2024/09/04放送
「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 大嶋重徳です。私の担当する今週は、聖書の福音書ルカ7章から学んでいます。今週の箇所には信仰が揺らいだ洗礼者ヨハネが出てきます。
私は母がクリスチャンで、幼い頃から教会に通い、教会学校でもイエス様のことを聞いて育ちました。そして自分なりに見聞きしたことで、「神様はおられるなあ」と思ってきたのです。友だちを教会に誘うこともしました。しかしやがて成長し、神など信じない友達たちに囲まれて、果たして聖書の神は本当の神なのか?と、はたと立ち止まりました。
これも健全なことだと思います。このときすべきことはきちんと疑うということです。大人たちも子どもたちの疑いの場所を奪ってはいけません。本気で信じようと思うからこそ疑いは生じるのです。
この時、ヨハネは他の誰に聞くのでもなくイエス様に直接聞かざるを得ませんでした。どうしても本人に問うてみたいと思った。それは自分の信じているものを確認するための問いでした。もう一度新しく受け取り直すための問いとも言えるでしょう。自分の人生を思い起こすときに、自分の人生を「これで間違っていないよ」と保証してくれることばに出会いたかったのです。
そして、この道で良いのだ、この道で良かったのだ、とヨハネに言うことができるのは弟子たちではありません。誰か聖書の専門家のことばを聞いて安心できるのでもない。偉そうに言う誰かのことばで自分の心が左右されたりはしたくない。自分の人生をかけたイエス・キリストにこそヨハネは言っていただきたかったのです。 ・・・あなたをこのまま待っていてよいのですね・・・ ヨハネにとって尋ねざるを得ない戦いがここにありました。
私たちは迷いの中で、誰かから又聞きのキリストではないイエス・キリストに出会い直します。神と出会い直すということは、信仰を持ってからも何度でもあるのです。この神との出会い直しこそ神への信頼を深めていく作業となります。
正しく揺れることは信仰に健全さをもたらします。自分自身が勝手に作り上げてきた神イメージが打ち砕かれてこそ健全な信仰を持つことができます。
今日ラジオをお聴きの皆さんも、イエス・キリストを知っていく上で、あなたの神イメージが壊れていくこと、それは健全なことです。ぜひ、みことばに直接向き合っていただきたいと思います。
( PBA制作「世の光」 2024.9.4放送でのお話しより )
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