建築設計者の日々是好日

建築家として感謝をもって生きる日々の記録

わかりにくい日影規制

2014年08月18日 | Weblog
みなさんは日影規制という言葉を耳にしたことがあると思いますが内容をご存知でしょうか?

例えば近隣商業では3階かつ10m以下の建物は日影規制に該当しません

それでは北側の1種低層住居専用地域に建物の影が落ちるときにもこれは適用できるのでしょうか?
答えは複雑で我々設計者にも難題です。
建物が建っている状況などで変わるのです。
建物の敷地が全部近隣商業地域の場合はもちろん規制は近隣商業地域の定めの通りです。
しかし敷地が近隣商業地域と1種低層住居専用地域にまたがっているときは複雑です。
敷地の中の地域の境界線をまたいで建物が建っている状況では規制の厳しい1種低層住居専用地域の基準が適用されるのです。しかも1種低層住居専用地域の境界線を境にそれぞれの地域が受ける規制値をクリアしなければなりません。

建物が近隣商業地域の境界線の中に収まっている状況では北側の1種低層住居専用地域に日影が落ちても3階10m以下であれば日影規制自体が適用されません。
いかがですか?
わかりにくい規定です。

余談ですが、
東西に走る道路の路線20mの近隣商業地域で道路の南北の敷地ともに測定水平面GL+6.5mというのもおかしな話ですね
道路の南にある敷地は日影が道路に落ちるので比較的高い建物が建設できるのです。
また、以前は日影規制の判断基準面が地面+4.0mだったのですが現在は6.5mですから整合性がとれません
(ある建物で1997年当時の建設時には4mだったものが今は6.5mです)
こんなことでは社会の法の公共性、信頼性、継続性を失わせることになりますね

都市計画的法規制は経済的事情で判断されるべきではないと考えています
マンション建設を念頭に繰り返される容積率緩和措置、天空率、総合設計制度などは一般の方にはとてもわかりにくい法体系です
法は誰もが直感的にわかりやすくなければいけないと思います
ドイツやイタリアなど欧米の街々を見るにつけ、何世代にも渡り守られ誰にも分かりやすい指針となるデザインコードを決めるような法体系にする必要があると強く感じます
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