♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■目には目を、歯には歯を / 福井 誠

2018年11月21日 | Weblog
2018/10/17放送


世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 福井 誠です。今日のバイブル・メッセージは「目には目を、歯には歯を」です。
 レビ記24章20節から読んでみましょう。
 「骨折には骨折を、目には目を、歯には歯を。人に傷を負わせたのと同じように、自分もそうされなければならない。
            (新改訳2017)

「目には目、歯には歯」 聖書をよく知らない人でもこのことばはどこかで聞いたことがあると思う人は多いことでしょう。難しいことばで言うと、同じ害の報復と書いて同害報復の教えとされるものです。報復は同じ程度のものでなければならないという意味で一般には理解されていることでしょう。そして聖書がこの考え方で強調するのは、報復行為において限度を越えてはいけないという点です。

 一時流行ったことばに「倍返し」というものがありました。人にはやられたらやり返すどころか、やられた以上にやり返すという心があるものですねえ。報復はエスカレートするものなのです。しかしそういう心を許してはいけません。報復する時には限度をわきまえなくてはならない。正しいさばきが優先されなければならないと言っているのであって、やられたらちゃんとやり返しなさいと言っている訳ではありませんね。

 つまりこの教えは報復に強調があるのではなくて、罰を与えるにしてもそこに厳正で適正な正義がなければならないということを言っているのです。ですから後にイエスはこの教えを取上げて、「『目には目を、歯には歯を』と聞いているだろうが、悪い者には手向かってはいけない。右の頬を打つ者には左の頬も向けなさい。」(マタイの福音書5章38節39節参照 )と語っていますが、それは人間の本質を深く洞察する新しい提案になっていますね。つまり人間は争い易い罪の心を持っているのだから、人間に正義はあり得ない。人間は必要以上の報復を与えてしまうものだから、報復や罰を語っている所に適正な裁きはあり得ない。もし正義があり得るとしたら、報復を越えた愛に立つ以外にないということを言っているのです。ですからイエスは、「『目には目を、歯には歯を』と言われているが、赦しなさい。愛しなさい。」と言うのですね。人間というのは自分たちが自覚する以上に罪深い性質を持った者です。謙虚にそのような性(さが)を覚えて、神の前に立つ歩みへと導かれていきたいものですね。
(PBA制作「世の光」2018.10.17放送でのお話より )

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 さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。事前の連絡なしでもちょっとのぞかせてくださいと言えばいいでしょう。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。

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