建築設計者の日々是好日

建築家として感謝をもって生きる日々の記録

皆様へ;壊れない建築

2011年03月17日 | Weblog
 未曾有の大地震で今もショックが大きい私ですが、皆様はご無事でしたでしょうか
 余震か無関係の地震かは判断できませんが、長野や山梨など東日本全体が大地震を起しながらゆっくりと動きつつあるというのが実感です
 私は1975年の宮城県沖地震のときには仙台市におり、震災を体験しています
 そのときの悲惨な体験は私のその後の設計者としての思想を方向付けています
 「壊れないこと」これが大切なのです
 建築設計は文化的創作行為ですが、いくらかっこよくても壊れたらいけないのが建築です
 これは彫刻と建築物の決定的な違いの一つだと思っています

 ただ、建築基準法はどんな地震でも壊れないことは要求していません
 津波も設計時に考慮する条件ではありません
 震度7クラス(宮城県沖地震のころの震度階とは違うもの)の地震にあっても倒壊しないことが要求されているにすぎません
 逆に言えばそれ以上の揺れや、津波には対応できなくても法律上の違反にはならないというのが現状です
 これは全ての建物を無制限に強固なものにするには社会的なコストがかかりすぎるからと解釈されています

 しかし、私はコストの許す限り基準以上に強いものを作りたいと考えてきました
 そして、これからも今まで同様にこの「思想」を大切にしてゆきたいと考えています

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