感染症診療の原則

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ちょんまげ 茶髪 と その周辺

2013-06-24 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
NHK大河ドラマをみていると、ほんの少し前まで同じ国民同士で殺しあっていたとか、若い人が犠牲になっていたとか、人間って難しいなーを痛感します。

ちょんまげ時代の日本人には、少し後の お江戸 全体で、ツンツン頭とか茶髪とかが闊歩しているとか、カラーコンタクトで人種的特徴まで変えることができる(かえたがる人がいる)なんてことは想像つかなかったでしょうね。。。。

「八重の桜」にはちょんまげと着物の人と、ちょんまげをやめ、洋服もどきの人が混在していて、転換期の混乱とそうはいっても新しいものを希求する個人や社会の流れにはさからえず、どこかの時点で新しくなっていくんだなーと納得しています。


転換期、ということで検疫を話題にしてみたいとおもいます。7月14日は「検疫の日」です。ここから1週間は「港の衛生週間」。

(知っていましたか?)

いつも空港や港で日本の安全を守ってくださる職員の皆様に感謝し、感染症の危機管理意識を高める日にできたらいいなと思います。


この「検疫の日」は厚生省(現在の厚生労働省)と日本検疫衛生協会が1961年に制定したそうです。
なぜ7月14日かといいますと、明治12年1879年のこの日に日本初の伝染病予防の法令「海港虎列刺病伝染予防規則」が公布されたから。

当時の中国ではやっていたコレラを意識しての法律。

検疫そのものは、14世紀のイタリアで、ペスト対策として船を港に入れずにとめおいて対処をしたことから始まるそうです。

世界初の検疫所:リンク先にびっくり、の写真がありますので注意


日本の検疫については、昭和26年の法律で運用されているということで、新しい危機管理時代への対応としての見直し事項も提案されているところです。

下記は、国会の委員会で話題となっていたワクチンの話。今同時多発問題がありますのでHPVも風疹も黄熱にもふれられています。

質問者である川田龍平議員は、ご本人がまだ10代であった薬害エイズの訴訟のときから医療安全についての取り組みをしています。



2013年6月20日 13時40分~ 参議院厚生労働委員会  委員の名簿はこちら ※医師も入ってますね
みんなの党 川田龍平議員による質問(全体はたいへん長いので一部を紹介)

インターネットで画像をみることができます



(フォントや色は編集部によるメモ)
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先週ですが、突然、子宮頸がんワクチンの接種を国が積極的に推奨しませんという決定がありました。本件については、参議院のはたともこ議員の一刻も早くワクチン接種をやめるべきだという質疑に対して、大臣が、今後も継続していくという答弁をしていたにも関わらず、その舌も乾かないうちに、大臣の答弁が覆されるという国会史上非常にレアなケースになっています。

この問題は、今後のワクチン行政を揺るがす問題になりかねず、緊急性と重大性という観点から法案とは異なる事案でありますが、関連して質疑をお許しいただきたい。

予防接種法の改正案が本委員会で審議され、可決したのは3月のことでした。その際には、ワクチンギャップを一刻も早く解消するべく、有効性と安全性が確認された3ワクチンを定期接種化することとしました。
つまり、われわれの認識では、子宮頸がんワクチンは安全であるという理解であり、また、そういう前提で議論がされました。そして、使用されるワクチンにおいて、重篤な副反応被害などが報告された場合には、これに迅速に対処するための検討組織を厚生労働省内に設置し、そこで、速やかに状況を精査し、国民が安心してワクチン接種に足を運べる環境をつくっていくということになるはずでした。

しかし、今般の子宮頸がんの問題は、残念ながら「予防接種法」で改正し、また、衆参で採択された附帯決議がまったく反映できていません。

附帯決議では、「公衆衛生の見地から予防接種を実施することで国民の健康の保持に寄与するという目的を達成するために、接種率の向上、安全性情報の収集、副反応による健康被害の救済を図ること。また、予防接種の意義やリスクに関して分かりやすい情報を提供することにより、国民一人ひとりが予防接種についての正しい知識を持ち、これを理解した上で接種の判断を自ら行い、予防接種が円滑かつ適正に実施される体制を整備すること。」とうたっています。
つまり国民が、予防接種の意義やリスクについて予防接種についての正しい知識をもち、自ら判断できるように国はつとめないといけないのです。

しかし、「情報」という点で、国は何もできていないではないですか?副反応報告があがってきているが、これをきちんと精査するだけの人数がPMDAにいないことは、先日の厚生労働委員会でも私が明らかにさせました。予防接種法だけを4月に先行させて改正し、実際には安全対策など核になる事業を充実させない。子宮頸がんの副反応問題は、2月頃から話題にはなっていました。予見可能性という話であれば、こうなるのはわかっていたのではありませんか?

一般論として話しますが、「安全に使えますよ!みなさんどんどん使ってください」といっていたのが、ある日突然、「実は危険ですからお勧めできません!」となり、そして、安全宣言がでて、「また、どんどん使ってください」なんていう「どたばた劇」を見た人が、また使いたいと思うと思いますか? 以前にも、大臣にお話申し上げましたが、かつてのMMRワクチン被害のときと同じような状況ではないでしょうか?国民目線にたてば、いまのような何を信じていいのかわからない状況が不信感を呼びこみ、結果的にすべてのワクチンに対する不信感につながってしまうのです。一刻も早く状況を掌握して、正しい情報を伝えなければならないと思います。大臣、子宮頸がんワクチンのこの混乱した状況はどのように解決されるお考えですか?

(大臣)

「安全性の確認」のためには、繰り返しになりますが、安全性評価のための熟練した専門家が必要となると思います。
そのためには、不安定な年限付き雇用などの非正規雇用ではなく、長期にわたって知識と技量を蓄積できる人員を確保する必要があるのは、大臣もご理解いただけると思います。
予算がかかる問題ですから答弁が容易でないことは、充分に理解しますが、このまま安全評価のための体制が強化されないままでいると、「失われた20年」というワクチンギャップの原因となった国民のワクチンへの不信が再燃しかねません。
一刻も早く、こうした副反応被害を正しく評価できる体制を構築するべきです。PMDAに限った話ではありませんが、6月現在で、PMDAは、3名の非常勤職員が増員されたとききますが、こんな微増では話にはならないでしょう。安倍総理や麻生財務大臣にかけあい、PMDA安全対策部門の強化を補正予算措置でもなんでもいいですからはかるべきと考えます。信頼性を勝ち取るためには、情報提供がすべてなのです。情報提供ができない現状は、予防接種法の附帯決議に示した立法府の意思とも異なるはずです。ワクチン事業を円滑に推進させるための峠にかかっていると思います。ここで正しい行動ができなければ、安全・安心なワクチンにまで影響を及ぼしかねないのです。国民のいのちを守るためにも大臣の前向きな答弁を求めます!

(大臣)

当委員会でも話題になっておりますが、風疹ワクチンについても確認させてください。

6月14日のことでしょうか?風疹ワクチンが不足しているという厚生労働省が発表したようですが、現状はどのような状況なのでしょうか?本当に不足し、在庫に不安があるという状況であるならば、海外の風疹ワクチンやMMRワクチンなどの緊急輸入も念頭にいれなければならないと考えますが、政府の見解をお示しください。

(健康局長)

34歳以上の男性は、国の制度のはざまでワクチン接種の機会がありませんでした。事実、昨今の風疹の劇的な流行の中心も当該年齢層を中心としていると聞きます。これは、ある意味で国が未必の故意によって男性の風疹予備軍を放置してしまったといっても過言ではありません。
男性がり患することで、そのパートナーである女性にり患のリスクを負わせることになるのです。ある意味では国の不作為による犠牲者が風疹の被害にあっているといっても過言ではないと思うのです。
その意味では、大臣は一貫して国は費用負担をしないと明言されていますが、接種費用を援助するべき責任は国もあると私は思っています。

できるならば、34歳以上男性に対して、自己負担なしでのワクチンの提供ができるような制度を田村マジックでご考案いただけないかと願っています。ただ、田村大臣の一貫した姿勢をみるに難しいことは理解しております。しかし、せめてこれ以上風疹を蔓延させないためにも、風疹ワクチンの接種率向上のために、職場での集団接種の活用や週末などの臨時に接種できるような場所や機会をもうけるなど運用面での改善はできないのでしょうか?感受性者(34歳以上の男性)が、少しでも接種しやすい環境を用意するぐらいならば、できるのではないでしょうか?それくらいのことをやっても、国が風疹問題を放置してきた不作為の罪は消えるものではありません。しかし、実際論として、国民が健康に生きていけるために、そして健やかにこどもをうめる社会を築くためにも、田村大臣の英断をお願いいたします。

(大臣)

これも難しいと思うのですが、現在、自治体によって、接種にかかる費用の取り扱いやその範囲が千差万別になっています。自治体に任せている事業なので、難しいということは理解するのですが、政府として通知などを発出して自治体に接種にかかる統一基準などをお願いできないものでしょうか?無料で接種を提供している自治体もあるとは聞きますが、その範囲が異なるようで、国民がとまどうことが多いようです。国民にわかりやすいワクチン接種環境をという意味でも、できるだけ広い範囲で無料接種がみとめられるようなお願いをだすくらいはできないものなのでしょうか?

(局長)

次に、同じワクチンですが、黄熱ワクチンについても確認させてください。

6月3日のことですが、横浜で開催された第五回アフリカ開発会議の閉幕式で、安倍総理は、「21世紀半ばにかけアフリカは間違いなく成長の中心となる。伸びていくアフリカに投資する時はまさにいまだ」という内容の「横浜宣言」を発表したと聞きいています。「近い将来必ずアフリカの地を踏む」という約束もしたと報道されています。これほどまでにアフリカへの投資を呼びかけるということは、当然に、黄熱病対策についても政府として見識をもって対応されると理解するのですが、どうも厚生労働省からのレクを聞いているとあまりしっくりときません。

そもそもアフリカや南米に出国する場合には、イエローカードが必要であり、黄熱ワクチンの接種が必要だということを総理は理解されているのか心配になりました。声高にアフリカ進出を叫んでみても、「黄熱ワクチン」を接種していなければ、誰もアフリカの地を踏むことはできないのです。(※編集部注:イエローカードが入国時に必要、流行地からの入国で必要など必要条件は国によって異なります)

つまりアフリカに進出するためには、黄熱ワクチン対策が準備されていなければ、安倍総理の期待される投資は期待できないことになるのです。現状を確認すると、国内にはわずかに26か所しか黄熱ワクチンを接種できるところはないのです。米国は、4,802か所、英国が、4,242か所という状況と比較すると突出して少ないことがお分かり頂けると思います。

英国は、アフリカに多くの領土を保有した歴史から宗主国としての未だに結びつきが強いので、渡航者が多いという考え方もあるでしょう。ただ、英国は日本の人口の半分であるのに、日本の163倍もの接種場所があるのです。本気でアフリカへの投資を増やすというのであるのであれば、現在の26か所というのがいかに非現実的な数字であるのかはご理解いただけると思います。黄熱ワクチンは、国が在庫を厳格に管理していて、年間20,000本の供給と、需要よりも在庫管理優先で供給量が決められています。現場の皆さんの話を聞けば、2万本というのは需要を満たしているとはいえないという指摘もありました。また、これからアフリカや南米に日本人がどんどん進出するというのであれば、2万本で本当に足りるのかどうかきちんと検討する必要があります。したがって、現状の供給量では、26か所で充分という答弁はいささか現実離れしていると理解します。矢島局長、接種場所を少しでも増やす必要があると思うのですがいかがでしょうか?

(局長)

黄熱ワクチンですが、これもワクチンですから、安全性の確保は絶対に忘れてはならないことです。ワクチン接種が可能な施設は、現状では、検疫所と国際医療センター、仙台医療センター、盛岡病院、日本医科大学などに限られています。そこで疑問に思うのが、検疫所が、ワクチン接種後の有害事象に対して総合的な医療サポートができるのかどうかという問題です。私の聞いた話では、高齢者や基礎疾患などを持たれるハイリスクな渡航者は、検疫所よりもむしろ国際医療センターなど万全な医療支援体制のある医療機関に紹介されてくるようです。

ここにはふたつの問題があると思うのです。ひとつは、検疫所などで接種を実施する接種者の技量の問題と副反応などが生じたときの対応ガイドラインの作成ができているのか?という問題と、接種できる施設の安全基準というのか施設基準のようなものをそろそろ策定するべきではないかということです。
米国では、黄熱ワクチンの接種にはトレーニングを義務付けているということです。十分な知識と判断テクニックを学習できるようなコースを策定し、均質な接種態勢を保つ必要があるのではないでしょうか?また、検疫所以外で接種ができる施設として規定されている日本検疫衛生協会のような十分なバックアップ体制のない施設でも接種ができている状況を考えると、やはり被接種者の有害事象の管理は本当に大丈夫なのかと不安になります。

「どのような施設や人材ならば黄熱ワクチンを接種してよいのか」という国としての安全基準を明確にして、基準をクリアするような医療機関での接種を認めるべき時期にきているのではないかと思うのです。検疫法は、昭和26年の法律です。施設基準、安全基準の策定も含めて大臣のお考えをお示しください。

(大臣)

次に、旧ミドリ十字の流れを組む三菱田辺の発売するメドウェイ申請に絡み虚偽申請があったというような話が以前ありましたが、厚生労働省としてきちんと指導していただいたと理解しています。その後、現状では、そういった不祥事はないという確認をさせてください。栄畑医薬食品局長、お願いいたします。

(医薬食品局長)

さて、今般の改正で、被保護者は後発医薬品の使用が原則として義務付けられるわけですが、医薬品の給付は医療機関で行われることになります。給付に際して、医師及び薬剤師は、被保護者に対して医薬品の情報提供義務があると理解するのですが、正直申し上げて、医療従事者に対する後発医薬品の情報というのは充分にありません。

ただ、安直に、価格が安いというだけで、被保護者が納得するわけもありません。医療従事者の情報提供義務は、被保護者であるかないかとは別に、医療従事者としての義務であり、この義務を遂行できなければ、専門職としての責任を果たしたことにはなりません。

昨今、薬剤師さんに対する風当たりが強く、後発医薬品でいえば、後発医薬品の情報提供ができていないのに、診療報酬を得るのは不当であるというような世評がたつのは、この情報提供が十分でないからだと理解しています。ただ、本改正の場合には、国として被保護者に原則として後発医薬品を使用するように促すこととなっており、ここは国の強い関与が認められるのにもかかわらず、後発医薬品の情報提供の在り方が十分とはいえない状態です。

後発医薬品の情報をより正確で中身の濃いものにするための努力をしなければ、薬剤師さんだって情報提供できないのではないでしょうか?被保護者が納得して後発医薬品に変えられるだけの情報がなければ、説得なんてできるとは思えません。たとえば、ドイツでは、すでに先発品を使用している患者さんに、後発品変更を勧める場合には、薬剤師さんに慎重さを求めています。これまで使用している医薬品を変える場合には、安定している健康状況が変わる場合もあり、患者さんに注意を促し、また、薬剤師さんも患者さんの健康状態に注意を払うようにするとしています。ですから、こうした場合には、通常は、28日や48日で処方されていたものを、14日にしたり、あるいは5日程度にして、患者さんの状態をみながら後発品変更をしていかなければならないというような慎重さを求めているのです。しかし、今回の法改正では、そうした慎重さはどこにもみられません。それでは、被保護者の健康はどうなってもよいという批判をうけかねないのではないでしょうか?そういった批判を受けないないためにも、慎重な後発品への変更と情報提供体制の整備は喫緊の課題と理解しますが、政務官のご存念をお聞かせください。

(政務官)

確認しますが、被保護者が医療従事者の変更への勧奨に納得できなかった場合には、先発医薬品の使用もみとめるということですね?

(社会援護局長)
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