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“同性愛”についての語り

2009-12-24 | (ちょっと休憩)ほんとに休憩
ニュースに「同性愛」関連記事が続いています。

感染症のリスク因子と関連しては、HIVや肝炎・梅毒等が問題になっています。

感染症は人と人との接点(ネットワーク)の中で広がるので、特定の行動パターンのところで集積する傾向があります。
明確にそのフレームがわかれば対策をしやすいと思われがちですが、「異性(だけ)」ではなく「同性(も)」を性愛の対象とする人の存在は見えにくい存在です。

当事者も行為としては同性との性的接触があったとしても、homosexual, gay, bisexualという自己認知をしているとはかぎらず、情報供給コミュニティにリンクしている人ばかりではありません。

問診でセクシュアルヒストリーを確認するときに、どのような表現で聞くかがコツといわれるのはこのあたりです。「性交の相手は男性か、女性か、両方か」という聞き方と、最初から「奥さんはいますか?」「ガールフレンドは症状は無いですか」と枠をつくってきいてしまうのではだいぶちがいます。

実際、どれくらいのポピュレーションか?には諸説ありますが、男性では5-10%前後という報告をよくみます(未実施の待機群含めて)。

以前(20年以上前、特に中高年の)医療者の間では、「ひょえー」「信じられない」という反応、あるいは「かわいそうに。なおしてあげないと・・」というズレた反応もありましたが、若い医療者の間では「あ、そーですか」とか、「いろいろな人がいて、その一パターン」というso what反応が主流にみえます。
そこにはTVやマンガ、小説の影響があると若い人は語ります。

一般の人がどのような受け止めをするか。キリスト教国のような厳しい視線はなく、どちらかという重大視しないことで共存している社会にみえます。実際に様々な行事や活動をメディアがほとんどとりあげません。それは社会の「知恵」だという人もいます。

別のところでは、当事者は思春期初期から自己否定感などをもつ傾向があり、それは周囲や社会の同性愛についての語りを内面化(Stigma化)することが影響している、そしてそれがハイリスク行動の因子であるという説明があります。

・・実際私たちは日常生活の中でどのようなメッセージを発しているのか(いないのか)を考える機会をもってみてもいいのかも。

過剰に反応するのも偏見と考えれば、(内田樹先生の指摘するように)そのようなコンシャス度を上げないのも一案ですが。

ニュースがどのように報じているか、、の例。

■同性愛の情報教育を義務化を検討;オランダ(12月11日)
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/091211/46081.html
■大物ラグビー選手のカミングアウト(12月21日)
http://www.cnn.co.jp/sports/CNN200912210024.html
■南米ではじめて同性婚をみとめたメキシコシティ(12月22日)
http://news.google.co.jp/news/search?pz=1&cf=all&ned=jp&hl=ja&q=%E5%90%8C%E6%80%A7%E6%84%9B
■保守地域で同性愛者の市長誕生:テキサス(12月13日)
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200912130012.html
■同性愛公言の女性主教:米国聖公会(12月7日)
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200912070020.html
■同性婚法案否決:ニューヨーク(12月4日)
http://mainichi.jp/select/world/news/20091204ddm007030072000c.html

文部科学省の学習指導要領・方針のなかには、「多様性」そのものはよいこととして位置づけられていますが、性についてはもともと積極的に情報を伝えるようには現在なっていません。
教える側の人達の認知度がどれくらいか? についてのた調査があってもいいのかなとおもいました。(たぶんあるのだとおもいますが)
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