ソロモンの偽証

ソロモンの偽証・事件

宮部みゆきの最新作第１弾である。

クリスマスの朝、雪の校庭に急降下した１４歳の少年。
その死は、校舎に眠っていた悪意を揺すり醒ました。



人間の歪んだ嫉妬が、巨大な悪へ変貌していく様は、読んでいて具合が悪くなる。

決して聖人君子ズラして世の中性善説に観ている訳ではないが、人が人を妬み貶める事だけが自分の存在を正当化出来る唯一の方法だと、疑わず行動を起す人間に、正直うんざりしてしまう。

現実の世の中が、あまりに、その通りなので、その事をあえて活字で読むという作業は、一種の苦行。


さてさて、その苦行の続きは、一ヶ月遅れで順に［決意］・［法廷］と続く。