必要も出てきました。
富士見小屋も近づいたところで、三台のスノーモービルが追い抜いていきました。
ガスの中から、二階部分が雪の上に出た富士見小屋が現れました。
時間的にも順調であったので、白尾山に向かうことにしました。
富士見峠付近。幅広尾根で、地形も複雑なため、GPS頼りの歩きになりました。地図と磁石だけだったら歩く気にはなれませんね。
二人も、慣れないスノーシュー歩きを頑張っています。
ガスの中からマイクロウェーブのアンテナが現れました。ここまでは林道が通じているのですが、どこに林道があるのか、その気配すら感じられません。
振り返ると、スノーシューの跡がガスの中に消えていました。視界はさらに悪くなってきました。
前夜の雨は、山上では氷雨となり、木に樹氷として張り付いたようです。
風上に向かって、氷の結晶が延びていました。
白尾山山頂。尾瀬ヶ原を囲む峰々のうち、南の稜線では、この白尾山が最高峰で、2000mを越えています。
先回訪れた時には、小さな山名板が木に取り付けてあったと思って周辺を探してみたのですが、見つかりませんでした。
風当たりの弱いところに腰を下ろしてひと休み。
富士見小屋に引き返すと、ガスの切れ間からアヤメ平が姿を現しました。
二人のスキヤーが登ってきており、白尾山に向かっていきました。
富士見小屋からアヤメ平に向かっては、スノーモービルのトレースが付けられており、コース的には楽でした。
アヤメ平に出ると、標識の頭が雪の上に出ていました。
ガスのために、風景写真の撮りようもなし。
風も冷たかったので、富士見小屋まで下ってからお昼にしようかと話し合っていると、ガスが切れてきました。それならばということで、粘ることにしました。
1時間ほど粘ると、展望も開けてきて、写真撮影タイムになりました。これは鳩待峠方面。
至仏山。山頂は、結局ガスに覆われたままでした。
尾瀬ヶ原を挟んで向かい合う景鶴山。
燧ヶ岳。やはり高いピークは、なかなかガスが切れてくれません。
先ほど登ってきた白尾山(左)と荷鞍山(右)。
下山途中にアヤメ平の縁を振り返ったもの。雪庇が張り出して、崖状になっています。
尾瀬ヶ原も見下ろすことができました。
下山は、冬路沢コースを下りました。
冬路沢の右岸段丘を通って、最期は、馬洗淵で林道に戻ります。
田代原まで下ると、富士見下までは、もうひと頑張りです。
天気は、なんとか展望が確認できたという程度でしたが、スノーシュー歩きの経験は積むことができたと思います。
山スキヤーに独占させるには惜しいコースなので、来年以降もスノーシュー歩きで出かけようかとも思っています。
アヤメ平での展望が充分でなかったので、2002年4月28日の山行の際の写真をどうぞ。
アヤメ平から見る至仏山。
アヤメ平から見る燧ヶ岳。天上の楽園と称えられる理由がおわかりでしょうか。
アヤメ平から見る景鶴山。その左奥に見えるのが、平ヶ岳です。
残雪期の尾瀬。静かに尾瀬を楽しむことができる、私の好きな季節です。
4月から5月連休の頃にかけては、アヤメ平は厚い雪の下で、静かに春を待っています。(写真は、アヤメ平から見た景鶴山方面)
今回の山行は、石原夫妻が、シーズン終わりなのにスノーシューを買ったと聞いたので、その初使用に協力しようというのが、発端です。この季節でも、富士見峠への林道は雪で覆われており、まる一日のスノーシュー歩きが行えるはずです。
場合によっては、戸倉スキー場の先は雪に覆われているかと思っていたのですが、除雪されて、ゲートから歩きだすことができました。
まずはつぼ足で歩き始めましたが、前方にカモシカが現れたので、ザックを下ろしてカメラを取り出して撮影しました。ザックを下ろしたついでということで、スノーシューを履きました。
林道をそのまま辿ると遠回りになるんで、林道がトラバースに入るところで流れ込む沢に進みます。このショートカットは残雪の融け具合次第ですが、3m程の厚さはあったようです。
ひと登りで、田代平に出ます。
夏道は通っていないので、残雪期にしか訪れることができません。この時は青空も見えて、そのうちもっと晴れるだろうと期待していたのですがね。
その先で林道に復帰するのですが、この付近の地形は複雑で、初めてでは迷いかねません。スノーモービルの跡があるので、それを辿れば、富士見小屋まで連れてってくれるはずですが、それでは面白くありません。
林道を辿っていくと、馬洗淵に出ます。コバルトブルーの水面が現れてきていました。
ここでスノーモービルの跡は、冬路沢のほうに下っていったので、林道を辿ることにしました。
今回は、アヤメ平から、大行山に続く尾根を下降しようかと思っていたので、林道への下り口を確認しておく目的もありました。
長く感じられる林道歩きで、しかも天気が悪くなってきて、防寒のために雨具を着込む必要も出てきました。
富士見小屋も近づいたところで、三台のスノーモービルが追い抜いていきました。
ガスの中から、二階部分が雪の上に出た富士見小屋が現れました。
時間的にも順調であったので、白尾山に向かうことにしました。
富士見峠付近。幅広尾根で、地形も複雑なため、GPS頼りの歩きになりました。地図と磁石だけだったら歩く気にはなれませんね。
二人も、慣れないスノーシュー歩きを頑張っています。
ガスの中からマイクロウェーブのアンテナが現れました。ここまでは林道が通じているのですが、どこに林道があるのか、その気配すら感じられません。
振り返ると、スノーシューの跡がガスの中に消えていました。視界はさらに悪くなってきました。
前夜の雨は、山上では氷雨となり、木に樹氷として張り付いたようです。
風上に向かって、氷の結晶が延びていました。
白尾山山頂。尾瀬ヶ原を囲む峰々のうち、南の稜線では、この白尾山が最高峰で、2000mを越えています。
先回訪れた時には、小さな山名板が木に取り付けてあったと思って周辺を探してみたのですが、見つかりませんでした。
風当たりの弱いところに腰を下ろしてひと休み。
富士見小屋に引き返すと、ガスの切れ間からアヤメ平が姿を現しました。
二人のスキヤーが登ってきており、白尾山に向かっていきました。
富士見小屋からアヤメ平に向かっては、スノーモービルのトレースが付けられており、コース的には楽でした。
アヤメ平に出ると、標識の頭が雪の上に出ていました。
ガスのために、風景写真の撮りようもなし。
風も冷たかったので、富士見小屋まで下ってからお昼にしようかと話し合っていると、ガスが切れてきました。それならばということで、粘ることにしました。
1時間ほど粘ると、展望も開けてきて、写真撮影タイムになりました。これは鳩待峠方面。
至仏山。山頂は、結局ガスに覆われたままでした。
尾瀬ヶ原を挟んで向かい合う景鶴山。
燧ヶ岳。やはり高いピークは、なかなかガスが切れてくれません。
先ほど登ってきた白尾山(左)と荷鞍山(右)。
下山途中にアヤメ平の縁を振り返ったもの。雪庇が張り出して、崖状になっています。
尾瀬ヶ原も見下ろすことができました。
下山は、冬路沢コースを下りました。
冬路沢の右岸段丘を通って、最期は、馬洗淵で林道に戻ります。
田代原まで下ると、富士見下までは、もうひと頑張りです。
天気は、なんとか展望が確認できたという程度でしたが、スノーシュー歩きの経験は積むことができたと思います。
山スキヤーに独占させるには惜しいコースなので、来年以降もスノーシュー歩きで出かけようかとも思っています。
アヤメ平での展望が充分でなかったので、2002年4月28日の山行の際の写真をどうぞ。
アヤメ平から見る至仏山。
アヤメ平から見る燧ヶ岳。天上の楽園と称えられる理由がおわかりでしょうか。
アヤメ平から見る景鶴山。その左奥に見えるのが、平ヶ岳です。
残雪期の尾瀬。静かに尾瀬を楽しむことができる、私の好きな季節です。