感染症診療の原則

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再び No pain, No gain. No rain, No rainbow.

2018-03-16 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
地道に抗菌薬の適正使用に取り組んできた方には、「なんだんか最近風がふいているようだが?」という状態にかんじられるかもしれません。

狭いコミュニティの掟のようなもの(組織の中では抵抗されたり軽視されたり、悪意は誰にもないのに伝わらない理解されない実践されない状態)であった「抗菌薬を正しく使う」ということについて、やって当然、やらないとダメですよという軸ができました。

一番わかりやすいのは診療報酬の改訂の際に加算となった(病院として努力すればお金がもらえるよ)ことです。

もちろん条件はついていますし、これまでと同じようにどこかではずされる梯子であはりますが、梯子をはずされても機能する揺るぎないものにしていくことが関係者の課題となりました。

少なくとも「●●先生だけが熱く語っていたようだけど、本当は(本当に)大事なことだったんだね」と理解する上層部は増えたと思います。

この流れ自体は外から来ています。つまり日本国内で関係者の努力によって成し遂げられたということではありません。もっとも、外で標準だよ!ができないことはよくある風景のこの国で、「おお!かなり本気だ」「ここまでやるんだ」という状況にまでもってきたのは関係者の賜物です。

今までと何が違うかといいいますと、議論をしたり提案をしているメンバーが変わったことでしょう。
そしてその世代を育てた/励ましあった指導者や仲間の存在が大きいのではないかと思います。


編集長の「感染症診療の原則」の公開セミナーでも、初期の頃は混乱したり(上司とこの講師の言っていることが全く違うんだけど?)、涙ぐむ人までいて(今までのは何だったんだ明日からどうすればいいんだ)かなりシュールでありました。
最近の研修の先生たちは、最前線のドクターたちの本や雑誌の特集、DVDなどでデフォルトがどちらかを学んでいる方も多いですね。

一人が育って、その人がまた2人3人を育て、語るリーダーも増え、院内の組織のまとめやくの年齢にもなりということで今があります。

雨の日ばかりでもありませんので、「今ちょっとつらいな」という方もいらっしゃるかもしれませんが、ミッションや言葉の通じる横のネットワーク大切にし、次世代へとつなげていっていただけたらと思います。


「遙か彼方で働くひとよ。
フィラデルフィアの病院からの手紙」
2000年12月)

"熱がなかなか下がらない患者さんを前に
その原因がよくわからないときには
つい、「何にでも幅広く効く」抗菌薬を
使ってしまいたくなります。

しかし、この先生がいつもわたしにおっしゃっていたのは
「抗生物質は、熱さましではない」
という言葉でした。

「どの臓器が、どの微生物によって
 感染症を起こしているからこの抗菌薬を使う」と
はっきり説明できない時には抗菌薬を使わない、という
先生の基本姿勢は
当時のわたしにはとても新鮮でした"

編集部に届いた過去のメールを読み返して、語る人が増えて行く力を実感します。
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