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世界フィギュアスケート選手権2021男子FS

2021年03月27日 23時49分42秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・世界選手権2021男子フリージャッジスコア)。

<G1>
アレクサンドル・セレフコ(エストニア) SP:70.74(24) FS:151.32(15) 合計:222.06(16)
 「ノートルダム・ド・パリ」♪ ノートルダム寺院の絵をプリントしたカットソー。冒頭に見事な4ルッツ 4回転予定のトウは3トウに。3アクセル+オイラー+3フリップも決まった。2本目のアクセルは2回転になったが2トウをつけ、サルコウを変更して3フリップ。
 予定と違うところはあったが、ミスはなし。盛り上がっていくステップの動きがよくレベル4。持てる技術と表現力を発揮できたいい演技が第1滑走から見られた

ドノヴァン・カリーリョ(メキシコ) SP:73.91(23) FS:130.87(19) 合計:204.78(20)
 「Perhaps, Perhaps, Perhaps(キサス・キサス・キサス)」/「Sway」マイケル・ブーブレ♪ 黒Vネックにストーンきらきら。笑顔を振りまきながら、3アクセル+3トウを決めて歓声があがる。3アクセル単独は少しステップアウト。3ルッツ+2トウ、後半3ルッツ+オイラー+2サルコウなんとか。イーグルからきれいに2アクセル。
 つなぎで見せるイナバウアー、リズミカルな動きで音楽を感じながらステップ。ラテン系の容貌とぴったりの曲で楽しませてくれた。

イワン・シュムラトコ(ウクライナ) SP:73.98(22) FS:130.19(20) 合計:204.17(21)
 「Cornerstone」♪ 赤白黒の幾何学模様。手を細かく震わせる振付でスタート。冒頭の4サルコウは乱れたが、3アクセル、3アクセル+2トウがきれいに決まる。3-3予定のフリップが2Fだけになったのが得点としては痛かったか。
 伴奏の細かいピアノの音を取りながら表現するステップでレベル4。膝をついて滑る動きを入れたコレオから、そのままキャメルスピン、回転速度を増して盛り上がる。イリュージョンやY字姿勢も入って、スピンも見応えがあった。

モリシ・クヴィテラシヴィリ(ジョージア) SP:74.66(21) FS:157.15(12) 合計:231.81(14)
 プッチーニ「トスカ」♪ 白シャツ。冒頭の4サルコウ+3トウは間にターンが入ったが大丈夫。3アクセル、4トウ+2トウが決まる。2本目の4トウは手をついたが着氷。3フリップ+オイラー+3サルコウ、頑張った。
 スピンに時間をかけてじっくり見せている。ニースライド(膝をついて滑る)からそのままキャメルに入るのは流行り?

ニコライ・マヨロフ(スウェーデン) SP:75.59(20) FS:117.20(23) 合計:192.79(23)
 「Samurai Theme」♪ 黒の着物風。登場前から大きな拍手。観客はいないはずなんだけど 和風の曲で(最初はたぶん「サユリ」)、高さのある4サルコウを決めて大歓声。3アクセル+2トウも決まったが、ルッツが2回転になって転倒。アクセルがパンクして1回転に。
 空手や殺陣の動きを織り交ぜたステップ、後半もう一度3アクセルに挑んだが転倒。さらにフリップやルッツもパンクで、、、ジャンプのリズムが狂ってしまった
 片手側転や高い空中キックなど、魅力いっぱいのコレオ。きっといいプログラムになる

金博洋(ジン・ボーヤン、Boyang JIN)(中国) SP:77.95(19) FS:121.20(22) 合計:199.15(22)
 「朝日のあたる家」♪ ライトグレーとダークグレー。まさかこの滑走順で滑るとは 4ルッツで高く跳び上がって歓声があがったが、転倒 4トウ+2トウ決まった しかし3アクセル転倒。2本目の4トウが3回転で開いてしまい、2本目の3アクセルはステップアウトしてコンビネーションにできず+REP。ジャンプが安定しない
 気持ちのこもったステップで惹きつけたが、、、金色のエッジが辛そうに見えた
 この時点で5位。SPより大きく順位を上げることは考えにくく、閻涵が12位以内に入らないと中国男子は1枠に減ることになるのか

<G2>
アレクセイ・ビチェンコ(イスラエル) SP:78.05(18) FS:112.40(24) 合計:190.45(24)
 「パイレーツ・オブ・カリビアン」♪ 青ベスト。彼らしい選曲 4トウ転倒、次の4トウは着氷で弾かれそうになったが1トウをつけた。3ルッツ、3ループと丁寧に決める。
 ちょこまかと細かく足を動かすことが多いが、それでリズムを作るらしい。ステップは曲の雰囲気に合わせて大きく動いていた。3アクセル2本とも転倒、コレオは剣で戦っている様子を表現。
 スピンもレベルが取り切れず、疲れた顔でフィニッシュ。

ルーカス・ブリツィギ(スイス) SP:78.27(17) FS:147.28(16) 合計:225.55(15)
 「Hallelujah I Love Her So」「Hard Times」レイ・チャールズ/「Soda Pop」レイ・チャールズ、ロビー・ウィリアムズ♪  白シャツにサスペンダー。少し緊張した顔で始まったが、4トウがびしっと決まる。3アクセル+2トウがはいり、3ルッツ+2トウは少しこらえた。
 曲がスローに変わった瞬間、がらりと雰囲気を変えて柔らかに。その中で3アクセルがきれいに入る。また曲が変わると見ている人を煽りながらファンキーに動き出し、活き活きとステップ。コレオも楽しい
 終わってガッツポーズ、得点に笑顔が止まらない

コンスタンティン・ミリュコフ(ベラルーシ) SP:78.86(16) FS:142.47(17) 合計:221.33(17)
 「ピアノ・レッスン」映画「ZOO」より「Time Lapse」♪ グレー。冒頭のサルコウは高さがあったので4回転?と思ったが3回転だった。3アクセルは回りすぎそうになったのを巧く抑える。ごく自然に流れながらステップに入っていくのがいい。
 曲が変わるところでストップ、がらりと雰囲気を変えて滑り出し、3アクセル+2トウを下りてツイズルへ。ドーナツスピンの姿勢がきれいだ。
 セカンド3トウを跳ぶ前に、エッジに乗り直すところが見られた。女子のリャボワ(アゼルバイジャン)ほど目立たないので、問題にするほどではないのかな。
 表現の中に技術が溶け込んでいて、作品として心に残った

ダニエル・グラスル(イタリア) SP:79.43(15) FS:163.38(10) 合計:242.81(12)
 「ジョーカー」♪ 白に黄緑ベスト。4ルッツは前かがみになってやっと立つ着氷になったが、4フリップ、4ループと完璧 苦悩するような表情のコレオから、そのままの流れで3アクセル+オイラー+3サルコウを下りてイーグルへ。3ルッツ+3トウ、3フリップ+3トウ。
 スピンの後で肩のボタンをはずすと衣装が変わった 最後の3ルッツを下りるとガッツポーズ。特徴的なポジションのスピンでも魅せてくれた。

デニス・ヴァシリエフス(ラトビア) SP:81.22(14) FS:131.83(18) 合計:213.05(18)
 プロコフィエフ「ロミオとジュリエット」♪ ベージュ。前髪を後ろで結んでいる。4サルコウに挑んだが転倒。3アクセル+2トウ決まり、3アクセル単独は両手をついた。シットスピンのフライングが高い
 後半3フリップに転倒があったが、3ルッツ+オイラー+3サルコウは頑張る。大きくなった体とまだ折り合いがついていないような気がするが、これから調整していけるだろう。
 師匠仕込みのスピンはそれだけでこの選手を見る価値がある。

ミハル・ブレジナ(チェコ) SP:81.43(13) FS:129.30(21) 合計:210.73(19)
 「Summer of '69」「Run to You」「Heaven」「You Belong to Me」ブライアン・アダムス♪ 白T黒ベスト。ノリのいいロック系で4サルコウ、なかなか成功してないが、、、今回も転倒。3アクセルが入り、3フリップ+2トウまではよかったが、次のフリップや後半のルッツ、ループと回転が抜けていった。
 余韻を見せるようなイーグルなどを組み込んだステップでレベル4、軽快なコレオで終盤楽しませてくれたが、リンクを出るとき痛そうにしていた。転倒で痛めたのかな
 チェコは今大会2枠あったが、ミニマムテクニカルスコアをクリアする選手がおらず、もう1人エントリーすることができなかった。北京オリンピックも彼が出場することになるのかな

<G3>
閻涵(イエン・ハン、Han YAN)(中国) SP:81.52(12) FS:153.79(14) 合計:235.31(13)
 「ラ・ラ・ランド」♪ ブルーグレー。声援を送る仲間たちに笑顔を見せ、ズボンのポケットに手を突っ込んで滑り出す。滑らかに空中を舞う3アクセル+3トウ。3ルッツ+2トウ+2ループ、3フリップ+2トウときれい
 映画のシーンを再現するように踊るコレオから、すっと流れで入る3サルコウ。3ルッツの転倒が惜しい。
 滑りの中で見られるムーブメントそのものが、とにかく魅力的。音楽の世界を滑りそのもので表現してくれる選手が、中国から出たことに感動。

マッテオ・リッツォ(イタリア) SP:83.30(11) FS:162.07(11) 合計:245.37(11)
 「グレイテスト・ショーマン」♪ 赤の軍服風。シャープな回転で4トウ+2トウ、少し乱れたが下りる。2本目の4トウがきれいに決まった。4ループは予定に入れていたが3ループに。
 彼のキャメルスピンの姿勢、けっこう好き 後半3アクセル+オイラー+3サルコウが鮮やか! 単独3アクセルは転倒したが、3ルッツ+2アクセルを決めると大きく両手を上げた。
 激しく動くステップでどんどん盛り上がり、フィニッシュすると応援団に向かって指♡。

エフゲニー・セメネンコ(ロシアスケート連盟) SP:86.86(10) FS:171.59(7) 合計:258.45(8)
 「ノートルダム・ド・パリ」♪ 赤とグレー。4トウ、4サルコウと淀みなく、3アクセル+3トウ頑張る。スピンの後に衣装が変わって全部赤に
 3アクセルからきれいなイーグル、3フリップ+オイラー+3サルコウ、3ループ+2アクセルとジャンプはノーミス。
 大きなイーグルからイナバウアーのコレオ、曲の盛り上がりと共によく動いたステップでレベル4。強豪選手がたくさんいるロシアから、この大会に派遣されただけのことはある

ケヴィン・エイモズ(フランス) SP:88.24(9) FS:166.28(9) 合計:254.52(9)
 「Lighthouse」♪ 青。4トウ+3トウ、4トウと入った 前に足を上げるスパイラル姿勢からの3アクセルはステップアウトしたが、2本目の3アクセルに2トウをつけた。3ルッツ+オイラー+3サルコウ、きれいに入る。
 訴えかけるようなイーグルから、片手を氷についてのハイドロ。最後のステップは、アイスダンス選手が一人で滑っているかと思うほど、美しい軌跡。

チャ・ジュンファン(韓国) SP:91.15(8) FS:154.84(13) 合計:245.99(10)
 「The Fire Within」♪ ベージュ系。紀平梨花がショートで使っている曲。4トウはやめて3フリップにした。ジュニア時代から跳んでいる4サルコウ、問題なし。
 丁寧なステップでレベル4、3アクセル+2トウで惜しい転倒 少しディレイ回転のせいか。
 大きなカーブを描くイナバウアー、スパイラルなどのコレオは美しい。

ジェイソン・ブラウン(アメリカ) SP:91.25(7) FS:170.92(8) 合計:262.17(7)
 「Slaughter on Tenth Avenue」♪ 赤紫。ついに4サルコウ着氷 高い3アクセル+片手上げ2トウ、単独3アクセルは少し体重が後ろにかかったが大丈夫。イナバウアーをじっくり見せてそのまま3フリップ+2トウ
 後半3ルッツ+オイラー+3サルコウをしっかり決めると、あとは得意のスピンとステップ。バレエジャンプ、足を横から後ろに上げるスパイラル、ニースライドからそのままキャメルスピンへ。
 全ての動きが意味を持っていて、表現したいものがある。

<G4>
宇野昌磨 SP:92.62(6) FS:184.82(3) 合計:277.44(4)
 「Dancing On My Own」「Your Last Kiss」♪ 青に切り込み模様。4サルコウ、「ちょっと両足着氷かも」と解説・本田武史さん。4フリップはしっかり、4トウはステップアウト。3アクセルは軸が傾いたがこけずに着氷した。2本目の4トウ+2トウ、3サルコウ+3トウ、さらに3アクセル+オイラー+3フリップを決めたのは偉い
 やはり彼のステップは引き付けるものがある。クリムキンイーグルも見せ、スピンのレベルも4を揃えた。
 終わってコーチのほうを見て小さくガッツポーズ。手ごたえありの演技

キーガン・メッシング(カナダ) SP:93.51(5) FS:176.75(6) 合計:270.26(6)
 「November Rain」ガンズ・アンド・ローゼズ♪ 黒。実況アナが「あっという間にジャンプ」と言うとおり、始まってすぐ4トウ+2トウ、膝を深く曲げて柔らかく使う“猫”着氷。単独4トウ、3アクセル+オイラー+3サルコウも入る。フライングシットスピンに入るフライングが高々と宙に舞う。
 3ルッツ+3トウ、傾いたが頑張る。最後のフリップは2回転になったが、力強いステップ、高いバレエジャンプに雄大なイーグルに頬を氷につけるほどのハイドロブレーディングのコレオ。
 力をほぼ出しきれて、充実の表情。ベストも更新

ミハイル・コリヤダ(ロシアスケート連盟) SP:93.52(4) FS:178.52(5) 合計:272.04(5)
 映画「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」より「ヌレエフ」♪ グレー。目の覚めるような4トウ+2トウ、4トウと続けた。3アクセル+2トウ入り、3ルッツ+オイラー+3サルコウは片手をついたが頑張る。3アクセル単独で転倒したが、3フリップ、3ループと立て直す。
 バレエの動きを随所に織り込んでいて、曲の世界を表現している。その辺りはさすがロシア
 2位につけて、最終5位以内確定。すなわち、ロシアスケート連盟2+1枠確定。

ネイサン・チェン(アメリカ) SP:98.85(3) FS:222.03(1) 合計:320.88(1)
 フィリップ・グラス・メドレー♪ 黒。4ルッツ、4フリップ+3トウ、高さと安定感が半端ない。敢えて3つ目に3ルッツ、4サルコウもスムーズ。ステップはきれいにエッジに乗り、余韻を見せながら。
 後半に4トウ+オイラー+3フリップ、4トウ+3トウ、最後の3アクセルまで、失敗しそうな部分が一切なかった。
 ジャンプを終えた瞬間、感情を爆発させてコレオシークエンスに。今日のネイサンはゾーンに入っていた。凄い

鍵山優真 SP:100.96(2) FS:190.81(2) 合計:291.77(2)
 「アバター」♪ 深緑のつなぎ。全日本のフリーよりは落ち着いた顔でスタート。4サルコウ、4トウ+3トウ、4トウと前半のジャンプどれも鮮やか 滑らかにしっとりとコレオ。3アクセル+オイラー+3サルコウ頑張り、3ルッツ+3ループはステップアウトしたが片足で立てた。最後の3アクセルのステップアウトは惜しい。
 ふわっと雲の上を流れていくようなスケーティングで、ネイサン・チェンとはまた違うフィギュアスケートの世界。新しい才能を世界に知らしめる。
 得点を見て万歳しながら跳び上がった 初出場の17歳、表彰台を確定

羽生結弦 SP:106.98(1) FS:182.20(4) 合計:289.18(3)
 「天と地と」♪ 空色に緑やピンクをあしらい、金の飾り。がしっと腕を顔の前で組んでスタート。冒頭の4ループは片手をついた。4サルコウでステップアウト。3アクセルもステップアウト、ちょっと安定しない、、、それでも直後の3ループはうまく決める。
 美しい琴の音とシンクロするステップから、後半4トウ+3トウ、4トウ+オイラー+3サルコウ下りてすぐのポーズがカッコいい。最後の3アクセルでステップアウト、コンビネーションにできず+REPとなった。
 イナバウアー、ハイドロブレーディングのコレオ、その世界観を伝える美しいムーブメント。
 今日は全体に体が重かったような感じ。得点を見て立ち上がるときの悔しそうな顔、、、また火がついたに違いない それを来季につなげていくだろう。

 結果、ネイサン・チェンが3連覇、2位鍵山優真、3位羽生結弦。4位宇野昌磨、5位コリヤダ、6位メッシング、7位ブラウン、8位セメネンコ、9位エイモズ、10位チャ・ジュンファン。
 北京オリンピック出場枠は:
3枠:日本(2位・3位・4位)
2+1枠:アメリカ(1位・7位・25位) ロシアスケート連盟(5位・8位)
2枠:イタリア(11位・12位)
1+1枠:カナダ(7位) フランス(9位) 韓国(10位)
1枠:中国(13位・22位) ジョージア(14位)スイス(15位) エストニア(16位) ベラルーシ(17位) ラトビア(18位) チェコ(19位) メキシコ(20位) ウクライナ(21位) スウェーデン(23位) イスラエル(24位)
 ・・・フリーに進んだ選手の成績では23枠までしか埋まらない。フリーに進めなかった26位ドイツまで認めるのか、1枠をネーベルホルン杯に回すのか。発表を待とう。

 オリンピック出場枠がかかる大会は、やっぱり何か違う。みんな何としても順位を確保したい!という気持ちが伝わってきた。
 このあとはアイスダンス・フリー。美里&尊、頑張って

コメント
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世界フィギュアスケート選手権2021女子FS

2021年03月27日 06時56分17秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・世界選手権2021女子フリージャッジスコア)。

<G1>
リンゼイ・ヴァン・ズンデルト(オランダ) SP:57.72(24) FS:116.78(15) 合計:174.50(16)
 「Tanguera」「Come What May」♪ 赤、右は肩から指先まで覆い、左は肩から出ているデザイン。3ルッツ+両手上げ2トウ、3ループ+2アクセル、3サルコウ+2トウ+2ループなど、ジャンプにほぼミスなし。スケーティングに癖がなく、素直な感じがいい。
 ベスト大幅更新に笑顔のキス&クライ

ナターシャ・マッケイ(イギリス) SP:58.15(23) FS:95.31(23) 合計:153.46(23)
 「Five Years」「Best Friend」「The Investigator」♪ 黒系。3ループ+2トウを決め、高い単独3サルコウ、3サルコウ+2トウ+2ループが入った。アクセルがほどけてしまい 後半はなんとか2アクセルを跳んだが両手をつく。
 ステップの間、しっかりジャッジのほうを見て一生懸命アピールしていた。

陳虹儀(チェン・ホンイー、Hongyi CHEN)(中国) SP:58.81(22) FS:103.98(21) 合計:162.79(21)
 「I Have the Strength to Fly」♪ 水色に青の模様。最初に予定していたルッツからのコンビネーションは単独にしてまとめる。3トウ+3トウ下りて、3ループにオイラー+両手上げ2サルコウをつけたが、あまりきれいに入らず。後半2本目の2アクセルで転倒してしまった。
 本来のきれいな体の線を活かしきれてない感じのプログラムで、ちょっともったいない気がした。

エリシュカ・ブレジノヴァ(チェコ) SP:58.81(21) FS:96.33(22) 合計:155.14(22)
 「ラ・ラ・ランド」♪ レモンイエロー。3フリップ、2アクセル+3トウと出だしは良かったが、3ループで転倒。その後はルッツもサルコウも2回転になり、疲れが見えてしまった。最後のスピンも曲にかなり遅れて終わった。

ニコル・ショット(ドイツ) SP:59.09(20) FS:113.71(17) 合計:172.80(18)
 ヴィヴァルディ「四季」より「冬」♪ グレー。落ち着いた雰囲気で滑り出し、3フリップでオーバーターンしたが3トウをつける。3ループには2ループでなく片手上げ2トウをつけた。後半3サルコウ+2トウ、2ループもつける予定だったが無理せずまとめる。
 ステップの体の動きはよかったが、コレオシークエンスはあまり特徴がなかったかな 得点に頷いていた。

エヴァ-ロッタ・キーブス(エストニア) SP:59.65(19) FS:121.82(12) 合計:181.47(14)
 ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」♪ 青。シャープな線の滑りで、2アクセル+3トウを下りる。3フリップ+オイラー+3サルコウ、片手上げ3ルッツと決まった。3フリップからレイバックスピンへの流れがいい。
 短めのイーグルをつなげるコレオは、あんまり情熱的じゃないような 片手上げ3ルッツ+両手上げ2トウを後半に決めたが、イーグルからのアクセルが1回転になってしまった。
 足を踏み鳴らすような独特の動きを織り交ぜたステップ、この曲を聴くと浅田真央のソチ五輪を思い出してしまう
 なんだかんだいって、自己ベストに近い点まで持ってきた。

<G2>
アリーナ・ウルシャゼ(ジョージア) SP:59.89(18) FS:109.12(20) 合計:169.01(20)
 「Non, je ne regrette rien」「The 9th Hour」「Milord」♪ 黒系。3フリップ+両手上げ3トウがこらえきれず転倒。しかし両手上げ3ルッツ、両手上げ3ループ、2アクセル+オイラー+両手上げ3サルコウと立て続けに決めてきた。
 ゆったりとスパイラル連続のコレオから3フリップ、足を高く上げてから2アクセルを下りてスプリットジャンプ。
 シャンソン、シリアスな曲、また軽妙なシャンソンと3部構成のプログラム。

アレクサンドラ・フェイギン(ブルガリア) SP:59.97(17) FS:113.55(18) 合計:173.52(17)
 「Moonlight」「月光」♪ 黒系。コーチは元ロシア代表のアンドレイ・ルタイ。細い体で軸の細いジャンプを跳ぶ。3ルッツ+3トウ、2アクセル+3トウ、ルッツはやめて3ループ。3ループ+2トウ+2ループも入った。
 曲が激しくなるところで細かい動きのステップ。まっすぐ立っている状態で滑っている時間が長く、上半身の表現はまだこれからだけど、ノーミスで終わってガッツポーズ

宮原知子 SP:59.99(16) FS:112.31(19) 合計:172.30(19)
 プッチーニ「トスカ」♪ 左肩を出したワインカラー。滑り出した瞬間にその足元の美しさに引き込まれる。3ルッツ+3トウで転倒、ループ、ルッツが2回転に、3サルコウで転倒、、、いちいち悔しい
 しかし3フリップ+2トウ+2ループ、得意の2アクセル+3トウを決めてみせた。大きなスパイラルからのコレオ、激しい情熱を込めたステップ、誰より美しいレイバックスピン。所作一つ一つが語る物語。
 あなたの美しさは、誰にも奪えない。

ヨセフィン・タリェガード(スウェーデン) SP:61.58(15) FS:116.52(16) 合計:178.10(15)
 「ジョーカー」「Rock and Roll Part 2」♪ 紫。地元の声援を受けて登場。3フリップを決めると、3トウ+2トウ+2ループ、単独3トウ、3サルコウ+2トウ、、、得意なジャンプをルールの許す限り詰め込んだプログラム。後半の2アクセルは2本とも単独にした。
 ジャンプを下りるたびにドヤ顔 コレオではノリノリの振付で歓声があがる。ステップもしっかりレベル4を取って、地元開催・初出場を最高の演技で飾った
 ベスト大幅更新に拍手して喜ぶ。

イェンニ・サリネン(フィンランド) SP:63.54(14) FS:83.00(24) 合計:146.54(24)
 Oriental Selection♪ 黒。中東風の曲のメドレーで滑る。3フリップはダイナミックにきまったが、3サルコウ転倒。3トウ+2トウ+1トウはまとめたが、後半3トウ、3サルコウと転倒が続き、しまいにステップの途中でも転倒
 転倒で体力を奪われて、どんどん動きが重くなってしまった。なんかショートと別人

エカテリーナ・リャボワ(アゼルバイジャン) SP:64.11(13) FS:125.35(10) 合計:189.46(12)
 「ゴッドファーザー」♪ 水色・青・黒。手を上げて跳ぶのが多い選手。片手上げ3ルッツ+3トウ、両手上げ3ループ、両手上げ3フリップ。後半2アクセル+3トウ+2トウ、両手上げ3ルッツ+2トウとジャンプ好調。
 ではあるのだが、、、コンビネーションを跳ぶとき、下りたエッジの上で体重を乗せ直すような間がある。前に岡部由起子さんが指摘していて、特にルール違反ではないけれど、望ましいわけではないのでは、、、
 スピンのレベルも取れるし、基礎はしっかりしていると思う。

<G3>
アレクサンドラ・トゥルソワ(ロシアスケート連盟) SP:64.82(12) FS:152.38(1) 合計:217.20(3)
 「ロミオとジュリエット」♪ 黒、裾に赤紫。いきなり両手上げ4フリップ! 4サルコウ転倒、でも両手上げ4ルッツ+3トウ 2アクセルはジャンプに見えない
 後半4ルッツ転倒、4トウは「回転が足りません」(解説・荒川静香さん)、でも+オイラー+3サルコウ。
 ひたすらジャンプを跳ぶプログラム。ほかの部分は、普通にしか見えない。

オルガ・ミクティナ(オーストリア) SP:67.18(11) FS:131.59(7) 合計:198.77(8)
 「Primavera」「Experience」♪ 暗めの赤。トゥルソワと比べると女子選手らしさになんか安心する 3ルッツ+3トウから入り、アクセルが1回転になったが慌てずオイラー+3サルコウをつける。2本目の3ルッツが無効になったのは、3フリップ予定で跳んだジャンプが3ルッツとされたのか。
 ステップでレベル4、コンビネーションスピンにはイリュージョンも入った。自己ベスト更新に笑顔

ロエナ・ヘンドリクス(ベルギー) SP:67.28(10) FS:141.16(4) 合計:208.44(5)
 「Fever」歌:ビヨンセ♪ 黒。体の動きがしなやか! 両手上げ3ルッツ+3トウが入ると、2アクセル、両手上げ3フリップ、両手上げ3ルッツとがんがん決まる。
 ステップも一歩がよく伸びて気持ちいい。3フリップ+2トウ+2ループ全部両手上げ、2アクセル+2ループ、最後の3サルコウまでジャンプ完璧
 両腕をぴんと伸ばすビールマンスピン、スパイラルにレイバックイナバウアーのコレオ。筋肉が美しくて、見ていて元気になる。
 ベスト大幅更新に大喜び

マデリン・スキザス(カナダ) SP:68.77(9) FS:117.01(14) 合計:185.78(13)
 「I Will Wait For You」♪ ピンク。右回りジャンプの選手。冒頭の3-3予定は3ルッツ+2トウに。3フリップ、2アクセル+3トウ頑張る。サルコウが2回転になり、3ループでこらえて単独になった。しかし2本目の3ループ予定を3トウ+2トウ+2ループにして、一番いいリカバリーをしてきた
 まだジャンプの前に待つのが長めで、表現も部分的だが、これから伸びそう。

イ・ヘイン(韓国) SP:68.94(8) FS:124.50(11) 合計:193.44(10)
 「ブラックスワン」♪ 黒系。まだ15歳 3ルッツ+3トウは惜しい転倒だったが、2アクセル、3ループ、3フリップとしっかり下りる。後半2アクセル+3トウ、3ルッツ+2トウ+2ループ、コレオの後に3サルコウと、まんべんなくジャンプを配置しているのはいい構成。
 やや詰まった着氷になったせいか、速報画面の黄色表示(審議)がいくつもついていて、、、。やはり回転不足があった。しかし足さばきがきれいなステップはレベル4で、スパイラルやイナバウアーのコレオらしいコレオと表現も豊か。

ブレイディ・テネル(アメリカ) SP:69.87(7) FS:127.94(8) 合計:197.81(9)
 「サラエボ」「Dawn of Faith」♪ オフホワイトにぼかした紺。3ルッツ+3トウ、頑張った。3ループは下りてイーグル。スパイラルからイナバウアーのコレオ、自然な流れで3サルコウにつながる。キャメルスピンの姿勢がきれい。
 後半3-3予定が3ルッツ+2トウになり、3連続予定は単独の3フリップになった。「少し疲れてきましたね」(解説・荒川静香さん)。ステップでレベル4が取れても、回転不足は響く

<G4>
坂本花織 SP:70.38(6) FS:137.42(5) 合計:207.80(6)
 「マトリックス」♪ 黒に緑のストーン。力強い2アクセルから、3フリップでオーバーターンしたがうまく3トウをつけられた。3ルッツ、3サルコウと落ち着いている。後半2アクセル+3トウ+片手上げ2トウ、3フリップ+片手上げ2トウとスピードも流れもあって素晴らしい
 大きくのけぞるポーズからぐいぐいと膝曲げイーグルでジャッジにアピール、ジャッジ席をなで斬りスパイラル、花織ちゃんの真骨頂。
 終わって緊張から解き放たれる。得点には渋い顔。

キム・イェリム(韓国) SP:73.63(5) FS:118.15(13) 合計:191.78(11)
 「ある愛の詩」♪ ブルーグレー。美しい両手上げ3ルッツ+3トウが決まっていいスタート、と思ったら2アクセルでステップアウト。くるくるとターンからの3ループがきれい。柔らかな表現のコレオ。
 3ルッツ、3サルコウと転倒が2回。2アクセル+2トウ+2ループ頑張っただけに、立て直し切れなかったのが残念。スピンは荒川さんに褒められていた。

カレン・チェン(アメリカ) SP:74.40(4) FS:134.23(6) 合計:208.63(4)
 「Butterfly Lovers Concerto(梁山泊と祝英台)」♪ 藤色にカラーストーン。2アクセル+3トウ、高さのある3ルッツと強いジャンプが戻ってきた。ループはくるくるっとターンからきれいに跳ぶ。3ルッツ+片手上げ2トウ+2ループが後半に入る。
 代名詞のダイナミックなスパイラル、スピードにのったイナバウアー、さらに前に足を上げるスパイラルのコレオ、これだけでも見る価値がある 終盤に3ループ+片手上げ2トウまで決め、余韻を残しながらビールマンスピン。
 終わって喜びのあまり頭を抱えた

エリザヴェータ・トゥクタミシェワ(ロシアスケート連盟) SP:78.86(3) FS:141.60(3) 合計:220.46(3)
 「ねじまき鳥クロニクル」♪ 黒、背中に「愛」の切り込み。3アクセル+2トウ、少しオーバーターンしたか。2本目の3アクセルの高いこと! 3フリップで手をついてこらえきれずに転倒。2アクセル+オイラー+3サルコウを決め、2本目の3ルッツは単独に。
 コレオのアピール力、妖艶な魅力。片手ビールマンスピンもカッコいい。高得点でトップに立ち、メダル確定でうれし涙

紀平梨花 SP:79.08(2) FS:126.62(9) 合計:205.70(7)
 「Baby, God Bless You」♪ ラベンダー色。6分間練習で4回転や3アクセルを跳んでいないという話で、調子がよくなかったんだろう。冒頭は2アクセルにして、次に3アクセルに挑んだが転倒。3フリップ+オイラー+3サルコウ、3ループとまとめる。
 後半2アクセル+3トウ、3フリップ+片手上げ2トウときれいに入れる。最後のルッツが途中で開いてしまった
 ピアノの美しい音と一体になるステップなど、表現だけでも見ていたい。

アンナ・シェルバコワ(ロシアスケート連盟) SP:81.00(1) FS:152.17(2) 合計:233.17(1)
 「Morning Passages」「The Home of Dark Butterflies」「Beethoven's Five Secrets」♪ ピンク、グレー、クリーム。こちらも本調子ではなかったようで、、、冒頭の4フリップは転倒。もう4回転は跳ばず、両手上げ3フリップ+3トウ、両手上げ2アクセル、両手上げ3フリップ+オイラー+3サルコウ。最後のジャンプで3ルッツ+3ループを跳んできたのは凄い
 状況を見ながら最善の手が打てる調整力、これは強い

 結果、優勝はシェルバコワ、2位トゥクタミシェワ、3位トゥルソワ、なんだかんだ言ってロシアスケート連盟が表彰台を独占
 4位チェン、5位ヘンドリクス、6位坂本、7位紀平。8位にミクティナ、9位テネル、10位イ・ヘイン。
 日本は6位と7位で3枠確定 アメリカも4位と9位で2+1枠、五輪最終予選に1人出場できる。北京オリンピック出場枠は:
3枠:ロシアスケート連盟(1位・2位・3位) 日本(6位・7位・19位)
2+1枠:アメリカ(4位・9位)
2枠:韓国(10位・11位)
1+1枠:ベルギー(5位) オーストリア(8位)
1枠:アゼルバイジャン カナダ エストニア スウェーデン オランダ ブルガリア ドイツ ジョージア 中国 チェコ イギリス フィンランド
 結局、フリーに進めたかどうかが明暗を分けているようだ

 いろいろドラマがある大会。今夜の男子はどうなるだろうか。そしてアイスダンス、五輪出場枠獲得できるか。
 ベストの演技ができますように

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世界フィギュアスケート選手権2021アイスダンスRD

2021年03月27日 00時26分34秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・世界選手権2021アイスダンス・リズムダンスジャッジスコア)。

<G1>
エカテリーナ・クズネツォワ/オレクサンドル・コロソフスキー(アゼルバイジャン) RD:46.19(30)
 「スウィート・チャリティ」♪ ワインカラーと黒。まだ組んで1年にならない若いカップル。ツイズルは最初少しずれたが後半うまく合わせた。そろって背が高いせいか、突っ立っている姿勢のような気がする スピード感ももう一息かな。

ユリア・ザータ/バーク・アカリン(トルコ) RD:52.21(27)
 「マスク」♪ 黒、白シャツにサスペンダー。村元哉中/高橋大輔組が使った曲。最初にフィンステップ、村元/高橋のほうが上手かも ツイズルはとても丁寧に合わせた。前から上がって背中を通って前へ戻るローテ―ショナルリフト、元気の良さはある。 

ヴィクトリア・セメンジュク/イリヤ・ユキムク(ベラルーシ) RD:51.15(28)
 「ファニー・フェイス」より「S'Wonderful 」♪ 黒、白シャツに黒ベスト。ツイズルで男性がすこしふらついた。フィンステップはずれが?と思ったらキーポイントでYesが取れず 一歩の伸びと流れはある。女性の長めのスカートが翻ってきれい

シーラ・イチロフ/ローラン・アベカシス(イスラエル) RD:55.57(26)
 「Sherry」♪ 青、グレー。全体に動きがシャープ。ツイズルはそれほどスピードはないがシンクロばっちり、フィンステップもまあまあ。ミッドラインステップの中で男性と女性のツイズルのタイミングがすこしずれたが、大きなミスはなし。
 ポップな曲で楽しいムードで通せた

<G2>
チェルシー・ヴェラエ/シェリム・ヴァン・ゲフェン(オランダ) RD:50.79(29)
 「紳士は金髪がお好き」より「Diamonds are a Girl's Best Friend」♪ 濃いピンク、燕尾服風。おっとりした雰囲気。ツイズルはレベル4を揃えたが、回転はあんまり速くなかった フィンステップは軽い感じ。男性の右肩に女性を乗せるローテ―ショナルリフト。
 この曲にしては真面目な踊り方だったかな

ミーナ・ズドラフコヴァ/クリストファー・M. デーヴィス(ブルガリア) RD:45.28(31)
 「シカゴ」♪ 黒。ゆったりと大きくリンクを使う、ほぼノータッチのミッドラインステップから。そろってニースライドからツイズルに入った。フィンステップはキーポイント全く取れず 横抱きのステーショナリーリフトは良かったけど。

カロリーナ・モスケーニ/フランチェスコ・フィオレッティ(イタリア) RD:60.60(25)
 「ラ・ラ・ランド」♪ 赤、黒スーツ。しっとり系の曲でスタート、ツイズルでわずかに男性がバランスを崩した。フィンステップ、ちょっとはらはらするところがあったけどキーポイントは3つ取れている。原曲はもっとテンポが速いので、ちょっと違和感があった。
 ローテ―ショナルリフトは女性の太腿の上のほうを抱えるタイプ。コーチのフーザル・ポリさんは満足そう。

アンナ・ヤノフスカヤ/アダム・ルカス(ハンガリー) RD:62.78(23)
 「グリース」♪ 黒にピンクの水玉スカート、革ジャン風。フォトジェニックなストレートラインリフトから。ツイズルは1つ目と2つ目の間のつなぎにも工夫があって、きれいにまとまった。スローパートでのびやかなミッドラインステップ、テンポが変わってフィンステップとめりはりがある。男性が一瞬バランスを崩しそうになったので、レベル3だけどGOEがマイナスになってしまった。
 全体としてはこの曲らしい、楽しいプログラム

<G3>
エフゲニア・ロパレヴァ/ジェフリー・ブリソー(フランス) RD:66.80(19)
 「キス・ミー・ケイト」♪ 赤、白シャツに黒ベスト。スピード感のあるツイズルで一気に盛り上がる。チョック/ベイツ(アメリカ)と同じ曲でフィンステップ、負けずに(?!)レベル4獲得、かなり上手い 終わりに女性を1回転させてパターンダンスステップに入る。
 後半の曲は同じ曲でジャズアレンジ、カッコいい 男性の顎を女性の手でキャッチするフィニッシュ、可愛い

ユーリア・トゥルッキラ/マティアス・ヴェルスルイス(フィンランド) RD:64.59(21)
 「Thoroughly Modern Millie」♪ レモンイエロー、黒。スタイルのいい北欧美女で、どの動きも映える 横から見てぴったり重なって見えたツイズルで高得点。フィンステップ、パターンダンスステップもいい感じ。タップダンスの音に合わせて軽快なミッドラインステップ。
 最期のローテ―ショナルリフト、肩の上のほうに乗ったときにちゃんとポーズを決められず、とりあえず前に抱え直した感じになってしまった

アレクサンドラ・ナザロワ/マクシム・ニキティン(ウクライナ) RD:66.54(20)
 「42nd Street」♪ 青、紺のセーラー服。ツイズルは2シリーズでまとめ、フィンステップは曲によく合っていた。男性がしゃがんで後ろに反った態勢で、やはり後ろに反った女性を膝に乗せるストレートライン、ユニークで迫力

ナタリー・タシュレロヴァ/フィリプ・タシュレル(チェコ) RD:64.00(22)
 「Jersey Boys」♪ ピンクにスカートが赤、黒タキシード。元気よく踊りまくる兄妹 ツイズル速く、ミッドラインステップがエネルギッシュ。フィンステップは悪くないと思ったけど、レベルは取れず 肩の後ろを回ってイーグルの膝に乗るカーブリフト、フィニッシュポーズをびしっと決めてガッツポーズ。

 ここまでのところ、けっこう採点は厳しめなのかも。ベストを大きく更新するカップルは出ていないようだ。
 アルメニアのカップルが棄権したので、ここまででトップのロパレヴァ/ブリソー(フランス)がフリー進出を決めた。この後、Qマークが増えていく。
 KoKo、がんば!!!

<G4>
小松原美里/ティム・コレト(小松原尊) RD:68.02(18)
 「ドリームガールズ」♪ オレンジ、シルバーのタキシード。いい緊張感のある顔でスタート。肩から前に立つカーブリフト、ツイズルを大きく見せていく。フィンステップはレベル3、パターンダンスもレベル3が取れた。ダイアゴナルステップも一歩を大きく伸ばし、スピードに乗っていった。
 得点を見て抱き合って喜ぶ ここでトップに立ち、フリー進出決定

ティナ・ガラベディアン/サイモン・プルール・セネカル(アルメニア)
 「マンマ・ミーア!」♪ 棄権。

ホリー・ハリソン/ジェイソン・チャン(オーストラリア) RD:60.73(24)
 「コーラスライン」♪ ピンク、白シャツ。ツイズルでわずかにふらついたかも。吉田唄菜/西山真瑚組が使っていた曲でフィンステップ。ミッドラインステップではラインダンス風の振付も楽しい

カタリナ・ミュラー/ティム・ディエク(ドイツ) RD:68.37(17)
 「イースター・パレード」「Swing Time」♪ 紺と青、黒燕尾服。軽快なスイングジャズにのって、チャールストン風の振付。ポジションが美しいツイズル、フィンステップがボールルームダンスらしい雰囲気。少しスローな曲(「今宵の君は」)でミッドラインステップも優雅でおしゃれな雰囲気。ラストはきびきびと踊ってフィニッシュ。
 僅差で小松原組の上に立った。

ティファニー・ザゴルスキ/ジョナサン・ゲレイロ(ロシアスケート連盟) RD:75.58(10)
 「ザ・グレイティスト・ショーマン」♪ ラベンダー色、紫系のベスト。いきなり格が違うカップルが登場 スピードに乗って一気に進むツイズル、足さばきがきれいなフィンステップ。淀みなくストーリーを表現しながら余裕を持って滑っていく。前から男性の右肩に飛び乗るリフトも迫力。

<G5>
マージョリー・ラジョワ/ザカリー・ラガ(カナダ) RD:72.00(14)
 「ウェストサイドストーリー」♪ 黒、黒に赤シャツ。みんなが映画のシーンを思い浮かべるような颯爽としたスタート。ツイズルの回転速い あっという間にフィンステップに入っていく。男性の容貌が南欧風なので、いっそう映画の気分
 元ジュニアチャンピオンの実力を発揮した。

アデリナ・ガリャヴィエヴァ/ルイ・トロン(フランス) RD:69.99(16)
 「マンマ・ミーア!」♪ レモンイエロー、水色シャツにグレーベスト。始まってすぐにフィンステップ、パターンダンス、間をおかずにツイズルとシームレスに続く。ミッドラインステップはきっちり作ってある感じ。女性が後ろに反っている姿勢のステーショナリーリフトがユニーク。
 技術要素を全部やってから、「マンマ・ミーア」で踊った。スウェーデンでABBAの曲

ケイトリン・ハワイエク/ジャン-ルック・ベイカー(アメリカ) RD:75.08(11)
 「サタデー・ナイト・フィーバー」♪ 黒系、紫にグリーンのパンツ。待ってました!のディスコ 一気に映画の世界に引き込んで踊る。切れのいい動きに目が離せない。フィンステップのレベルこそ2止まりだったが、そんなの関係ない 男性の頭を跨いで前でホールドされるリフト。

ローレンス・フォルニエ・ボードリー/ニコライ・ソレンセン(カナダ) RD:77.87(7)
 「ボニー&クライド」♪ 首元にスカーフで白シャツ黒スカート、グレーTシャツにサスペンダー。ゆったりと大きく表現するミッドラインステップから。フィンステップはレベル1だけどGOEがめっちゃ高い 間にニースライドを入れるツイズルは銃を構えるポーズで決まった。
 背中で一度回転させて下ろしてから改めて乗せるローテ―ショナルリフト、下ろす前に足を持って振り回すアクロバット。

アリソン・リード/サウリウス・アンブルレヴィシウス(リトアニア) RD:71.29(15)
 「Bandstand」♪ 赤に白い水玉のワンピース、ベージュに黒ライン。可愛らしい雰囲気で始まる。勢いのあるミッドラインステップからローテ―ショナルリフトとスムーズ。ツイズルも問題なし。フィンステップでレベル取れず プログラムとして最後まで楽しめた。

<G6>
サラ・ウルタド/キリル・ハリャーヴィン(スペイン) RD:74.26(12)
 「ハロー・ドーリー!」♪ グリーン、黒。身のこなしが非常に洗練されている。ジャッジ前をぐいぐいと横切っていくツイズル、ミッドラインステップの中ではミラーの動きも。ジャズアレンジの曲と動きがよく合っていて、あっという間に終わった。
 スペイン人とロシア人、組んで5年目でこの2人ならではのものができてきた感じ。

ナタリア・カリゼク/マクシム・スポディリエフ(ポーランド) RD:76.12(9)
 ミュージカル「キンキーブーツ」♪ 黒系パンツ赤ブーツ、黒系。女性が黒髪で出てきたけど、元々どうだったかな きれいに重なるツイズル、女性が上げた足をぐいっと引っ張ってから乗せるリフト。
 このミュージカルの曲をあまり知らないので、盛り上がりどころがよくわからなかったけど、出来は悪くなかった感じ。と思ったらベスト更新

ライラ・フィアー/ルイス・ギブソン(イギリス) RD:77.42(8)
 「ブルース・ブラザーズ」♪ 黒ジャケパンツ、黒スーツ。ノリとスピード感が売りのカップル、ハットをつまむポーズでスタート。ツイズルもフィンステップも気持ちよく、ホップなどアクセントが入るミッドラインステップも楽しい。かなりいい出来 ベスト更新。

王詩玥(ワン・シーユエ Shiyue WANG)/柳鑫宇(リォウ・シンユー Xinyu LIU)(中国) RD:73.97(13)
 「チャップリン」「モダン・タイムス」♪ 燕尾服風でお揃い。登場からチャップリンになりきって、表情も完璧 ダイアゴナルステップでしっかり世界を作り、軽快にフィンステップ。身長差があるので、時々女性がお人形のように見えるが、しっかり2人の歩幅を合わせている。
 きびきびして楽しいプログラム。

アレクサンドラ・ステパノワ/イワン・ブキン(ロシアスケート連盟) RD:83.02(5)
 「ムーラン・ルージュ」♪ 赤ドレス、黒タキシードでほどいたボウタイ。大柄な2人がするするっと進むツイズルは映える。無理するところがないフィンステップでレベル4、ドラマティックな曲に変わって盛り上げるミッドラインステップ、身体の前から後ろ、さらに前と激しく変わるポジションのリフト。ラストは今日も“濃厚接触”のキス
 全然力を入れてないのにすいすい進むスケーティングは惚れ惚れする。ベストにあと少しなのが女性は不満そう。

<G7>
パイパー・ギルス/ポール・ポワリエ(カナダ) RD:83.37(4)
 「Mack and Mabel」♪ 黒ジャケにピンクの蝶ネクタイでお揃い。女性が男性に投げキッスをして位置につく。するするっと気が付いたらツイズルしていた。技術要素が完全に溶け込んでいて、あれよあれよという間に進んでいく。細かい所作がすごく工夫されている。
 トップに立って嬉しそう。

シャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファブリ(イタリア) RD:81.04(6)
 「Grease Live!」♪ 白に赤の水玉に黒パンツ、白T。気持ちよくグライドしていく滑り、曲が速くなる瞬間からぴたりとツイズル。フィンステップも安定感があった。この2人によく合っているプログラム。

マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ(アメリカ) RD:85.15(3)
 「Too Darn Hot」♪ シルバーできらきら、黒スーツ。いつもながら色気たっぷりで動きはキレキレ! 男性の腕を跨ぐようなポジションのリフト、フィンステップはレベル4でお手本そのもの。曲が変わるところでツイズルを決め、お洒落な振付でアピール。
 今日も強さを見せつけた(アツアツぶりも見せつけた)女性のマスクは衣装とお揃い。

ヴィクトリア・シニツィナ/ニキータ・カツァラポフ(ロシアスケート連盟) RD:88.15(1)
 「雨に唄えば」♪ 水色、白シャツに黒ベスト。男性の傘を女性が取って放り捨てる所作からスタート 映画では男性が1人で踊るが、もし女性と2人で踊るならこんなダンスになっただろうと思わせる、心地よいミッドラインステップ。
 フィンステップがレベル2止まり、彼らにしてはミス? 印象的な音には必ず印象的な所作が合うように振り付けられていて、もうずーっと見ていたい
 得点にはほっとした顔。

マディソン・ハベル/ザカリー・ドナヒュー(アメリカ) RD:86.05(2)
 「バーレスク」♪ 黒系。ロックらしい力強さに溢れている。パターンダンスで2人ともレベル4を取った。ツイズルのユニゾンが素晴らしい。ローテ―ショナルリフトはあまり高いところでホールドしないのは、女性の体格がいいせいだろうか
 ベストを少しだけ更新。

 結果、シニツィナ/カツァラポフがトップに立ち、2位ハベル/ドナヒュー、3位チョック/ベイツ、4位ギルス/ポワリエ、5位ステパノワ/ブキン。やはり実力者たちが上位を占めた。
 6位ギニャール/ファブリ、7位フォルニエ-ボードリー/ソレンセン。8位フィアー/ギブソン(イギリス)、9位カリゼク/スポディリエフ(ポーランド)は2枠獲得のチャンス。
 12位ウルタド/ハリャーヴィン(スペイン)、13位王/柳も10位以内を狙っているだろうか。18位につけた日本の小松原組、この順位を守れば北京オリンピック枠に届くはず
 フリーは大会の最後を締めくくる最終種目。美里&尊、頑張って~~~

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