舟を編む

本屋大賞受賞作品
［舟を編む］著三浦しをん

辞書を作る人達の物語。

何かを生みだす為には、言葉がいる。

言葉の意味を知る為には、辞書がいる。

言葉という海に向って、多くの人が、長く安心して乗れるような舟を編む。
　
寂しさに打ちひしがれそうな日々も、心強い相棒になるような舟を編む。

辞書作りを舟を編むと例えた作者のセンスの良さに微笑みが漏れる。


この処、ネット検索や電子辞書ばかり使用して、辞書の持つ独特な紙の質感を忘れていた貴方、是非本棚に行き、埃をかぶり日に焼けた表紙の辞書を手にとってはいかがですか。

そこには、少々かび臭いけど何とも懐かしい香と、紙をめくるぬめり感と共に貴方の若かりし頃の足跡が確実に存在するはず。

ちょっと、気恥ずかしいけれどね。