一陽来福  ~齋藤一陽による截金の日々~

伝統工芸。截金職人齋藤一陽が、日々の物創りの様子を紹介します。

京都国立博物館に行こう~vol.2 番外

2011-03-05 00:36:00 | 京都国立博物館に行こう!!とその界隈


南宋画の傑作

遠浦帰帆図(えんぽきはんず)   伝 牧谿筆 


特別展・筆墨精神も終わってしまいました。。
毎回終わってしまうと、とても寂しいのです(笑)
そうして終わってみると心に残っている作品というのが浮かんでくるのですが、、
もう幾度となく、いろんなところで拝見したこの絵です^^

静かに絵の前に佇んでいると、風や光や、湖畔の湿潤な大気の流れまでもかんじそうで、
ゆったりと、風をはらんで水をゆく帆をずっと眺めていたくなります。。

いま。博物館には大好きな先生がいて、めったにお目にはかかれませんが、お見かけするといつも絵の前で静かに佇んでおられ、私はその様子をまた、拝見するのがとても好きなのです^^

どういう事かというと、昔職人である父が(父は料理をつくる人ですが)、毎朝陽光の中刃物の手入れをしており、私はランドセルを背負って学校にいくすがら、父が刃物を研いでいる姿を立ち止まっては眺めるのが好きでした。
それは、ただみていた訳ではなく、実は何かを吸収していたんですが、、
截金は、箔になっているとはいえ金属を竹の刃物で切るという、考えてみるととても可笑しなことをしているので、刃物に対するセンスは必須なのだと私は考えていて、
そしてそれが今になって、実際に刃物を研ぐときに役立っている、と言う訳なのです。


先生との事を思うと、そんな幼い昔を思い出します。。

私は近頃忘れていたのです。
静かに作品の前に立つということ、、
まるで鑑識官かなにかのようにジロジロと、どうにかして作品から少しでも掴んでやろうと、むしろいやらしい目で眺めていたように思います。まあ。それはそれで大切ではあるのですが。。


私は先生が佇んでいる様子が、いつも不思議でなりませんでした。
作品に耳をかたむけ、じっと何かを待っているようで、
遠くに静かに耳を澄ましているような、、心を澄ましているような。。そしてそこには愛情もあるのです。。

何を見。何を感じているんだろう。。

それは私には計りしれないもののような予感がして、とても先生に学びたいっ。。という気持ちが湧き上がってしまう(笑)

先生が生涯の師になってくださらないだろうか~
と、思う。今日このごろなのでした~~^^



博物館から眺める空の景色は大変美しいものです。
西はとくにひらけているので、夕焼けを美しく望むことができます。

冬の季節は雪に染まった愛宕の山も望むことができますよ^^

もっとお庭の開放を~~~
と、望みます。今頃は梅が美しいことでしょう^^←注:いまはやっていませんよ~常設館が建て替え工事のため休館です。


次回の特別展は

特別展覧会 法然-生涯と美術-
H23.3.26(土)~5.8(日)

http://www.kyohaku.go.jp/jp/index_top.html

おっと、土曜講座は残すところ、あと一講座ですね^^すごい人気です。
お申し込みはお早めに~

京都国立博物館
http://www.kyohaku.go.jp/jp/index_top.html

特設サイト
http://honen800.exh.jp/pc/index.html




わたしは法然上人の歌がすきです。。


月影の

いたらぬ里は 無けれども

眺むる人の 心にぞすむ



露の身は 

ここかしこにて きえぬとも

こころはおなじ 花のうてなぞ 


美しいですね、、^^





着付け教室をはじめたお友達たちがリンクを貼ってくれました。
「ふあふあくらぶ 奈良の生駒で着付け教室・苔盆栽・パン教室」
http://ameblo.jp/fuwafuwapannookurimono/
京女さとこはんは一陽の帯留めを身近に実際に使って下さっています^^
記事で紹介してくださいましたhttp://ameblo.jp/fuwafuwapannookurimono/entry-10820091491.html
ありがとうございます。

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