さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 ブリュッセル1

2008年03月20日 | 海外旅行
このブログにコメントを頂いているベルギー駐在中の「本読みと山歩き」さんに敬意を表して、ベルギーシリーズに突入します。
通り過ぎただけの旅人ですので、表面を眺めただけなのはお許しを。

ブリュッセルは、ベルギーの首都であり、現在では欧州連合EUの本部が置かれています。

ここでの一番の見所は、グラン・プラスでしょう。ビクトル・ユゴーは「素晴らしく大きい広場」と呼び、ジャン・コクトーは「絢爛たる劇場」とたたえたといいます。

広場は、豪華な職業組合のギルドハウスに取り囲まれ、現在では、世界遺産にも登録されています。夏にベゴニアの花で広場を埋めるフラワーカーペットは有名ですが、それ以外でも花屋が並んで、華やかな雰囲気を醸し出しています。



広場を取り巻くギルドハウスは、金で装飾され、屋根にはギルドのシンボルと思われるさまざまな飾り付けが施されています。







家並みの中央にあるのは市役所。15世紀に建てられたフランボワイヤン(後期フランス・ゴシック)様式の建物で、塔の高さは96mあります。



それに向かいあうのは、王の家。16世紀にスペイン王カール5世の命で建てられたことから、名前が付けられています。



王の家は、ネオ・ゴシック様式になっています。

この広場で旅行者にとって楽しみなのは、チョコレート店が何軒も店を出していることです。日本でも高級チョコレートとして有名になったゴディヴァの店もあります。私が訪れた時は、復活祭にちなんだ卵やヒヨコの形をしたチョコレートが沢山ならんでいました。



広場を離れると、聖ミッシェル寺院があります。1226年に建築を開始し、完成は17世紀になってからというので、気の遠くなる年数がかかっていますね。フランス風ゴシック建築の最高傑作とも言われているようです。内部のステンドグラスも有名ですが、写真は撮っておりませんでした。ミサの関係で入れなかったのかなあ。

さて、音楽の話題に続けましょうか。華やかなグラン・プラスですが、新教徒の最初の火刑も行われたという陰惨な歴史も持っています。時は、カール5世の代。王の家の建設を命じた神聖ローマ皇帝・スペイン王ですね。この息子が、スペイン王フィリッポ2世です。この王子がヴェルディの中期オペラの傑作「ドン・カルロ」の主人公になります。自分の母になった王妃エリザベッタとの道ならぬ恋に、フランドルでの新教徒の弾圧の話が絡みます。ベルギーとスペインというと、ヨーロッパ何カ国巡りが得意の日本の観光ツアーでも組み合わせることはないと思いますが、歴史的には密接な関係を持っています。このあたりの歴史は、読んでも頭が痛くなってきます。
全曲はやはり映像の入ったビデオがお勧めですが、アリアだけなら、ドンカルロとロドリーゴの二重奏を勧めましょう。フランドルの新教徒を救うように勧める歌ですのでね。もう一つ有名なエーボリ公女のアリアは、好きな歌ですが、本題とははずれます。
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