一陽来福  ~齋藤一陽による截金の日々~

伝統工芸。截金職人齋藤一陽が、日々の物創りの様子を紹介します。

目指す截金ガラス装飾

2010-04-28 01:48:55 | 截金の説明
日本の截金工芸とゴールド・サンドウィッチ・ガラスの融合


まだまだ未分化な截金ガラスワーク。小銭を稼ぐ為のものと言われてしまったり、”こんなもの”と罵られることも、残念ですがときどきあります^^

確かに、まだ截金ガラスワークははじめて間もないものです。私の技量が足らず稚拙さから脱出できていない事も確かなことで、そんな風に言われてしまうのも仕方のないことかもしれません。
ですが、生活の為に截金という分野を、貶めているわけではありません。

私にとって截金は一生を共にする友人のような存在です。生かし生かされる大切な関係でありたいと思っています。

この分野に私が持っている希望も確かなもので、なぜか不思議と誰に何を言われようとも、この目標としたものを諦めるつもりもありません。
もちろん迷ったり、哀しくなったり、することはありますけどね^^にんげんだもの~

ですが何度ヘコタレたって負けません~生涯を通して、少しづつでも現実のものに、そして極めていくつもりでいます。



http://www.britishmuseum.org/explore/highlights/highlight_objects/gr/s/sandwich_gold-glass_bowl.aspx
大英博物館所蔵 ゴールド・サンドウィッチ・ガラスボール
およそ紀元前270-200年

イタリア・カノッサのカタコンベより出土。おそらく副葬品。

ゴールド・サンドウィッチ・ガラスという技法は、紀元前3~4世紀からよくみられるものですが、起源は不明。
出土もヨーロッパ・ロシア・中近東の広範囲にわたりますが、制作地も不明。
謎につつまれています。

ガラスに金箔を挟んだ工芸全般をゴールド・サンドウィッチ・ガラスといいますが、ここまでの細かい装飾は、私には截金のようにしかみえません。

埋葬品である事から、何か宗教的な意味を持つ装飾品だったのでしょうか?
紀元前も日本の昔も、神仏を思って美しく装飾し、奉げる技術であったのかもしれないというのは、不思議なことです。



これから目指すものは、まるで琥珀のように、ガラスに截金の装飾を閉じ込め、奥行きを出し、美しい色とともに何層にも重ねていくことが目標です。



が。

まだまだ道のりは遠いようです。

今年は今年の一歩を進むだけですね。。。



^^。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶりです。 (Kari)
2010-05-14 10:34:53
がんばってますね~^^
今年は今年の一歩・・・いい言葉です。

私はここ2,3ヶ月でちょっと彫金環境を変えて前進しようかと・・・奮闘中です。前進できるかどうか・・・勝負です。
返信する
お久しぶりです^^ (一陽)
2010-06-21 01:37:44
すっかりお返事が遅くなってしまってすみません~

この間も新たに挑戦されてましたもんね~あの木目な感じ楽しみにしていますー♪
新たな前進もまた楽しみにしています!
応援していますよ~!!
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