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イントゥ・ザ・ワイルド(映画)

2008-09-14 21:53:57 | 映画
(C) MMVII by RIVER ROAD ENTERTAINMENT, LLC and PARAMOUNT VANTAGE, A Division of PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. All Rights Reserved.

今回の記事は『イントゥ・ザ・ワイルド』(2007年、監督:ショーン・ペン)です。
自らの心と向き合い、生きていく答えを求めて過酷なアラスカの大自然へ立ち向かっていった一人の青年の姿を描き出した感動作。
きっと忘れられない映画になる。

■内容紹介 ※goo映画より
1990年夏、アトランタの大学を優秀な成績で卒業した22歳のクリスは、将来へ期待を寄せる家族も貯金も投げ打って、中古のダットサンで旅に出る。
やがてその愛車さえも乗り捨て、アリゾナからカリフォルニア、サウスダコタへとたった一人で移動を続け、途中、忘れ難い出会いと別れを繰り返して行く。
文明に毒されることなく自由に生きようと決意した彼が最終的に目指したのは遙か北、アラスカの荒野だった。

そして僕は歩いて行く
まだ見ぬ自分と出会うために

荒野へ――


イントゥ・ザ・ワイルド

INTO THE WILD


■感想
これほどまでに観終わった後に感動した映画は久しぶりだったかもしれない。
あまりにも感動が深くて上映終了後もしばらくは放心状態が続き席が立てなかった。
ショーン・ペン監督最高傑作と称される理由もよく分かる気がする。

物語の主人公はクリストファー・マッカンドレスという青年。
彼は一見すると、優秀な成績で大学を卒業し、両親からも期待されるような幸せな人生を送ってきたように見える。
しかし、実際はそうではなかった。
繊細なクリスは欺瞞に満ちた両親に絶対的な距離を感じていた。
彼らは僕を分かろうとはしてくれない。
大学卒業後、クリスは家を出る。
行き先は誰にも告げずに、貯金も自分の名前すらも投げ捨てて。
クリスは最初に自分の名前を決めている。
アレクサンダー・スーパートランプ。
以降の旅でクリスは自分のことをそう名乗っているので、旅路で出会った人は彼のことをアレックスと呼んでいるわけです。

自分の名前を捨てるほどの思い。
そこには過去の自分を捨て去りたいという気持ちと、両親に対する強い反発心を感じる。
このクリスの頑ななまでの両親に対する憎しみは切ない。
展開も相まって後半になるにつれこの切なさは増していく。
けれどクリスは旅路で多くの人と出会い、その出会いを通して少しずつそんな気持ちに変化が生じていったように思います。
中でも大きかったのはヒッピーのレイニーとジャンとの出会いだろう。
ジャンの過去を知り、クリスは親が子供に向ける気持ちを知り、彼の中の何かが変わったように感じました。
その後、孤独な老人ロンと出会い、ロンと別れる間際にクリスがロンに言った言葉は自分にも向けて言っていたようにも思います。

クリスはアラスカでの旅が終わったら、家に帰ろうと思っていたんじゃないのでしょうか。
最後のシーンで自分の名前を取り戻したクリスが思い浮かべたことを思うと、きっとそれは間違いない。
赦すことは難しい。けれど最後の瞬間にはクリスはきっとそんな自分の想いはどうでも良くなっていたに違いない。
クリスは拒み続けていた両親に分かってもらいたかったんだ。
ああ、クリスの最後の願いが何とか叶って欲しかった。
何て悲しいんだ。

旅路を通し、多くの人と出会い別れを繰り返していくクリスの表情がとんでもなく素敵です。
「人生の幸福は、誰かと分かち合うことで初めて得られる」
孤独の中でクリスが噛み締めたこの言葉に、彼が旅路で見つけた答えがあったように思います。
クリスの旅路での出会いは全て素晴らしくて温かい。
極限の世界でクリスが感じる生死の重さはあまりにも重い。
温かいけれど重たい。
人の生きる人生はきっとそうなのだろう。

気軽に見れる類の映画ではないですが、素晴らしい映画だったと思います。
機会があったらぜひ見てもらいたい。
きっと忘れられない映画になります。


映画データ
題名イントゥ・ザ・ワイルド
製作年/製作国2007年/アメリカ
ジャンルドラマ/青春
監督ショーン・ペン
出演者エミール・ハーシュ
マーシャ・ゲイ・ハーデン
ウィリアム・ハート
ジェナ・マローン
キャサリン・キーナー
ヴィンス・ヴォーン
クリステン・スチュワート
ハル・ホルブルック
ブライアン・ディアカー
ザック・ガリフィアナキス、他
メモ・特記2007年 ゴールデン・グローブ 歌曲賞受賞作
原作:ジョン・クラカワー著『荒野へ』
実話をもとにした映画です。
おすすめ度★★★★★
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)

■Link
+⇒公式HP(Japanese)
+⇒イントゥ・ザ・ワイルド - goo 映画

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4 コメント

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絶対、見たい (Matthew)
2008-09-15 05:41:14
この映画、絶対みたいです。
地元の映画館には、まだかかってなくて
来月にかかるみたいです(都心との温度差を感じる
私も観たら是非、TBさせて頂きたいと思います。
Matthewさんへ (ichi-ka)
2008-09-15 18:18:33
イントゥ・ザ・ワイルドはオススメの映画です。
ここまで圧倒された映画は久しぶりでした。
たくさんの人に観てもらいたい映画です。
悲しかった (Matthew)
2008-10-31 11:05:44
主人公クリスの考えに共感するところもありましたが、考えの甘さに驚きました。
私には、クリスのように考えたとしても、あの選択はないなと思います(汚れた大人だから・・・)
ただ、「生きよう」と思っていたことは確かで、戻るに戻れなく、ああいう結果になってしまったことは、悲しかったです。
Matthewさんへ (ichi-ka)
2008-11-03 00:09:41
コメントありがとうございます。
無謀さは若者ゆえの過ちなのかもしれませんね。僕もあそこまで思い切った行動はできません。
ただ僕は北の荒野を目指したクリスの気持ちに少なからずの共感は感じました。昔、やはり北の地を目指し、その地に移り住み、偉大な写真家になった星野道夫さんに憧れていた自分がいたからかもしれません。

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