2024/09/10放送
「世の光」の時間です。お元気でお過ごしでしょうか? 関根弘興です。
旧約聖書の創世記を今読んでいます。前回は聖書に出てくる最初の系図を紹介しました。
そこには考えられないほどの長生きした人たちのことが記されていましたね。
しかしこの系図には普通は含まれていない独特な表現が出てきました。それは「こうして彼は死んだ」という表現です。つまり、人はどんなに長寿、長生きであったとしても、死という現実に直面しなければならないということを教えているわけです。
しかしこの系図には、一人だけ、「こうして彼は死んだ」という表現が使われなかった人がいました。それはエノクという人です。
彼はこの系図に載っている人々の寿命と比べると、まだまだ若い働き盛りの人でした。
しかし、まだこれからという時に、「死んだ」とは記されず「エノクは神とともに歩んだ。神が彼を取られたので、彼はいなくなった」(創世記5章24節)と書かれているのです。
エノクという人の生涯は聖書に殆ど記載されていません。
しかし、エノクが神とともに歩むきっかけとなったのは、自分に子どもが与えられたことからだったようです。
赤ちゃんの誕生はとても神秘的ですよね。いのちの誕生を通して、いのちを与えてくださる神様を信頼し生きていこうと人生を方向転換したのでしょう。
新約聖書のヘブル人への手紙11章5節には「信仰によって、エノクは死を見ることがないように移されました。神が彼を移されたので、いなくなりました。」 こう書かれています。
神様とともに歩み、神様を信頼し生きていくということは、誰にも襲う死さえも神様が永遠の場所に移してくださる通過点なのだということなのですねえ。
桁外れの寿命が列挙されている系図の中にあってエノクの生涯は短い生涯でした。私たちは、皆それぞれの寿命は違います。しかし、イエス・キリストは「わたしを信じる者は死んでも生きる」(ヨハネ福音書11章25節)と約束されました。そしてイエス・キリストは、「あなたがたは心を騒がせてはなりません。神を信じ、またわたしを信じなさい。わたしの父の家には住む所がたくさんあります。」(ヨハネ福音書14章1-2節) と約束しています。
イエス・キリストは今日も、あなたに対して「神を信じ、またわたし(イエス)を信じ、歩んでゆきなさい」と勧めています。
人生にはいろいろなことがあります。それぞれの寿命も違います。しかし、神様とともに歩むとは神様があなたの傍らにいつもおられるということなのですね。今もこれから先もずうっとです。
( PBA制作「世の光」 2024.9.10放送でのお話しより )
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