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アマデウス ディレクターズ・カット(映画)

2010-10-10 21:42:00 | 映画
今回の記事は『アマデウス ディレクターズ・カット』(2002年、監督:ミロス・フォアマン)です。
モーツァルトの生涯を、宮廷音楽家アントニオ・サリエリの告白という形で描いた傑作で、アカデミー賞8部門を受賞した作品。
主演のF・マーレイ・エイブラハム、トム・ハルスは共にアカデミー賞主演男優賞を獲得。
“人間モーツァルト”としての愛と苦悩、葛藤のドラマ、そしてサリエリの嫉妬、畏怖、悲しみを描いたドラマはどこまでも深く、神々しいまでの完成度を誇ります。
午前十時の映画祭上映作品。

■内容紹介 ※午前十時の映画祭ウェブサイトより
商人の父親に反対されながらも音楽家を目指すサリエリ(F.M.エイブラハム)は、理解のある父親を持ち「天才」「神童」と評されるモーツァルト(T.ハルス)を妬ましく思っていた。
やがて宮廷音楽家となったサリエリは、下品な笑い声を上げ、女の尻を追い掛け回す男――モーツァルトに出会う。
その日からサリエリの運命は狂いはじめる。

音楽史上ただ一人の天才、モーツァルト。
その音楽と愛に彩られた短くも華麗なる35年の生涯。


アマデウス

アマデウス


■感想
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。
誰もが知っているであろう天才音楽家モーツァルトのことである。
映画『アマデウス』はそのモーツァルトの生涯を描いた傑作人間ドラマです。

『アマデウス』のオリジナルは1984年の映画です。
午前十時の映画祭で上映されたのは、そのオリジナル版に20分の映像が加えられたディレクターズ・カット版。
完全版の方を上映してくれるとは午前十時の映画祭もなかなか粋な計らいをしてくれたなぁと感じ入っています。
そのおかげで映画の長さの方も申し分なく約180分というけっこうな長さとなっています。
観ようと思っている方はそれなりの覚悟を持って挑んでください。
ただし、映画の完成度は恐ろしいまでの高さを誇っており、これだけの長さの映画にも関わらず一瞬たりとも飽きさせるシーンなどはなく、長さを全く感じさせません。
これは凄いことだと思います。
(最近の午前十時の映画祭の傾向として3時間ごときの映画では全然長尺とは言えないことを思い知ってますが…)

作中で流れるモーツァルトの楽曲の数々はどれも耳にしたことがあり、かつ素晴らしくて、改めてモーツァルトの凄さを思い知らされました。
普段クラシックなんて聴かないけれど、この映画を観るとモーツァルトの曲が無性に聴いてみたくなってしまいます。

映画で一番感嘆し、打ちのめされたのは、主演のサリエリモーツァルトの魅力の高さでしょう。
年老いた音楽家サリエリの告白という形で進む映画『アマデウス』。
もちろん映画で語られる内容はフィクションであり、これを事実として受け取められてしまうと困ってしまうのですが、それでも映画としての面白さはこの上ないほど見事であり、そこには“人間モーツァルト”としての魅力が詰められています。
そして、サリエリの抱える複雑な感情に圧倒されてしまいます。

サリエリの嫉妬と悲しみ、恍惚、それらがすべて混ざった複雑な表情はすごかった。
彼はモーツァルトに憎しみだけを持っていたわけでは決してない。
そこには畏怖の念も確実に存在し、モーツァルトの音楽に恍惚していた。
サリエリ自身決して凡人ではないのですが、そんな彼でも決して超えられない壁に打ちひしがれ、自身の内に悲しみと暗い感情を募らせていく。
その様は痛々しく胸に突き刺さります。
多くの人はモーツァルトではなく、サリエリの立場の方がより自身の気持ちに重なるんじゃないかと思います。
だからサリエリの語る歪んだ告白に何とも言えない気持ちになってしまいます。

モーツァルトの魅力も大変大きかったです。
『アマデウス』のモーツァルトは奇想天外、悪く言ってしまえば下品な男として描かれています。
それは世間一般で語られるモーツァルト像とは異なるものかもしれません。
けれどそういう一面も含めて愛すべき人物として僕の目には映った。
ただ奇想天外なだけではなく、彼の愛と苦悩、葛藤という人間らしい一面をしっかり描いているので、常人が近づくこともできない天才というよりは、“人間モーツァルト”としての魅力が感じられました。
彼が妻や子供へ向ける優しさに満ちた表情は大変素晴らしかったです。

モーツァルトの甲高い笑い声が切なさと共にいつまでも心に残り続けます。

映画『アマデウス』はまぎれもない傑作です。
芸術作品としても、濃厚なる人間ドラマとしても極めてその位置付けは高い。
またエンターテイメント作品としても見事。
傑作なんだけどあまりにも重いので全ての人には薦められない。なんてことは割りと名作と言われる作品には良くある。
けれど『アマデウス』はシリアスとエンタメのバランスが大変良いので、万人に薦められる映画だと思います。

この映画はぜひとも一度は観てもらいたいオススメ映画です。

映画データ 
題名 アマデウス ディレクターズ・カット 
製作年/製作国 2002年/アメリカ 
ジャンル ドラマ/ミステリー/音楽 
監督 ミロス・フォアマン 
出演者 F・マーレイ・エイブラハム
トム・ハルス
エリザベス・ベリッジ
ロイ・ドートリス
サイモン・キャロウ
ジェフリー・ジョーンズ
クリスティーン・エバーソール
チャールズ・ケイ
ケニー・ベイカー
ヴィンセント・スキャヴェリ
ケネス・マクミラン
シンシア・ニクソン
リチャード・フランク、他 
メモ・特記 午前十時の映画祭上映作品
原作:ピーター・シェイファー

アカデミー賞:作品賞・主演男優賞(F.M.エイブラハム、T.ハルス)・監督賞・脚色賞、他計8部門受賞
LA批評家協会賞: 作品賞・男優賞(F.M.エイブラハム)・監督賞・脚本賞受賞
ゴールデン・グローブ:作品賞・男優賞(F.M.エイブラハム、T.ハルス)・監督賞・脚本賞受賞 
おすすめ度★★★★★
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)

■Link
+⇒公式HP(Japanese)※午前十時の映画祭特設ページです。
+⇒アマデウス ディレクターズ・カット - goo 映画

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