世の光の時間です。 お元気ですか? 岩井基雄です。
旧約聖書にカインとアベルという兄弟が登場します。 この二人が有名なのは、世界で初めての殺人が行われたからでした。 兄カインが弟アベルを殺したのです。 それは妬みからでした。 神様が弟の方をひいきしているように感じていたからです。
けれども本当の問題は、兄カインの心にありました。 神様はカインにこう語っています。
「なぜ、あなたは憤っているのか。なぜ、顔を伏せているのか。あなたが正しく行なったのであれば、受け入れられる。ただし、あなたが正しく行なっていないのなら、罪は戸口で待ち伏せして、あなたを恋い慕っている。だが、あなたは、それを治めるべきである。」(創世記 4章6、7節)と。
カインの問題の本質は、自分自身が神様の前に正しく歩んでいなかったことでした。 しかし彼の怒りは弟に向かい、弟を妬み、その思いは殺意に変わってしまいました。 そしてそれは実行されたのです。 私たちの内側にある怒りや妬みは時に恐ろしいほどの力を持ちます。
それではカインはどのようにすればこの自分の思いを治めることができたのでしょうか。 彼には、神様の前に自分の罪を認め、心の内側に湧き上がってくる思いを自ら治め、悔い改めるチャンスがあったのです。 にもかかわらず、彼は感情に身を委ねてしまい、そのチャンスを逃してしまいました。 そして弟を殺害してしまったのです。
しかし、すべてを御存知の神様が彼にその罪に対するさばきを語った時、カインはその罪を認めました。 それは、十分な悔い改めではなかったのですが、神様はこのカインを憐れみ、罪の支配から逃れる新たな道を用意してくださったのです。 神様は自らの罪を認める者を心から憐れみ、罪の赦しの道を用意してくださるお方なのです。 聖書はこう語ります。
「そういうわけですから、あなたがたの罪をぬぐい去っていただくために、悔い改めて、神に立ち返りなさい。」(使徒の働き3章19節)
あなたも神様のもとに立ち帰りませんか? そこに、どんなささやかな罪でも、またどんなに大きな罪でも赦される、愛の道が用意されているのです。
ではまた聴いてください。
(PBA制作「世の光」2008.10.03放送でのお話しより)
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