白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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自由置き碁

2018年01月13日 19時48分28秒 | 囲碁について(文章中心)
皆様こんばんは。
本日は永代塾囲碁サロンにて講座と指導碁を行いました。
お越し頂いた方々、ありがとうございました。

さて、本日は自由置き碁についてお話ししたいと思います。
通常、置き石は盤上に9つある、印のある所に置きます。



1図(通常)
例えば2子局だと、このように対角線上に黒△を2つ置いて始めます。
白1、黒2は一例ですが、3隅を占めた黒が明らかに有利ですね。





2図(自由置き碁1)
しかし、碁は自由なゲームですから、置き石の場所だって自由に選びたい!
と感じる方もいらっしゃいます。
いわゆる自由置き碁ですが、その形でも通常の置き碁同様に楽しむことができます。
例えば、小目が好きな方なら、本図のように小目を連打してみるなども面白いですね。





3図(自由置き碁2)
あるいは、このように大上段に振りかぶってみても気分が良いかもしれません。
結果は保証しませんが・・・(笑)。

ところで、本日はプロアマ本因坊戦が行われました(棋譜はこちらのページ内)。
プロアマ本因坊戦では自由置き碁が採用されています。
本因坊文裕(井山裕太)に挑戦する、アマ本因坊の林隆羽さんが用いた布陣は・・・。





4図(プロアマ本因坊戦)
黒△の小目連打でした。
これはごく普通ですね。
しかし、白1に対して黒2の締まりとは!

白3の空き隅を譲ると、まるで互先のような景色です。
1図や2図に比べて、明らかに勝ち難い布陣です。
ですが、それは承知の上でしょう。
林さんは、あえて互先風の布石で本因坊文裕の力を体感したかったのだと思います。
流石17歳、思い切ったことをやるものです。


このように、自由置き碁には色々な世界があります。
置き碁の楽しみ方の1つとして、取り入れてみるのも面白いでしょう。

ちなみに、私の指導碁では自由置き碁も受け付けています。
試してみたい方は、ご遠慮なくどうぞ!

なお、有楽町囲碁センターでの指導碁は1/18(木)、2/8(木)、3/5(月)に行います。
ご都合の合う方はぜひお越しください。