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全ての自由を奪えても、自由を求める自由だけは奪えない




甲府市議の野中一二さんがホームページに6月定例会に提案される「甲府市自治基本条例(案)」を公開されていましたので私がページにしている「意見募集案」と比較してみました。尚、議会と議員の部分は野中さんのホームページに「議会に開する自治基本条例案について」として対比表が出ていますので、この部分は略します。
以下は、上段が「意見募集案」で下が「議会に提出される最終案」です。●はコメントですが、この記事は作成中です。後でホームページに移動する事になると思います。


第2条 (最高規範性)
 この条例は、市の最高規範であり、市は、他の条例等の制定や改廃、また法令、条例等の解釈や運用に当たっては、この条例との整合を図らなければなりません。
第2条 この条例は、本市の自治を推進するための最高規範であり、市は、他の条例等の制定や改廃、また、法令や他の条例等の解釈や運用に当たっては、この条例との整合性を図るものとします。

●「自治を推進するための」という文言が追加されています。「図らなければなりません」は「図るものとします」と修正されています。最高規範性については「つくる会」でもかなり論議されたようですが、「自治を推進する」という修飾語を追加した事で、「それは自治に関わる事かどうか」という論点が何かの問題に自治基本条例を適用する過程ででてくる事は予想されます。

第7条 (市民の行政サービスを受ける権利と責務)
 市民は、行政サービスを受ける権利があり、その負担を分かち合わなければなりません。
第7条 市民は、行政サービスを受ける権利があります。
 2 市民は、行政サービスに伴う負担を分かち合わなければなりません。

●権利と責務を明確に示すように改められたと思います。

第9条 (市民の個人情報の保護に関する権利)
 市民は、市が保有する自己の情報について、開示や訂正などの適正な措置を請求する権利があります。
第9条 市民は、市が保有する個人の自己に関する情報について、開示や訂正などの適正な措置を請求する権利があります。

●「市が保有する自己の情報」と「市が保有する個人の自己に関する情報」との違いは何処にあるのか、議会審議の中で明確にして欲しいと感じます。

第11条 (コミュニティ団体等の役割)
 コミュニティ団体等は、住民自治を推進する担い手としての役割があります。
第11条 コミュニティ団体等は、その担い手として住民自治を推進する役割があります。

●微妙な言い回しの変化があります。「住民自治を推進する役割」に重点を移していると感じられるので、この役割がコミュニティ団体等の活動に含まれてもよいと解せる原案に比して強制性が感じられます。

第12条 (事業者の権利と責務)
 事業者は、市政に参画する権利と行政サービスを受ける権利があります。
 2 事業者は、地域社会の一員として社会的責任を果たさなければなりません。
 3 事業者は、行政サービスに伴う負担を分かち合わなければなりません。
第12条 事業者は、地域社会の一員として社会的責任を果たさなければなりません。

●第1項、3項が削除されているので、市民としての事業者という視点は薄らいでいるようです。この事は環境政策に影響するかも知れません。

第18条 (市長その他の執行機関の責務)
 市に、選挙によって選ばれた市の代表たる市長を置きます。
 2 市長その他の執行機関は、市民の多様な意見に配慮し、その意思を市政に反映させ市民の福祉の増進を図らなければなりません。
 3 市長その他の執行機関は、それぞれ所属する職員の知識と能力の向上を図ります。
第18条 市に、住民の選挙によって選ばれた市の代表である市長を置きます。
 2 市長その他の執行機関は、多様な意見に配慮し、市民の意思を市政に反映させ、福祉の増進を図らなければなりません。
 3 市長その他の執行機関は、職員の知識と能力の向上を図ります。

●「市民の多様な意見に配慮」が「多様な意見に配慮」に変化しています。「市民の」という修飾語が付かない「多様な」では市民以外の外部意見への配慮へ偏倚する可能性を含む事になると感じます。

第19条 (市長その他の執行機関の情報公開)
 市長その他の執行機関は、積極的に情報の公開を図り、公平で透明な市政運営に努めます。
第19条 市長その他の執行機関は、積極的な情報の公開を図り、公平、公正で透明な市政を推進します。

●「公平で透明な市政運営」にたいして「公平、公正で透明な市政」として「公正」が追加されていますが、情報公開は市民の全てに公平であることがポイントであり、「公正」が加わる事で公開に恣意的な判断が加わることになります。

第26条 (行政の手続)
 市は、公正で民主的な行政運営の推進を図り、もって市民の権利利益を保護するため行政の手続を適正に行います。
第26条 市は、市民の権利利益を保護するため、行政上の手続を適正に行い、公正で民主的な行政運営を推進します。

● (行政の手続)について定めていることにはならない条文です。これは大きな問題です。行政の手続を適正に行うことを定めることがこの条文の存在意義かと思います。これでは第19条との違いがありません。

第30条 (市民との協働)
 市は、市民との協働のしくみを構築します。
(協働のしくみの構築) 第30条 市は、協働のしくみを構築します。

●「市民との」という文言が削除されています。これはかなり重い意味があると感じています。単に「協働のしくみ」 ということでは主旨がまっとうできていないと思えます。

第32条 (市民の意見提出制度)
 市は、重要な条例や計画の策定等に当たり、事前に案を公表し、広く市民に意見を求め、これを考慮します。
 2 市は、市民から提出された意見とこれに対する市の考えを公表します。
第32条 市は、重要な条例や計画の策定等に当たり、事前に案を公表し、広く市民に意見を求め、これを考慮します。

●第2項が削除されています。これはかなり大きな問題だと感じています。



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