健康書の人気は衰えず、一つの健康法が話題になると一極集中して売れ始め、他社版元からも2匹目のどじょうが出没する、おもしろいジャンルですね。昨年は「ふくろはぎ」でした!
さて、本書の副題、『人との「つながり」が最高の健康法』からすると、運動するわけでもなく、身体の部位に刺激を与えることもなく、食事にも関せず、人間関係を改善するということです。多くの研究データから、健康になるには、禁煙、禁酒、血圧、コレステロール、運動、遺伝よりも重要なファクターが「つながり」としています。一つの研究成果を読んで苦笑しました。
誰に介護されると寿命が延びるか?
男性は、息子の嫁、娘、妻の順(つまり妻が介護すると、旦那は早く天に昇天する)
女性の場合は、介護者は夫が最適であり、息子の嫁に介護されるとそうでない場合と比較して4.3倍も亡くなりやすい。
他にも、様々なデータが提示されていますが、つながりが少ないことは死亡率を上げているのは間違いなしです。つながりはただ健康だけではなく、幸福感も左右するので、人生を謳歌する上でも、幼少期から人間関係の構築の必要性をしっかり仕込まなければなりません。
『友だちの数で寿命はきまる 人との「つながり」が最高の健康法』(石川善樹著、マガジンハウス、本体価格1,300円)