禅を理解するのは難しい…しかし、本書は52の禅語の解説を、文と絵で表しており、その真髄がより理解しやすく書かれています。禅の教えに凝縮されているのは、
⌈ひとが前向きに生きていくための知恵⌋であり、心のゴミを捨てるために禅を学ぶのです。
その要諦、肝心なのは、⌈自分のこころを見つめること⌋であり、そして、⌈自分の『いま』を受け入れること⌋になります。
だからこそ、いまここに集中し、他と比較せず、自分の最善を尽くす姿勢を培うと、自ずと幸せが現れるのです。
52の中から2~3を紹介します。『一期一会』なら、
一生涯に一度の出合い
出会いの縁を活かす
出会えたことに感謝
一瞬一瞬を決して無駄に生きない
であり、『上善如水』は、
水のように無心に生きよう、それがよりよく生きるということ
人も一つのことに固執せず、跡形も残さず、流れるように生きていけ!
です。そして、 『紅炉上一点雲(こうろじょういってんのゆき)』 は
ひとは⌈死⌋に向かって生きている
だから、必死に生きる
生きることへの執着を捨てよう
死ぬことへの恐れを捨てよう
心を動かすことなく、⌈死⌋に向かって生きていこう
今を懸命に生きて、今日を生き切ろう
としています。肩の力を抜いて、ゆったりと読め、禅がすぅーと頭に入ってきます。
『迷いが消える禅のひとこと』(細川晋輔著、サンマーク出版、本体価格1,400円)