白石勇一の囲碁日記

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Master対棋士 第13局

2017年02月04日 23時59分59秒 | Master対棋士シリーズ(完結)
皆様こんばんは。
4日連続でMasterの棋譜紹介をします。
どうも最近は余裕が無くていけませんね。



1図(実戦)
黒は王昊洋六段(中国)です。
白1から5の押さえ込みはMaster得意の打ち方ですね。
きつい手ですが、この場合は違和感がありません。
第4局とは違って黒Aなどに石が無く、白は目一杯に戦っても良い状況と感じます。





2図(実戦)
この碁で最も印象的だったのは、黒1に対する白2です。
この手では白A~Cのいずれかがよく打たれるのですが、白2は見た事がありません。
一見すると黒1に対して響かない手なのですが、次に白Dなどから中央を広げる手を見ているのでしょう。
部分より大局を重視した打ち方だと思います。





3図(実戦)
黒1から下辺に踏み込みました。
あまり見ない打ち方ですが、下辺を荒らす事が大きいと見た実戦的な作戦です。
しかし、ここで白6と動いたのは、いかにもタイミングが良さそうに見えました。





4図(実戦)
左下隅を捨て石にして、外側に白石を増やしました。
そして白1、3の手筋で、黒を閉じ込めにかかります。





5図(実戦)
下辺を先手で止め、白△に回りました。
中央の白模様が大きく、黒△も立ち枯れです。
また、こうなってみると、黒〇も何だか変な所にある印象です。
どうやら白に打ち回されてしまったようです。





6図(実戦)
黒1と2線を渡りましたが、白2から圧迫して十分と見ています。
そして、特筆すべきは白10です。
この手は周辺の薄みを守ったものですが、あまりにも堅過ぎるように見えます。
恐らく、このぐらいで十分勝てるという、店仕舞いの打ち方でしょう。





7図(実戦)
黒1に対して、白2から地を稼ぎに行ったのも、私には気が付かない手です。
中央の白模様が消えるので、損をしているように見えます。
しかし、中央を囲いに行くよりも、この方がミスが出難いと見ているのでしょうね。
事実これで白が優勢であり、50手後には黒が投了に追い込まれる事になりました。

一般的に棋士は地にからい傾向が強く、ぼんやりした手は「甘い」「ぬるい」などと敬遠されがちです。
しかし、Masterはそういった手で棋士に勝っている現実があります。
今後、棋士の常識も変わって行くかもしれませんね。
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