秋田のインフル報道ウオッチの続きです。
読売新聞。二つあります。
ひとつめ。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101107-OYT1T00603.htm?from=nwlb
タイトルは「インフル集団感染死「医療に謝罪すべき事ない」」
(「集団感染死」なんて大いにミスリードですね)
「インフルエンザの集団感染で入院患者6人が死亡した秋田県北秋田市の医療法人社団博愛会「鷹巣病院」は7日、記者会見を開き、理事長は院内感染を認め、要因について「精神科の閉鎖病棟であることが考えられる。潜伏期間の患者が食堂に集まり、広がった可能性もある」と述べた。」
(「認め」ってまるで隠していた犯罪みたいですね。最初から県に報告しているんですから、「今回のインフルエンザの院内での流行について」あたりがが適切ではないでしょうか)
「また、「医療に関して謝罪すべき事はない」との見解を示した。」
(いいんじゃないでしょうか。 昨今の謝罪会見は医療全体で考えなおす機会をもったほうがいいです)
「鷹巣病院の病棟はH型に四つあり、中心に食堂がある。韓理事長によると、職員3人と入院患者1人に10月27日に発熱などの症状がみられたため、職員3人を出勤停止とし、発症した患者と同じ病棟の入院患者は別の3病棟に移した。しかし、移動先でも感染が拡大。発症者は31日に職員を含め50人に達した。その時点では「重症者がおらず、抑えていけると思った」という。
(かなり早期対応をしています。リーダーとは常に責任を取る覚悟で決断をするものです。袋叩きにしたら、誰も責任をとらなくなるし、過剰反応でコストや人権問題もおきますしね。)
(リスクマネジメント、リスクコミュニケーションには、病院・患者・行政・メディアの役割がありますが、メディアだけが今のところ“はずれっ子”状態です。)
もうひとつ読売。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20101107-OYT8T00723.htm
タイトルは「インフル死亡 県、立ち入り検査実施へ 理事長「感染速さ想像以上」」です。
「北秋田市綴子の医療法人社団博愛会「鷹巣病院」でのインフルエンザ集団感染問題で、県は、医療法に基づき鷹巣病院に立ち入り検査を行う。院内の感染防止対策が十分であったかなどを調べる。」
(十分でも不十分でもインフルエンザは広がるときは広がります。医療監視が最後に行われたのがいつで、そのとき何か問題がいわれていたのか?というのもヤブヘビ的にいわれるかもしれませんが。監視スタッフが足りなくてやれてない地域が多いのが現状)
「また、7日記者会見した博愛会の理事長は、「感染が想像を超えるくらいのスピードだった」と説明。」
(それがまさにフツウのインフルエンザです)
「発症者は、最初に確認されてから2日後の10月29日には10人を超えていたことを明らかにし、「その時点で県に報告してもよかったかもしれないが、症状を治すのが先で、そちらに追われていた」と述べた。」
(いずれにしましても今回の報告は早かったとおもいます。今回の学びとして、この施設には感染管理対策をする専従や専任のスタッフがいたか?ということがあります。ICNらには、大学病院や大きな総合病院にはそのようなスタッフがいても、精神科領域ではそこまで手がまわりにく現状があるともききます)
産経新聞も書いています。
http://sankei.jp.msn.com/region/tohoku/akita/101108/akt1011080320000-n1.htm
「県、立ち入り調査へ インフル集団感染病院の対応検証 秋田
■理事長「できることやった」」
(タイトルはふつう。出だしも事実をわかりやすくつたえていてgood job)
「県によると、病院は10月29日までにA香港型を含む混合型ワクチンを入院患者全員に投与した。しかし、抗体ができるまでに2週間かかるとされており、実際には効き目がなかったことが考えられる。 病院の対応に遅れがなかったのか、また、鬱病(うつびょう)など精神疾患の入院患者からどれだけ的確に症状を把握できていたのかなどが、立ち入り調査のポイントになりそうだ。]
(タイミングの話は突っ込みたい人もいるかもしれません。しかし、実際10月20日前もって接種をしたとしても防げなかったわけです。また費用負担の問題もあります。ワクチン接種の基準や費用の支援を今後どう考えるかと言うことにつながればいい指摘かもしれません。集団生活をしている人・自己管理の難しい人たちに肺炎球菌ワクチン・インフルワクチンを無料で接種して悪化や死亡リスクを減らそうという提案までする人はいるんでしょうか。今後に期待)
「鷹巣病院は7日午後5時になって理事長と院長が報道陣の取材にようやく応じた。」
(ようやくもなにも、7日に応じるっていってたのに。「ようやく」は不要。ふつうに取材に応じた、でいいのでは)
「理事長は精神科の入院患者は半数以上が60歳以上で高齢者が多いことからワクチン接種やタミフルの予防投与などインフルエンザ対策に万全を尽くしていたことを強調、「医療人としてできることはやってきた。(今年のインフルエンザは)感染力が予想以上に早かった」と釈明した。」
(それをやっても防ぎきれないのがまさにインフルエンザ)
(へんな日本語が。「感染力が予想以上に早かった」なんてないのでは?流行のたちあがりが早かった、感染力が強かった、のどちらかですね)
「10月27日の発症確認から県への報告が11月2日になったことについて、「県からは重症者が出た場合に報告するようにという指導だった。最初は軽症者が多かった。11月2日に3人が亡くなり、大変だということで県に報告した。(報告が)遅いと言われればそうかもしれないが、病状を直すのが先で、それに追われていた」と話した。」
(対応、遅くないです)
読売新聞。二つあります。
ひとつめ。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101107-OYT1T00603.htm?from=nwlb
タイトルは「インフル集団感染死「医療に謝罪すべき事ない」」
(「集団感染死」なんて大いにミスリードですね)
「インフルエンザの集団感染で入院患者6人が死亡した秋田県北秋田市の医療法人社団博愛会「鷹巣病院」は7日、記者会見を開き、理事長は院内感染を認め、要因について「精神科の閉鎖病棟であることが考えられる。潜伏期間の患者が食堂に集まり、広がった可能性もある」と述べた。」
(「認め」ってまるで隠していた犯罪みたいですね。最初から県に報告しているんですから、「今回のインフルエンザの院内での流行について」あたりがが適切ではないでしょうか)
「また、「医療に関して謝罪すべき事はない」との見解を示した。」
(いいんじゃないでしょうか。 昨今の謝罪会見は医療全体で考えなおす機会をもったほうがいいです)
「鷹巣病院の病棟はH型に四つあり、中心に食堂がある。韓理事長によると、職員3人と入院患者1人に10月27日に発熱などの症状がみられたため、職員3人を出勤停止とし、発症した患者と同じ病棟の入院患者は別の3病棟に移した。しかし、移動先でも感染が拡大。発症者は31日に職員を含め50人に達した。その時点では「重症者がおらず、抑えていけると思った」という。
(かなり早期対応をしています。リーダーとは常に責任を取る覚悟で決断をするものです。袋叩きにしたら、誰も責任をとらなくなるし、過剰反応でコストや人権問題もおきますしね。)
(リスクマネジメント、リスクコミュニケーションには、病院・患者・行政・メディアの役割がありますが、メディアだけが今のところ“はずれっ子”状態です。)
もうひとつ読売。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20101107-OYT8T00723.htm
タイトルは「インフル死亡 県、立ち入り検査実施へ 理事長「感染速さ想像以上」」です。
「北秋田市綴子の医療法人社団博愛会「鷹巣病院」でのインフルエンザ集団感染問題で、県は、医療法に基づき鷹巣病院に立ち入り検査を行う。院内の感染防止対策が十分であったかなどを調べる。」
(十分でも不十分でもインフルエンザは広がるときは広がります。医療監視が最後に行われたのがいつで、そのとき何か問題がいわれていたのか?というのもヤブヘビ的にいわれるかもしれませんが。監視スタッフが足りなくてやれてない地域が多いのが現状)
「また、7日記者会見した博愛会の理事長は、「感染が想像を超えるくらいのスピードだった」と説明。」
(それがまさにフツウのインフルエンザです)
「発症者は、最初に確認されてから2日後の10月29日には10人を超えていたことを明らかにし、「その時点で県に報告してもよかったかもしれないが、症状を治すのが先で、そちらに追われていた」と述べた。」
(いずれにしましても今回の報告は早かったとおもいます。今回の学びとして、この施設には感染管理対策をする専従や専任のスタッフがいたか?ということがあります。ICNらには、大学病院や大きな総合病院にはそのようなスタッフがいても、精神科領域ではそこまで手がまわりにく現状があるともききます)
産経新聞も書いています。
http://sankei.jp.msn.com/region/tohoku/akita/101108/akt1011080320000-n1.htm
「県、立ち入り調査へ インフル集団感染病院の対応検証 秋田
■理事長「できることやった」」
(タイトルはふつう。出だしも事実をわかりやすくつたえていてgood job)
「県によると、病院は10月29日までにA香港型を含む混合型ワクチンを入院患者全員に投与した。しかし、抗体ができるまでに2週間かかるとされており、実際には効き目がなかったことが考えられる。 病院の対応に遅れがなかったのか、また、鬱病(うつびょう)など精神疾患の入院患者からどれだけ的確に症状を把握できていたのかなどが、立ち入り調査のポイントになりそうだ。]
(タイミングの話は突っ込みたい人もいるかもしれません。しかし、実際10月20日前もって接種をしたとしても防げなかったわけです。また費用負担の問題もあります。ワクチン接種の基準や費用の支援を今後どう考えるかと言うことにつながればいい指摘かもしれません。集団生活をしている人・自己管理の難しい人たちに肺炎球菌ワクチン・インフルワクチンを無料で接種して悪化や死亡リスクを減らそうという提案までする人はいるんでしょうか。今後に期待)
「鷹巣病院は7日午後5時になって理事長と院長が報道陣の取材にようやく応じた。」
(ようやくもなにも、7日に応じるっていってたのに。「ようやく」は不要。ふつうに取材に応じた、でいいのでは)
「理事長は精神科の入院患者は半数以上が60歳以上で高齢者が多いことからワクチン接種やタミフルの予防投与などインフルエンザ対策に万全を尽くしていたことを強調、「医療人としてできることはやってきた。(今年のインフルエンザは)感染力が予想以上に早かった」と釈明した。」
(それをやっても防ぎきれないのがまさにインフルエンザ)
(へんな日本語が。「感染力が予想以上に早かった」なんてないのでは?流行のたちあがりが早かった、感染力が強かった、のどちらかですね)
「10月27日の発症確認から県への報告が11月2日になったことについて、「県からは重症者が出た場合に報告するようにという指導だった。最初は軽症者が多かった。11月2日に3人が亡くなり、大変だということで県に報告した。(報告が)遅いと言われればそうかもしれないが、病状を直すのが先で、それに追われていた」と話した。」
(対応、遅くないです)