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お買い物

2009年09月21日 23時06分34秒 | Weblog
 NHKドラマ「お買い物」。本放送のときは見逃して・・・今日再放送を見た。国際的な賞をいくつか受賞したらしい。
 足が弱って家でテレビばかり、ぼんやりと日々を過ごしていた老人。2ヶ月先の東京のカメラ展の案内をもらい、行きたくなって日々の散歩で“鍛錬”を始める。当日、妻と共に電車を乗り継いで渋谷に出てくる。人込みにたじろぎ、カフェで目新しい飲み物と格闘し、、、
 カメラ展で古き良きカメラに目を輝かす老人。退屈してぼんやり待つ妻。8万2千円のカメラが欲しくて、何度も行ったり来たり。結局妻が折れる。首から提げて子どものように喜ぶ老人。
 予算オーバーでホテルに泊まれず、孫娘を呼び出し、泊めてもらうことに。「東京でラザニアが食べたい」と言っていた妻のために、孫娘が作ってくれる。本当は好きじゃないのに、なぜかラザニアにこだわる妻。かつて病気したとき、大切にしていた古いカメラを夫が売ってしまったことを語る。寝るときに布団を足の間に挟まないと怖い夢を見ると主張する老人に、かわりにぬいぐるみを使わせて、その姿に大笑いする妻と孫。その二人を写真に収め、満足して寝入る老人。
 思い出の東京駅で孫に二人の写真を撮ってもらう夫婦。数年後、老人は写真の中の人となっている。
 会話にやたら「あれ、ほら、あれ」「あの人、ハンバーグの宣伝に出てた人、誰だっけ」と指示代名詞が多いのが、いかにも老夫婦らしい。久しぶりの特急電車に興奮しながら、「この前東京に行ったのは、、、誰某の葬式か」なんて、葬式の話になる。
 切符が見当たらないと探し回ったり、「渋谷って危なくないかしら」と心配したり、カフェの注文で手間取って後ろに行列ができたり、、、いかにもありそうで、ちょっと可笑しくて。
 久米明と渡辺美佐子が、老いの身体表現と、軽妙な会話で、芸達者ぶりを見せる。さすがだ。
 脚本の出来、演出の間のよさ、ロケの農村風景、バランスよくかみ合う。ピアノで奏でられる音楽(BANANAという人、「中学生日記」の音楽をずっと手がけている)もよかった。
 こういうふうに、丁寧に作られるドラマが見られるのは幸せ

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