白石勇一の囲碁日記

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Master対棋士 第19局

2017年02月19日 23時59分59秒 | Master対棋士シリーズ(完結)
皆様こんばんは。
本日はMaster対柯潔九段の2局目をご紹介します。



1図(実戦)
柯潔九段の黒番です。
黒△に対し、反射的に白Aと頭を出したくなりますが、右辺の白は生きていますし、右下の黒もそう弱い石ではありません。
ならば手を抜こうという発想は分かります。





2図(変化図)
となれば、白1あたりがまず思い浮かぶ着点です。
こう打たなかったのは、黒2の三々入りを嫌ったからでしょう。
黒10の後AやBを見られ、上辺をどう守るか悩ましいのです。





3図(実戦)
しかし、白1、3とは驚きました。
黒4とツケられると左上白の形が良くないので、白がまずいとされています。
しかし、この局面では隅を守る事と白3へ先着する事が、何より大事と見ているのですね。

こういう打ち方自体は、昔からあるものです。
しかし、通常は周囲にもっと白石が多い時に打たれます。
この局面では、無理筋と感じる棋士が多いのではないでしょうか。





4図(実戦)
左上を利かすだけ利かして、黒12に打ち込みました。
これが厳しく、一見すると白が苦しそうに見えます。





5図(実戦)
しかし、白11までとなってみると、白も粘りのある格好をしています。
簡単にやっつける訳には行きません。





6図(実戦)
結果は、黒△と白△の振り替わりになりました。
そこそこの分かれに見えますが、白が先手になったので、1の切りが強烈でした。
この後左辺に大きく白地が増える事になり、白の勝ちが決まりました。

人間最強の棋士でも、判断を間違えると簡単に負かされてしまいます。
恐ろしい強さです。
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