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村元哉中/高橋大輔、2021/2022シーズン初戦FD

2021年09月07日 04時35分11秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・アイスダンスの村元哉中/高橋大輔組、今季初戦の19th Annual Labor Day Invitationalフリーダンスも目が覚めるような素晴らしい出来



 曲は昨季から持ち越しの「ラ・バヤデール」だが、振付や構成は少し変えてきている。スムーズな動き出しからスピン、ポジションが定まるのが速い。男性が片足滑走になるストレートラインリフト、ワンフットステップから流れよく入るローテ―ショナルリフト、安定感がある。女性のスプリットポジションでステーショナリーリフト、他のカップルはあまりやっていないような 出るところで横向きの女性をツイスト
 曲のフレーズと要素や振付がぴったり合っていて、ツイズルも滑らか。ピッとポジションを決めたところで曲調が変わり、華やかなコレオステップはバレエのパ・ド・ドゥらしい雰囲気。軽やかに左肩に乗せるコレオリフトから加速してコレオスライディング、きれいなアラベスク姿勢でフィニッシュ。
 全体に「やるぞやるぞ」と準備する気配なく、シームレスにつながっていた。昨季、どうしても“はらはら”した部分がすっかりなくなり、どこか安心して見ていられた。腕や指先、男性のジャンプなど、バレエらしい動きがこんなにできるとは みっちりレッスンしているんだろう。
 RD、FDを通じて、表現力が全体に上がっていると思う。「LUXE」公演が発表されたときは「アイスダンスの練習しないでショーなんか」という声もあったが、表現に特化して磨いたのがここで活きている
 と、いいところばかりで今季これからに期待がふくらむが、、、RDに続いて、タガが外れたような高得点で、ちょっと困った いくらローカル大会とはいえ、、、
 シーズン初戦は悪くない点が出て、試合を重ねて演技も点もよくなっていくのがベストだろう。ISUグランプリシリーズで同じくらい素晴らしい演技なのにどーんと得点が下がったりしたら、かえって気分が良くないではないか
 今回のフリー、技術点(TES)は基礎点合計44.34+GOE28.11=72.45。演技構成点(PCS)は57.25。トータル(TSS)129.70。
 世界選手権2021フリーでこれに近い得点だった2組の演技を貼ってみる。

Piper GILLES / Paul POIRIER FD2位
基礎点45.46 GOE28.08 技術点73.54 演技構成点57.44 合計130.98


Madison HUBBELL / Zachary DONOHUE FD3位
基礎点44.72 GOE26.56 技術点71.28 演技構成点57.38 合計128.66


 FDトップ10のうち、基礎点44点台はハベル/ドナヒューだけだった。このクラスとしては少しレベルの取りこぼしがあった感じになる。
 どちらの組も片足のエッジに乗った時の伸び、加速がいい。ツイズルで進む距離も長い。
 シーズン最後の、ピークをしっかり合わせてきた大会の演技と比べるのもなんだが、村元/高橋組の滑りはどこか“シングルみ”が残っている気がする。これから滑り込むうちに、さらにダンスらしくなっていくはず
 Yahoo!のコメントには「五輪1枠しかないのが惜しい」「小松原組を思うと複雑」「全日本が怖い」「シングルと同じようなレベルになったことは喜ぶべき」「世界選手権で2枠取れるかも」等々。
 小松原組はもちろん、この演技を見ているだろう。スケートアメリカまでに大会に出るチャンスがあるだろうか。グランプリシリーズ、全日本でどんな戦いになるのか。選考基準では、全日本優勝=五輪/世界選手権代表ではないので、出る試合全部の内容が重要になりそう。
 ほかの組もめらめら闘志を燃やしているかな 次の大会が待ち遠しい

コメント
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