建築設計者の日々是好日

建築家として感謝をもって生きる日々の記録

「フェアであること」と「正直であること」;国立競技場問題とJIA

2015年09月29日 | 建築
私は日本建築家協会(JIA)という公益社団法人の会員です
国立競技場問題では、以前の投稿でコンペのやり直しを提案しました
しかし、白紙に戻したというものの事態は思わぬ方向に進んでいます
工事費問題だけが一人歩きしている印象で、とても社会のために良い方向に進んでいるとは言えません

私は、所属する日本建築家協会が日本の建築文化を守る砦と考え活動しています
ところが、現状はそれに危惧を抱かざるを得ない事態となっています
日本建築家協会は毅然とした意見表明、そしてお詫びをして、真に社会に寄与できる活動をすべきと考えています
以下、私が今後の日本建築家協会が社会に認められる団体となってゆくために今求められる活動とスタンスについて考えていることです

私が求めるのは「フェアであること」と「正直であること」です
私はよく「ソクラテス主義」だと言います
「悪法も法」ということです
ルールを決めたのであればそれに従うべきです
ルールが間違っているのであれば決める前に正すべきです
JIAはそれをしたのでしょうか?
あとでとやかく言うのはフェアではありません
社会はよく見ていて、今になって業界団体が何か言っているとしか見ていません
JIAは早い段階でルールに問題があることを強く言わなかったことを「正直に」反省するべきです

今は日本の建築文化を正しい方向に導くためにも、一般の方々に今後の建築コンペはこうあるべきという明確な判断基準を提示することがJIAに必要なことではないでしょうか
そうすれば、今の事態がどう問題なのか理解いただけるのではないでしょうか
専門的な世界に入り込まずに、常に社会からみてわかりやすい説明をしなければなりません

現在は白紙に戻ったといっても、デザインビルド的なコンペに転移し、設計者が施工者とは独立して設計を行うという立場のJIAの主張とは到底相容れない事態に陥っています
これは当選者のザハ氏からも懸念の意見が出ていると聞いています
会長以下執行部には、白紙後の体制にJIAが参画すらできないという現状に自己批判をもって社会に訴え、意見表明しなければならないくらいの危機的な状況という視座を持って欲しいものです

今までの意見や立場にとらわれているときではありません
矛盾や齟齬に対し、うわべだけ糊塗することなく、問題点を明らかにし反省の念を表明することが大切です
いさぎよく社会に対して公益社団法人としての社会的責務を放棄していたことを謝罪し、JIAの責任を明らかにした上で、社会にとって大切な未来への道を指し示すこと、それこそが社会に認められる第一歩と考えます
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