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「叶や」運営会社が破産手続き 運営委託し営業継続

2009-05-24 09:51:00 | Weblog
「叶や」運営会社が破産手続き 運営委託し営業継続 2009年5月23日
福島民友 http://www.minyu-net.com/news/news/0523/news5.html
福島民報 http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&blockId=3286532&newsMode=article
 福島市飯坂温泉の旅館「朝ねぼうの宿 叶や」を運営する有限会社観光(同市、大宮行雄社長)は22日、福島地裁に破産を申し立て、同地裁は破産手続き開始を決定した。同地裁は破産管財人に渡辺健寿弁護士(福島市)を選任。渡辺管財人は旅館の営業を続けるため事業継続許可を申し立て、同地裁は許可した。渡辺管財人はホテル等経営「ホテルマネージメントインターナショナル」(宮下慶輔社長=郡山市在住、本社神戸市)と運営委託契約を締結した。
 同日、福島市で会見した破産申立代理人の鈴木芳喜弁護士(同市)によると観光の負債総額は11億6600万円。同旅館の旧経営陣は退いたが、全従業員54人の雇用を維持し営業を継続。今後譲渡先を探すが、運営を受託したホテル社が名乗りを上げている。将来の譲渡を前提に営業を継続するタイプの破産は本県初で「旅館の再生手段の一つとして注目されるのでは」としている。
 鈴木弁護士によると同旅館は収容人数315人、客室数63室。前身の「飯坂観光ホテル」が1962(昭和37)年創業。バブル経済崩壊による旅行客激減などで売り上げ減が続き、2003年には通常の旅館よりも長時間滞在できることを売りに集客に努めたが、歯止めはかからなかった。ホテル社は総合型のホテルやリゾートホテルなどを全国で運営。ここ数年間はホテル、旅館の事業再生を手掛けている。
 会見には宮下社長と22日付で着任した高橋秀光同旅館総支配人が同席。宮下社長は「飯坂温泉の発展に貢献したい」と述べた。



 中合会津店(会津若松市)の突然の閉鎖発表で揺れる福島県ですが、『昼の14時からチェックインでき、チェックアウトはお昼の12時までOK』『飯坂温泉の朝をのんぴり朝ねぼうで、おくつろぎ下さい』と自ら『朝ねぼうの宿』を名乗っていることで一躍有名になった、福島市飯坂町にある叶やが破産手続きを申請しました。
 飯坂温泉と言えば、宮城県の鳴子温泉・秋保温泉と並ぶ奥州三名湯に数えられ、温泉好きなわけでもない私でも名前くらいは聞いたことのある温泉ですが、バブル崩壊後は、熱海や鬼怒川同様、団体客やレジャー客の減少により、観光客もピーク時の半分まで減少。
 叶やも、平成元年にリニューアルオープンし、日帰りプランや女性限定プラン、ビジネスマンが1人でも7500円から泊まれる平日限定朝食つきビジネス応援プラン(夕・朝食付きは8550円から)などなど様々な宿泊プランを作り出して生き残りをかけて頑張っていたのですが、結局資金繰り悪化が止まらず破産してしまったようですね。
 まあ、叶やの場合は、一言に破産と言っても、債権の整理と経営陣の交代が主目的と思われ、従業員の雇用も維持し運営を委託したホテルが経営を引き継ぐ可能性の高い『将来の譲渡を前提に営業を継続』ですし、アピールの仕方次第では十分再生可能性もあるのではないかと思いますが、近隣にもライバルとなる温泉宿が複数あり、世間の温泉に対する『温泉宿は高い』『料理が多すぎて食べきれない』といった負のイメージをどう払拭し、他の宿との差別化を図っていくのか…。まさに再建請負人の腕の見せ所かと思います。


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