天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

小判

2020-05-11 15:09:08 | 日記

 たんたん、たぬきのき~んたま、みたいにゆらゆら、草が可愛げに揺れていたので、散歩の途次に摘んで帰って、トイレに飾った。小判草であった。なまじいに赤や黄、ピンクの花を活けるより、清楚で、風雅で、高潔な佇まいが自分にピッタリしていて、ほくそ笑んだ。見た目も涼しげで好ましいうえ、名前の縁起を連想すると、日々頑張っているうちに小判が降ってきて、長年の夢の金持ちになれるかもしれないと、欲も出てきた。
 ところが、たまたま、中国トレンドマーケターという肩書の黄未来(こう・みく)さんのインタビュー記事をネットで読んで、小判程度の夢を追う自分の器の小ささに愕然とした。日本歴史上の人物人気ランキングで常に3位以内に入る坂本龍馬が土佐の桂浜から太平洋を一望して浩然の気を養い、世界に雄飛する念を固めたけれど、黄さんによると、中国から太平洋を眺めると、日本は視界の隅にも入らず、ただアメリカしか眼中にないというのである。
 インタビューアーが黄さんに、中国では日本のことをどう見ていますかと聞くと、言下に、「考えたこともない」という答えだった。国の規模が違い過ぎて、そもそも比較の対象になっていないと言う。譬えれば、アリさんがインド象に、力比べしてみる、と聞くようなものだそうである。
 「中国人の時間軸って4000年で見てる」らしく、日清戦争を持ち出して反論を試みようとしても、てんで受け付けてくれそうにない。中国人のハングリー精神に比べ、日本人を甘ちゃん扱いしている。4,000年と言っても、文字とか生活の痕跡があっただけで、その間にモンゴル時代もあったし、清朝時代もあったし、万世一系の我が皇統、国体と比べ、単なる白髪三千丈に過ぎないという反発も起きるけれど、思い当たるフシもある。
 日本の総体印象として、外に向かう気概がなく、内輪揉めと、先祖の遺産の相続争いしかしていない。日本海の名称が失われ、慰安婦像が世界各地に建立されるのを見ていると、フランス大統領でも公式の場で喋る世界公用語の英語がダメだから、対外交渉ができない。外務省でもまともに喋れるのは2-3人で、あとはワインの銘柄研究に没頭しているのではないか。
 国内で見聞きするのと、話がちぐはぐで、国際的には辻褄の合わないことがいっぱい出てくる。ウラジミールとか親しげに語り掛けて北方領土がとっくに返っていそうだったのに、実際はますます遠ざかっている気配である。前世からの付き合いだったかのような固い絆の日米首脳の印象操作だったのに、トランプ大統領から平気で敵愾心を煽り立てる真珠湾攻撃発言が飛び出す。首脳外交と称して世界百数十カ国を飛び回ったけれど、近隣諸国と関係をこじらせることはあっても、成果と言えるものは米国から大量に物を買い付ける約束をしたくらいで、あとは夫婦観光旅行の域を出ていない。たっぷり手土産を持参すれば喜ばれるのは間違いないけれど、金額と見合っていたかどうか検証が必要である。
 国内の年金不安などに目を瞑り、国際社会向けにそんな大国としての拠出、貢献をしているのに、日本人は『どうぶつの森』ゲームで遊ぶ呆ける甘ちゃんとは、何という言い草なのか。頭に来た。これが何万もの犠牲を出して203高地を奪取し、シベリアの凍土に何十万も抑留されあるいは果て、原爆の惨劇に遭いながらも、祖国再建、戦後復興に邁進してきた成れの果てなのか。いつまで続くとも分からない新型コロナウイルスとの国際サバイバル・ゲームにおいて、各国との比較で現在保っている日本のアドバンテージを終息まで守り続けられれば、少しは見直されるだろうし、実質的な恩恵は超大国と称するに値するだろう。

じゃぱんあず
なんばーわんなどと
おだてられ
あへんの国に
見下さるまで



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