Thank you for the music

好きな音楽のこと、あれこれ。その他諸々もあり。

合わせる、変える

2012年07月24日 03時54分19秒 | Weblog

 mixiで、マイミクさんがつぶやいていたトピ。トピ主(トピックを立てた人)さんの発言と、レス全部を一気読みしてしまった・・・
 トピ主さんは25歳女性会社員。「事務補助業務の派遣社員Aさん(42、3歳)が、上品すぎて違和感がある」という。「若い男性社員に指示されて、コピーやお茶出し、パソコンでの事務などの補助業務なのに、キャリアウーマンのような動作と服装は恥ずかしくないんだろうか?」「ほかの事務補助業務の派遣社員たち(やはり40代くらい)は、もっとカジュアルな服装と元気な感じ。そのほうが補助業務に合っているのでは?」「年下社員にも敬語で不自然」等々の主張。
 ・・・26ページにわたるレスのほとんどは、トピ主の意見に否定的なものだった。
 「正社員なら素敵だけど」に対しては「正社員が上で派遣が下なの?」「来客にお茶を出すなら、上品なほうがいいのでは?」「業務に支障がないなら問題ない」。
 「そんなに気になるなら、上司に相談したら」「本人に『どうしていつもきれいにしてるの?』って聞いてみたら」と行動を勧める人も。
 「そんなこと気にしないで、仕事しなさい!」のお叱りも。25歳といえば、まだ社会人3年くらい。「正社員といっても3年では、まだ教育のための“会社の持ちだし”で、利益が出てない。派遣でも給料分の仕事をちゃんとしているなら、会社に利益を与えている」という経営者の厳しい意見もある。
 具体的に「雑誌に出てくるようなキレイめの、カーディガン、スカート、ヒール、ネックレス。またはシャツとスカート。私たち(女性正社員)と同じような感じ」と描写したところ、「それがオフィスで事務の普通。レギンスなどのカジュアルのほうが問題では」「多数派が正しいとは限らない」。さらに「派遣社員にとって、派遣先は職場であると同時に客先でもある。服装、言葉遣い、失礼のないようにするのは当然」。「カジュアル系の人たちも影響を受けてほしいと思って、採用担当者が選んだのでは?」
 派遣されて2年もたっているということは、採用担当、派遣先部署の長からマイナス評価はされていないのだろう。服装に関しても問題なし扱いと思われる。
 派遣社員を入れるとき、同じ部署の同じ業務に、複数の会社から入れたりもする。派遣会社によって登録者の傾向が違うから、あえて様々なタイプの人を入れておこう、みたいな意図があるかもしれない。
 「憧れるような素敵な女性が、バリバリの正社員じゃなくて“補助業務”しかしてないのが口惜しいんだ!」「“私たちと同じ”恰好が許せないの?派遣、補助の分際で、って?」と、差別意識を指摘したり、トピ主さんの将来を心配する声も多かった。「2年前まで正社員で広報だったAさん、そういう服しか持ってないのでは」「子ども2人いたらお金かかるし、買い替えてられない」「家庭の事情で派遣という働き方を選ぶこともある」とAさんの事情も慮られる。
 すでにレス投稿受付は終了したが、トピ主さんはこうした反応をどう受け止めたんだろうか。

 トピ主さんが入社3年と仮定すると、派遣社員Aさんが来たのは入社1年経ったあたりと考えられる。それまで、たまたまAさんタイプの派遣社員が周囲にいなくて、カジュアル元気系の人ばかりだったため、刷り込まれてしまったのかもしれない。逆にAさんタイプばかりの中にカジュアル元気母さんが入ってきたら、「もう少しきれいにすればいいのに、、、」と思ったのかな
 ドラッグストアで白衣を着てる人が薬剤師とわかるような、補助業務の人が“一目でそれとわかる”必要があるかどうか。来客にお茶を出すことがあってもすぐ引っ込むのであれば、正社員・派遣の区別が見える必要はないように思える。2年も続いているなら周囲も、「キャリアウーマンみたいな恰好をしている人に、コピーとか雑用頼みにくい」ということもなさそうだ。
 「あなたに求められているのはそうじゃない」と思っているのは、残念ながらトピ主さんだけかもしれない。男性社員たちは、ほどよく上品なAさんの姿が目に入ることで気持ちが和む、なんて理由でまさに「それを求めて」いるのかも。
 レス投稿できないのでご本人に伝える手段がないけど

 私が気になったのは「周りの服装というより、『同じような仕事をしている人の服装と合わせる』のが本当では」「自分の役割にふさわしい服装」という主張だった。業務の内容にふさわしい、職場の雰囲気に合わせる、ではなく。(業務の内容にふさわしければ、自然と役割にもふさわしくなりそうな気がするが
 トピ主さんの世代からすると、“自分が所属する集団の主流に合わせる”ことが、集団生活を円滑に送るために必須だったんじゃないだろうか。合わせられることはそれ自体が生きるためのスキル。「みんながやってるから、持ってるから」と制服のスカート丈を短くし、可愛い小物を持つ。多少好みと違っても、その行動は嫌々でも仕方なくでもない、当たり前のこと。
 トピ主さんにしてみると…いい大人がどうしてそうできないのか、しないのかが不思議? Aさんは派遣社員の集団に属しているのに、その多数派に合わせる気がない
 いい大人にしてみれば、職場だけのつきあいなので、お互いに干渉しなければ問題は起こらない。「あの人はそういう人」で終わり。仕事がスムーズにいくのが何より大事。というわけで、カジュアル元気系派遣さんたちもAさんも、たぶん気にしていない。(さらに、派遣社員で一つの集団という感覚もあまりないかも^^;)
 そして、トピ主さんの「役割にふさわしい」感覚。たとえば中学の運動部で、1年生は体操着、2年生以上はユニフォームという不文律があったとする。1年生ながらベンチ入りしたAさんは、試合に途中出場する可能性もあるので、ユニフォームを着ている。2年生のトピ主さんはそれが気に食わない、みたいな感じ(笑)
 正社員だったころのAさんは3年生のレギュラーだったけど、ご主人の転勤で会社を辞め派遣になったら、別の中学の1年生になったようなもの。試合の日以外は体操着を着なさい!ないなら買いなさい!! 所属集団が変わったことを自覚して、変わるべきでは?!
 トピ主さん世代は、所属集団が変われば、自分のキャラもするっと変えていく。中学後半で先輩キャラ、高校に入ったらまた後輩キャラ、部活やサークルに限らず、どこの集団に行っても“求められるキャラになる”スキルはたいてい誰でも持っていて、必要に応じて変えられる。そのうえで新しく所属した集団の多数派に自然に合わせ、態度も服装も変える。
 Aさんはもう正社員集団に所属してないのに、必要以上に上品なしぐさとか、どうして変えられないの?(「身に着いたものは簡単に変えられない」レス多数)
 しかし、、、トピ主さんがこれまでに身に付けてきて、上の世代は必ずしも持ってない、“合わせる、変える”スキルは、社会では学生時代ほど必要としないだろう。まだ理解できないかもしれないが。
 一方、数えるほどだが、若い世代らしいトピ主さんに賛同するレスもあった。「うちにもいます。正社員登用ねらってるなって人」。。。ちょっとどきっとする
 彼らが企業の中核を担う時代になったとき、職場環境はどうなっていくのだろう。おそらくは大学受験から大変な努力をして有名大学に入り(大学二極化時代なので、有名大学に入るのは難しくなる一方)、在学中もみっちり勉強して資格も取り、競争を勝ち抜いて企業に採用され正社員となった彼らは、あらゆる手段を使ってその立場を守りそうな気がする。夫が転勤になったら迷わず単身赴任させてでも・・・
 多様な働き方の人が一つ職場で働く社会。理想のように思ってたけど、、、うちの子どもたちが働くようになったときのことを考えると、悩ましい。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 友達じゃない | トップ | かみしめる11年半 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿