私が参加している「議論する力」「発言する勇気」トレーニングのボランティア活動で推奨するのは、三角ロジック(「主張」「データ」「論拠」を整理した発言をする手法)を用いた議論ですが、当然ながら議論の方法論は世界中にたくさん存在することでしょう。
世界にはどんな方法論があるのか、とても興味があります。
本記事の主題からは脱線しますが、世界の議論の方法論を調べてみよう、といった「漠然とした問い」に立ち向かっていく練習は、IE Global MBAのプログラムの中で時折発生したものです。
当時の私は、そういった漠然とした問いに対し、自分の経験を持ち出して帰納的に(一般化して)答えようとしてしまっていました。
なぜなら、Googleでそのままその問いを検索しても、同様に個人的な意見を記載したブログ記事などばかりヒットするためです。
しかし当然ながらベースが自分の経験だけというサンプル数1の意見など、漠然とした問いに対する答えとしては全く不十分です。
一方で、優秀な同級生たちの中には、そうした問いに真摯に向かい合わなければならないビジネス/企業はどこだろうという発想をし、そうした企業たち(複数)の具体的対応や発信情報、研究成果などにピンポイントで当たっていく、そのうえでそこから得られた複数のケースを整理するというアクションをとる人がいました。
とてもクレバーだな、と舌を巻いたものです。
さて、本題に戻します。
議論の方法論、ということで、前述の優秀な同級生たちの手法に学んで考えると、顧客等に優れた議論を行ってもらうことが、その企業のビジネスの成長に必要なところはどこか、と考えてみます。
なぜなら、そうした企業は顧客等に優れた議論をしてもらえるように、その手法を研究したり、顧客向けにそれを提示している可能性があるからです。
ふと思いついたのが、Wikipedia。
Wikipediaは、「百科事典を編纂する」という目的をもったプロジェクトですが、その記事の編纂においては、立場を異にする編集者たちが対立する可能性があります。
Web上で対立を発展的に解消するためには、議論という手法を使うほかないのではないか。
そう思って調べてみたら、ありました。
「論争の解決」というタイトルで、記事を編集している時に論争になった場合の収拾の仕方が記載されています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E8%AB%96%E4%BA%89%E3%81%AE%E8%A7%A3%E6%B1%BA
いい例もダメな例も詳しく書かれていて、勉強になります。
推奨されている手法に、三角ロジックの考え方も含まれていて、我々の活動に改めて自信を得ることもできました。
(推奨手法の中のレベル4に記載されているもの。ちょうど推奨と非推奨との分水嶺が、三角ロジックの利用有無のようです。)
議論の方法論、まだサンプル数1ですが、見つけ次第、ご紹介していきたいと思います。
何かオススメの方法論があれば、本記事下部の「コメント」欄から教えてください!
世界にはどんな方法論があるのか、とても興味があります。
本記事の主題からは脱線しますが、世界の議論の方法論を調べてみよう、といった「漠然とした問い」に立ち向かっていく練習は、IE Global MBAのプログラムの中で時折発生したものです。
当時の私は、そういった漠然とした問いに対し、自分の経験を持ち出して帰納的に(一般化して)答えようとしてしまっていました。
なぜなら、Googleでそのままその問いを検索しても、同様に個人的な意見を記載したブログ記事などばかりヒットするためです。
しかし当然ながらベースが自分の経験だけというサンプル数1の意見など、漠然とした問いに対する答えとしては全く不十分です。
一方で、優秀な同級生たちの中には、そうした問いに真摯に向かい合わなければならないビジネス/企業はどこだろうという発想をし、そうした企業たち(複数)の具体的対応や発信情報、研究成果などにピンポイントで当たっていく、そのうえでそこから得られた複数のケースを整理するというアクションをとる人がいました。
とてもクレバーだな、と舌を巻いたものです。
さて、本題に戻します。
議論の方法論、ということで、前述の優秀な同級生たちの手法に学んで考えると、顧客等に優れた議論を行ってもらうことが、その企業のビジネスの成長に必要なところはどこか、と考えてみます。
なぜなら、そうした企業は顧客等に優れた議論をしてもらえるように、その手法を研究したり、顧客向けにそれを提示している可能性があるからです。
ふと思いついたのが、Wikipedia。
Wikipediaは、「百科事典を編纂する」という目的をもったプロジェクトですが、その記事の編纂においては、立場を異にする編集者たちが対立する可能性があります。
Web上で対立を発展的に解消するためには、議論という手法を使うほかないのではないか。
そう思って調べてみたら、ありました。
「論争の解決」というタイトルで、記事を編集している時に論争になった場合の収拾の仕方が記載されています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E8%AB%96%E4%BA%89%E3%81%AE%E8%A7%A3%E6%B1%BA
いい例もダメな例も詳しく書かれていて、勉強になります。
推奨されている手法に、三角ロジックの考え方も含まれていて、我々の活動に改めて自信を得ることもできました。
(推奨手法の中のレベル4に記載されているもの。ちょうど推奨と非推奨との分水嶺が、三角ロジックの利用有無のようです。)
議論の方法論、まだサンプル数1ですが、見つけ次第、ご紹介していきたいと思います。
何かオススメの方法論があれば、本記事下部の「コメント」欄から教えてください!
既に実践されているかもしれませんが、
Argument mapという図を参加者で共有して話し合う、
という方法がありますね。
Argument mapは議論の構造(根拠、論拠、主張、
質疑、反駁、反論などの繋がり方)を視覚化したもので、
議論の全体像を把握するのに役立ちます。
Argument mapの詳しい説明はWikipediaの記事にありますが、
英語版、ハンガリー語版、ポルトガル語版、ロシア語版のみで、
日本語版はないようです。
飲茶さんが提案された「論客キングダム」があります。
この方法では、議題を提起した人と議論に参加する人との間に
「王と騎士」のような対等ではない立場を与え、
また、王に司会の役割を与えることで
議論の場が荒れたりグダグダになるのを防ごうとしています。
詳しい説明は飲茶さんのブログで読むことができます。
Argument mapについて、ご教示いただきありがとうございます。これまで私が参加しているボランティア活動ではargument mapを使っては来ませんでしたが、議論の視覚化は有益ですね。
実際使うに際しては、視覚化の方法論とそれに要するコスト(時間、手間)が課題となりますが、いろんなITツールがある現在では、うまくやる方法がありそうですね。考えてみます!
とても興味深いアイデアのご紹介をありがとうございます。
飲茶さんのブログ、論客キングダムに関する5つの記事、全て通しで読ませてもらいました。
とても整理された提案で、このテーマについて、飲茶さんがしっかりと考えられてきたのだと感じました。
ネット上の議論と現実の議論との比較では、ネット上で「顔が見えない」不特定多数が関与する分、かなり作りこまれた仕組みが必要ですが、こうした仕組みは現実の議論でも生かせそうですね。ありがとうございます。
登場人物同士の会話という形式で議論に関して説明されているので読みやすいです。
(ただし、全体的に登場人物のセリフや例に品がなかったりしますが・・・)
ですが、「意見が正しいとはどういうことか、どう検証するのか」という、
基本的過ぎて見落としかねないような事について述べた章がありますので(第四章)、
一読の価値があると思います。
ご紹介いただきありがとうございます。
「やる夫で学ぶ〜」少し長い読み物ではありましたが、全て読ませていただきました。4章のみならず他の章も深く考えられた考察で感銘をうけました。
(ネタも面白かったです。笑)
原著の岩田氏の本も読んでみようと思います。
Unknownさんは、ネット上を中心とする議論に深いご見識をお持ちですね。
勉強になります。ありがとうございます。
それ以上の深い知識をもっていたり、議論が上手いというわけではありません(笑)
さて、議論には、「トーキングステッキ」と呼ばれる棒を利用する方法もあるようです。
棒を持っている1人の人だけが自分の意見を議論の参加者に対して説明し、
意見をすべての参加者に誤解なく伝えられたと感じたら、棒を次の参加者に渡す。
棒を渡された人は前の人の意見を要約して説明し、もし誤解があれば前の人が説明し直す。
誤解がなくなれば棒を渡された人が自分の意見を説明する。
といったことを全員分行なう方法です。
少人数かつ時間が十分にある場合は有効かもしれません。
「トーキングスティック」でした。
いやいや、これだけ議論に関する幅広いご知見お持ちであることに敬意を表します!以前からこのテーマをフォローされているようですね(^^)
そしてネット上のみならず、リアルな議論でのお知恵もご教示いただきありがとうございます。
トーキングスティック、とても面白いアイデアですね!しっかりコミュニケーションを取り相手を理解しながら勧めていく議論手法でいいですね。
一方で、ご指摘のとおり、時間はかかりそうであるのと、ルールを重視しない(議論になると熱くなってしまう)人がいると実施は難しくなってしまいそうです。
議論はスポーツのようなタイムリネスも必要だと思うので、参加者の発言スタイルの自由は保障しつつも、参加者の参加態度をガラッと変えてしまうような、ちょっとしたアイデアがあると面白いな、と思っています。引き続きやり取りさせてください(^^)
方法論としての新鮮さなどの点から紹介していませんでしたが、今知っているものを列挙します。
NHKのものは教材として作られているだけあって、若年者向けとして適していそうです。
また新しく見つけた場合は紹介したいと思います。
・論理的思考力と議論さんの「中学生からの論理的思考力と議論の手法」の【論理的思考力と議論】
・翔ソフトウェアさんの「議論パターン」
・NHK for Schoolの「わかる国語 読み書きのツボ5・6年」
・NHK高校講座の「国語表現」および「ロンリのちから」
・向後研究室教材サイトさんの「4. 主張を組み立て、議論する」
・6色ハット発想法