♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■聖書の人物と私たち 取税人マタイ / 山本陽一郎

2021年05月08日 | Weblog

2020/11/14放送

 世の光の時間です。いかがお過ごしですか? 山本陽一郎です。 

 イエス・キリストの十二弟子というとエリート集団と思われがちですが、今週お話ししてきた通り、一筋縄ではいかない人ばかりでした。 マタイという人は弟子になる前はガリラヤの取税人でした。ユダヤ人でありながらローマ帝国のために働き、同胞たちからは税金を取り立て、がっつり私腹を肥やす。そんな仕事でしたからユダヤ人には軽蔑されていました。 でもそういう人物にイエスは目を留め、ご自分の弟子として招かれたのです。

 マタイの福音書9章9節にこう描かれています。
 「イエスはそこから進んで行き、マタイという人が収税所に座っているのを見て、『わたしについて来なさい』と言われた。すると、彼は立ち上がってイエスに従った。」

 もしやイエスはマタイの本当の姿を知らずに声をかけてしまったのでしょうか。いいえ、逆です。 イエスは重い現実のど真ん中で座り込んでいるマタイのすべてをご存知でした。その上で「わたしについて来なさい」と招かれたのです。 彼はその招きに応答しました。 取税人をやめ、立ち上がってイエスの弟子として新しい人生を歩み始めました。 まさに劇的なビフォーアフターです。 

 でもマタイも、いいえ私たちも同じですが、自分の思いや努力だけではなかなか人は変われません。自分のすべてを知って受けとめてくださるイエスの眼差しと招きがあったから、また新しく立ち上がることができたのです。 彼は後にマタイの福音書を書きます。 かつて収税所で働いていた彼の語学力や記録の力はイエス・キリストの福音を伝えるために大いに用いられました。取税人からイエスの弟子へ、そして福音書記者へ。それはマタイ自身も想像すらしなかった人生だったでしょう。

 マタイという名は「神の贈り物」という意味です。まさにその通りの人生を彼がプレゼントされました。

 イエス・キリストは新しい人生への招待状を持って私たちの前にも立っていてくださいます、「わたしについて来なさい」と。 座り込んでいませんか? 私たちも立ち上がってついて行きましょう。

    ( PBA制作「世の光」2020.11.14放送でのお話しより )

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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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 このサイトは URL名として   http://yonohikari.biblica.info  が使えます。携帯からもこのURLでどうぞ。

 

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