♪ラジオ放送・文字版「世の光」

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PBA『世の光』を文字で 

■弟の身代わり / 板倉邦雄

2014年05月28日 | Weblog
2014/5/28放送

 世の光の時間です。いかがお過ごしですか? 板倉邦雄です。今日は「弟の身代わり」という題でお話ししましょう。

 さて末弟ベニヤミンの穀物の袋の中に総理大臣ヨセフの大切な銀の杯が入っていました。そのため兄弟全員、総理大臣の屋敷へ戻りました。ヨセフの時とは大違いです。総理大臣ヨセフの前に一同は平伏しました。

 「一体どういう了見だ。盗みをすればすぐ分るのだぞ。」 

 兄のユダが恐る恐る答えました。「どう申し上げたらよろしいでしょう。申し開きもできません。私どもは無実でございます。ですが、どうすればわかっていただけるでしょう。きっと神様が私どもを罰しておられるのです。幾ら何でも末の弟だけを置いていく訳には参りません。兄弟みんなで戻って参りました。私どもを奴隷にしてください。」

 「それは許さんぞ。杯を盗んだ者だけが奴隷になれば良い。ほかの者は国の父の元へ帰れ。」

 その時再びユダは一歩前に進み出ました。「恐れながら一言だけ申し上げます。閣下は王様と同じように今すぐにでも私どもを処罰できるお方です。この前の時、『父親や弟がいるか』とお尋ねでしたので、私どもは正直に申し上げました。そして閣下の言われる通り末弟を連れて私どもはやって参りました。末弟を連れて来るのも年老いた父親を説得するのは大変でした。父親が『またエジプトへ買出しに言ってくれ』と言われた時も『弟ベニヤミンも一緒でなければだめです』と説得しました。すると父はこう申しました。『お前たちも知っている通り母親のラケルの息子は二人いた。だが兄ヨセフはあの日出かけたまま帰って来ない。それなのに今度はたった一人の残った弟まで取り上げるのか。万が一にもあれの身に何か起こったら、わしは悲しみの余り死んでしまう。』 もし弟を連れて帰らなければどうなるでしょう。老い先短い父様を悲しませたくはありません。そこでお願いがございます。弟の身代わりに私が奴隷となります。弟は他の者と一緒に返してください。」

 さて、ユダの子孫から私たちの罪の身代わりとなって十字架にかかられたイエス・キリストがお生まれになったのです。

(PBA制作「世の光」2014.5.28放送でのお話より )

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