ゴッドファーザー（映画）

今回の記事は『ゴッドファーザー』（1972年、監督：フランシス・フォード・コッポラ）です。
イタリアンマフィアの壮絶な生き様を描いた７０年代屈指の娯楽大作。
マーロン・ブランド、アル・パチーノ主演。
圧倒的な実在感を画面に宿し描かれる超重厚なるドラマは数ある映画の中でも最大級の見ごたえを誇ります。
さすがは永遠の名作と謳われる映画だとただ圧倒されるばかり。
午前十時の映画祭上映作品。

■内容紹介　※午前十時の映画祭ウェブサイトより
第二次大戦終結直後のアメリカ。
とある結婚式に、さまざまな男たちが集まっている。
花嫁の父ビトー・コルレオーネ（M.ブランド）は、イタリア系アメリカ人による裏組織の大ボス＝ゴッドファーザーであり、彼のもとには式当日にも関わらずさまざまな相談が舞いこんでくるのであった。
ある日、そのビトーが狙撃された。
マフィア同士の血で血を洗う抗争が展開され、かたぎの道を歩んでいたドンの三男マイケル（A.パチーノ）もまた、ファミリーのため、裏街道に足を踏み入れることになる……。

未だこれを超えるギャング映画は存在しない。

■感想
さすがに名作と謳われるだけあって、全編で映画の雰囲気を決定づけている重厚さと中盤以降に漂い始める物悲しさが何とも言えない気持ちにさせる。
多くの人が最高の映画と挙げ、映画ランキングにおいても必ず上位に入るのも納得の名作だと思った。
確かにこの映画を観ずして映画ファンは語れない。
『ゴッドファーザー』はＰＡＲＴIIと併せて最高のギャング映画として名高い。
今回はＰＡＲＴⅠのみの鑑賞だったけれど、いつかＰＡＲＴIIも絶対に観たいなぁと強く思っています。

ストーリー面も良かった。
これほどファミリー、その中でも父子の絆をしみじみと感じさせる作品はあまりないだろう。
ゴッドファーザー＝ドン・コルレオーネが息子のマイケルへ向ける穏やかで優しい想いが胸を熱くさせる。
これほどの影響力と支配力を持つ裏社会の大ボスであろうと、家族愛に満ち穏やかな一面を持つのだ。
そこには人間の本質というものがしみじみと感じられ、観ている者を何とも言えない気持ちにさせます。
ゴッドファーザー、ビトー・コルレオーネの大物感のある凄味と穏やかな優しさは、私達の目に大変な魅力として映ります。
マイケルが病院でビトーに「僕がついている」と語るシーンや、ビトーが退院後にマイケルの安否を尋ねるシーンの弱々しい表情など、胸が熱くなってたまらなかった。
マフィアのボスと言ったら猫を撫でる、そんなイメージを生んだ元祖もこの人なんだろうな。

マイケルが次第に裏社会へ染まっていく様はシビアで壮絶だった。
映画の序盤と最後で一番印象が変わるのは彼でしょう。
優しく好青年だった彼が裏社会へ足を踏み入れるドラマあってこそのあのラストでしょう。
そこにはマイケルの成長に逞しさを感じる一方で、足を踏み入れてはいけない、手の届かない世界へと行ってしまったのだという悲しさも同時に感じる。
そんなマイケルを演じたアル・パチーノが若い！

映画の演出面の巧さも凄かった。
これは数ある映画の中でも屈指の位置付けでしょう。
冒頭の結婚式のシーンの陰陽（華やかな表舞台と陰惨なるマフィアの裏社会）の対比、馬の頭のシーンの音楽の使い方は神がかっている。
ショッキング、スリリング、壮絶なシーンは観るものに衝撃を与え釘付けにし、また、同時に穏やかで静かなシーンも巧に使われている。
そこに緻密で重厚な人間関係が描かれいるのだから、満足のいかない訳なんかない。

興味を持った方はぜひ観てもらいたいオススメ映画です。

映画データ
題名	ゴッドファーザー
製作年／製作国	１９７２年／アメリカ
ジャンル	ドラマ／犯罪
監督	フランシス・フォード・コッポラ
出演者	マーロン・ブランド アル・パチーノ ジェームズ・カーン ジョン・カザール ダイアン・キートン ロバート・デュヴァル リチャード・カステラーノ タリア・シャイア スターリング・ヘイドン ジョン・マーリー リチャード・コンテ アル・レッティエリ フランコ・チッティ エイブ・ヴィゴダ ジャンニ・ルッソ、他
メモ・特記	午前十時の映画祭上映作品 原作：マリオ・プーゾ アカデミー賞：作品賞・主演男優賞(M.ブランド)・脚色賞受賞 全米批評家協会賞：主演男優賞(A.パチーノ)受賞 ゴールデン・グローブ：作品賞・男優賞(M.ブランド)・監督賞・脚本賞・音楽賞受賞
おすすめ度	★★★★☆

（★は最高で５つです。★：1pt, ☆：0.5pt）

■Link
+⇒公式ＨＰ(Japanese)※午前十時の映画祭特設ページです。
+⇒ゴッドファーザー　デジタル・リマスター版 - goo 映画



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