さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 ラマユル僧院 その4

2019年02月12日 | 海外旅行
観音堂に向かいました。



観音堂に入りました。



ここの本尊は、千手千眼観音です。「千手千眼」の名は、千本の手のそれぞれの掌に一眼をもち、千本の手でどのような衆生をも漏らさず救済するといいます。



美しく、印象的な姿をしています。



壁一面には、釈迦の前世の物語であるジャータカが描かれています。



判らない物語がほとんどですが、これは「捨身飼虎図」ですね。釈迦の前世の薩埵王子は、飢えた虎とその7匹の子のためにその身を投げて虎の命を救いました。



小型のチョルテン(仏塔)が並べられ、その奥の壁には壁画が描かれています。





このの壁画では、男性尊格が配偶者と性的に結合した状を描いたヤブユム(男女合体尊)が描かれていました。



秘密集会(ひみつしゅうえ)、呼金剛、(ここんごう)、大威徳明王(だいとくみょうおう)、勝楽(しょうらく)、時輪金剛(じりんこんごう)の守護尊があるようですが、絵を見て名前を知ることは難しいです。







ヤブユムと人は光の線で結ばれています。



この交合の表現は、空性の智慧(女性原理、自利)と慈悲の方便(男性原理、利他)との一致を体現した仏陀の境地すなわち大楽を現すといいます。交合とその快楽そのものを悟りの境地と紐付ける解釈は、密教系のカルト宗教に多く、明確な誤りであるといいます。

教義はどうあれ、インドのカジュラーホーで見たミトゥナ像(男女交合像)を思い出してしまいます。ヤブユム(男女合体尊)は、ヒンドゥー教の影響を大きく受けているように思えます。



下部の小さめの絵を見ると、抱かれているのが男のようにしか見えません。





男神は恐ろしい姿をしているので、その配偶者も男にしかみえないのか、ゲイのカップルなのでしょうか。



見学を終えて入口に戻り、そこの食堂で昼食をとりました。



僧院入口近くの建物の背後には、トルコのカッパドキアを思わせる石塔が並んでいました。



車で移動し、ラマユル僧院の展望地で、写真ストップしました。



こちら側からの眺めも素晴らしいです。





ラマユルの村にあった学校を見学させてもらいました。



立派な建物でした。



小中学校が合わさっているようで、学校全体では70名ほどの学生がいるようです。



校舎内の各所に数名の学生が集まって授業を受けていました。

この地方は、インドがイギリスから独立した際に、インドとパキスタンのどちらに所属するかが原因で生じたカシミール紛争の地でもあることから、辺境の地ではあるものの政府が手厚い保護を行っているようです。



学校入口からもラマユル僧院の素晴らしい眺めが広がっていました。
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