白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

問題解答

2018年10月29日 22時21分45秒 | 問題集
<本日の一言>
天元戦第2局は凄い碁だったようですね。
早速ご紹介したいところですが、私自身がまだほとんど観賞できていませんので、別の機会にしたいと思います。
</本日の一言>

皆様こんばんは。
本日は昨日の問題の解答を発表します。



1図(問題図)
白先で手にしてくださいという問題でした。





2図(正解)
白1と切っておくのがポイントで、黒のダメを詰める効果があります。
自分のダメを詰める手は悪手ですが、相手のダメを詰める手は好手となります。
黒2を待って、そこで白3とツケるのが正解手順です。





3図(正解)
白4の後、黒Aなら白Bとつないで黒3子が取れます。
黒Bと切ってくれば白Aと抜いてコウになりますが、黒のリスクも高くなっています。

一応これを正解手順としておきますが、実は白にはコウを避ける手順もあります。
どうすれば良いでしょうか?





4図(別解)
黒4とハネた瞬間に白5と下がる手があります。
黒6を待ってから白7と押さえれば黒Aと抜くしかなく、白Bとなって無条件で取ることができます。
これを別解としたのは地が少し損になるからですが、実質どちらも正解です。





5図(失敗)
単に白1と打つのは普通の形ですが、黒2と出られて白の本体がダメ詰まりです。
後から白3と打っても黒4の当てが先手になってしまい、白A、黒Bとなっては失敗です。


部分戦では石の形だけでなく、手順も大切です。