Aikido Budo Japan YouTube  楽心館 Rakushinkanで剣柔一体

aikido.iaijutsu.kenjutsu.daito ryu kobudo movie Rakushinkan 

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

江戸しぐさ・EDOSHIGUSA

2009-03-20 | Japan Traditional culture日本の伝統文化
江戸しぐさに「肩引き」があります。人とすれ違う時に、右肩・右腕を後へ引いて、互いにぶつからないようにするしぐさをいいます。現代的視点で考えると、人と人が正面から行き交う時は、お互いに軽く左右に避けようとするので、運悪く顔が鉢合わせになったりするものです。
これを、「込み合う江戸の町で、互いを人間として尊重し思いやる挨拶しぐさでした。この殺伐とした世の中で、人々がお互い気持ちよく暮らすために、この江戸の“粋”な習慣である江戸しぐさを復活させたいものです。」などの言われ方もしています。こうした話は分かりやすく、いいことだと思います。しかし当時の商人道・武家社会を考えると、現実は違うものだったと思います。

当時の江戸の町は人口密度が世界一であったと言われており、日本中から身分・生活習慣や言葉(方言)の異なる人々が大勢集まり暮らしていました。長屋の間には狭い道が縦横に走り、そこが町人の通行路になっていました。前から歩いてくる人は、どこの誰から分からず、しかも狭い道をすれ違おうとするのです。いったい何が起きるか分からない、危険な状況に過ぎません。もしかしたらいきなり刀を抜きつけられたり、懐から短刀を抜き出すかもしれません。侍は左側に帯刀しているのですから、江戸社会の通路は左側通行になるのは当然のことです。もし右側通行であれば、すれ違う者の刀剣が触れ合って、一発触発になります。仮に刀剣を持っていないとしても、心臓のある左半身を守るべく、右半身を強く引いてすれ違うのは、生理的な反応でもあります。
江戸の通路ですれ違うとき、サッと右肩を引きお互いがぶつからないようにするのは、相手を尊重するのでもなんでもなく、元来は単なるリスク管理の必要上のことに過ぎなかったと思います。

同様のことは江戸しぐさの「七三の道」(道のど真ん中を歩くのではなく、自分が歩くのは道の3割にして、残りの7割は他の人のためにあけておく)・「蟹歩き」(もっと狭い道では、完全に横になって顔と顔と合せる格好で通り過ぎること)にも言えます。「しぐさ」は仕草ではなく思草と表記します。江戸しぐさは礼儀作法ではなく、リスク管理の思想だったのでしょう。
ジャンル:
その他
Comment   Trackbacks (2)   この記事についてブログを書く
« 片手取り入り身 一教 | TOP | 会津伝小野派一刀流剣術 払い »
最近の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | Japan Traditional culture日本の伝統文化

2 Trackbacks

四教・四か条 (養氣錬丹の合気道 刀法・身法・心法 武道の学び)
??? 週に1回ほど中野・綾瀬・荒川など行けるところの稽古に参加している高橋です。今回二回目の登場で、前回は2008-12-18です。社会人になってから稽古回数は激減しましたが、少しずつでも上達できるように毎回意味のある稽古になるように、また、楽しみながらやるように...
別れの季節 (養氣錬丹の合気道 刀法・身法・心法 武道の学び)
足立で5年間稽古したS君の最後の稽古日が来た。中学から陸上の長距離選手になる目標を立て、箱根駅伝に出場するのが夢だそうだ。ふと、外を見ると雲をデザインしたという東京武道館の壁面が見えた。S君の青雲の志に、似つかわしい景色でもある。目標がある。それに伴って...