さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 アブ・シンベル大神殿 その2

2010年12月01日 | 海外旅行
アブシンベル大神殿には、アメン・ラー神といってエジプトの神々が祀られていますが、ラメセス2世を神格化するような像やレリーフで飾られています。



入り口脇には、各国に遠征した際に捕えた捕虜のレリーフが飾られています。これは、アジア諸国(現在のシリア、イラク、トルコなど)の捕虜が、パピルスで首を縛られています。

反対の壁には、ヌビアの捕虜がハスの花で首を縛られたレリーフが飾られています。



神殿の内部は、大列柱室、第二列柱室、前室、至聖所と縦に並び、大列柱室の脇には何箇所か倉庫が設けられています。



神殿内部は撮影禁止になっていますが、大列柱室の様子は、入り口から撮影できます。

大列柱室には八本の柱が並び、その前にはラメセス2世の虚像が置かれています。

以下は、撮影禁止のために、現地で購入したガイドブックより得た画像です。



こん棒でアジア人の捕虜を打ちすえるラメセス2世。太陽神ラー・ホルアクテイがラメセス2世に勝利の短剣を手渡しています。



大列柱室の脇に広がる倉庫ですが、ここにも王や神々のレリーフが飾られています。



ラメセス2世は、座っている三人の神々(ライオンの頭をしたイウサス女神、神格化されたラメセス2世、隼の頭をしたラー・ホルアクテイ神)にロープでつながれたヒッタイトの捕虜うをさしだしています。



第二列柱室は、四本の柱が並んでいます。それらもレリーフで飾られています。

柱の左では、ホルス神が王の冠に触れて祝福しています。また、右側では、ウルト・ヒケウ女神がラメセス2世を祝福しています。




左側ではハトホル女神が、右側では隼の頭を持つ争いの紙メンチュが、生命の印のアンクをラメセス2世の鼻先に与えています。



左側ではウアジュト女神が、右側ではムト女神が、ラメセス2世を抱いて祝福しています。

壁画の絵の具の色も良く残されています。




第二列柱室の壁に描かれたレリーフです。左からイシス女神、神格化されたラメセス2世、豊穣の神ミン・アメン・カムトエフを現し、これらの神々にラメセス2世はレタスなどを捧げています。

豊穣の神ミン・アメン・カムトエフは、勃起した男性性器を持つように描かれることから、壁画に描かれるエジプトの神々の中でも注目度の高いものになっています。



際奥の至聖所には、左から、プタハ神、アメン・ラー神、ラメセス2世、太陽神ラー・ホルアクテイが祀られています。

東の入り口から年に二回、この像まで太陽の光が差し込み、2月22日と10月22日に盛大な祭りが行われるといいます。
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