石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

教育現場におけるICTの利活用~こんな英語教育をすべての子どもたちに受けさせたい!

2010-10-28 23:56:59 | 活動レポート
今日は、教育現場におけるICTの利活用の実態についての視察第二弾ということで、先月に引き続き、石井登志郎衆議院議員とともに、東京港区の東京女子学園中学校・高等学校を訪問してきました。東京女子学園では、英語教育に非常に熱心に取り組まれていて、中学から高校の6年間を通じた学習カリキュラムを整備。高校を卒業する時には、全ての生徒がTOEIC550点以上を取れるようにという目標を掲げています。

今日、視察させていただいたのは、中学3年生の英語授業。LL教室を利用した授業でした。




まずは、そのLL教室の素晴らしさに驚かされましたが、何と言っても、授業がとてもシステマティックにオーガナイズされていることに感銘を受けました。50分間の英語授業ですが、(1)英語での挨拶、(2)英単語を使ったビンゴゲーム(ビンゴになるとシールが貰え、シールが貯まると賞状が貰える!)、(3)デイリーカンバセーション(月ごとのテーマに基づく基本フレーズのやり取り)、(4)デジタル教科書を使ったレッスン(英語教科書準拠のデジタル教科書を使って、ヒアリングとスピーキングを鍛える)、(5)教科書準拠DVDの鑑賞、(6)任天堂DSのソフトを使ったドリル(これも教科書準拠)、(7)そして映画DVDの鑑賞(字幕は英語!)、などなど、実にテンポ良く、生徒たちを飽きさせることなく、楽しく授業が進行していきました。




英語の授業は週6コマあるそうで、それもまた驚き。その6コマのうちの1コマがこのLL教室で、別の1コマはネイティブの教師によるワールドスタディー。残りの4コマが通常のクラスでの授業だそうです。

ICTをいかに活用しているかという点では、特に、デジタル教科書を使った実践会話訓練に目を引かれました。実に実践的で、生徒がマイク付きヘッドセットをしながら、デジタル教科書に沿ってヒアリング、スピーキングをし、その間、先生は教師用モニターを使って個々の生徒の進捗状況や、発音、理解度などをチェックすることができます。すばらしい! また、生徒は自分の発音をUSBメモリースティックに録音することができて、それを自宅に持ってかえって確認することもできます。さらにすばらしい!

それにしても、私たちが中学校で英語を学んでいた時代から比較して随分違うな~というのが率直な感想です。(1)英語教科書がとってもカラフルになって、写真などもあってわかり易い、(2)デジタル教材(英語教科書準拠のコンピューターソフト)を使って、全ての生徒がネイティブの発音を繰り返しヒアリングしたり、発音したりできる、(3)英語の先生(日本人の方です)が、ネイティブのようなきれいな発音で授業をリードし、生徒をサポートする、などなど。教科書だけ使って、日本人発音の英語教師の後について「ディス・イズ・ア・ペン」とやっていたのが私たちの英語授業でしたからね・・・。

LL教室で、デジタル教科書などICTをフルに使って授業をすることで、英語が苦手な子どもや、スロー・ラーナーの子どもたちもちゃんと授業についてきて、理解することが出来ている、という先生方の言葉は、前回の平山小学校でお聞きしたことと同じで、ICTを教育の現場に導入していくことのメリットを確認させてくれましたね。

しかしここでもやはり「大切なのはチームワーク!」というお話を聞きました。めざすは、同じ学年の全ての生徒たちが、同じレベルの英語教育をLL教室で受けられること。そのためには、英語科の先生方みんなが一緒に試行錯誤を繰り返しながら、ICTを活用した授業のカリキュラムを作り、それを全ての先生がきちんと教えられるようにする必要があります。また、そういう態勢をバックアップする学校全体のチームワークも必要です。それを実践出来ているからこそ、生徒さんたちが楽しく授業に参加することが出来ているのでしょうね。

「すべての子どもたちに、このようなすばらしい英語の授業を受けさせたい!」というのは私の率直な感想でしたが、教頭先生は「ネックはコスト!」と正直に話をしてくれました。LL教室や、デジタル教材、海外留学、その効果が分かっていても、負担は結構な額になりますし、やりたくても現実的に出来ない学校も数多くあるのだと思います。いい教育は、公平に、すべての子どもたちに受けるチャンスを与えてあげたいし、ICTの利活用は、そのチャンスを広げてくれるはず。ただそのためには、他の先進国並みに教育予算に公的資金を投入して、教育現場の取り組みを支援することがどうしても必要です。

今後、引き続き努力を進めていかなくては!と改めて決意を固めさせてくれた視察となりました。お世話をいただいた東京女子学園の皆さん、どうもありがとうございました!

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