石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

「ミャンマー・カチン州視察訪問報告会」を開催しました!

2013-09-04 23:38:56 | 活動レポート

8月中旬にミャンマーのカチン州を視察訪問してきたこと、すでにこのブログでも報告をさせていただきましたが、今日、参議院議員会館で「ミャンマー・カチン州視察訪問報告会」を開催し、ご参加いただいた多くの方々にカチン州の現状をお伝えすることが出来ました。
 

 

今日の報告会は、私が事務局次長を務める「ミャンマーの民主化を支援する議員連盟」の主催で開催。議連のメンバー他、メディア、国内の難民支援団体、在京のカチン民族はじめ少数民族代表者の皆さんなどなど、多くの方々にご参加いただきました。

冒頭、私から、今回の視察の背景と経緯について説明。カチン内戦の歴史的経過や、和平プロセスの現状、さらには今回の視察でヒアリングした方々から得た知見などについて、皆さんと共有させていただきました。続いて、徳永議員からも、視察の内容をベースに避難民の現状や人々の暮らしについて説明。さらには、PEACE上村氏より、カチン内戦の政治的背景についてお話しをしていただきました。


さて、ここで今一度、カチンの情勢についてご説明しておきましょう。

皆さん、ミャンマーと聞くと、何をイメージしますか? 民主化の進展? アウンサンスーチーさん? 日本企業の進出ラッシュ?

日本ではあまり報道されていませんが、実は、ミャンマーでは長年にわたる国軍と少数民族との紛争が大きな問題になっていて、カチン州では未だ、内戦が続いています。もともと1961年に始まった内戦は、1994年に一旦、停戦。しかし、2011年6月に突如、国軍によって停戦が破られてまた内戦が始まり、今に至っています。

今年5月に、政府とカチン独立機構(KIO)との間で、停戦合意の締結に向けた7つのステップが合意され、戦闘には落ち着きが見られたのですが、その後、7つのステップについて実質的な進捗は見られず、結果、今なお局地的な戦闘は続いています。そして、この内戦によって10万人以上のカチンの市民たちが家を追われ、国内避難民(IDP)または国外難民として避難生活を余儀なくされているのです。

今日の報告会では、8月にカチン州を訪問した私と、同僚の徳永エリ議員、そしてNPO法人PEACEの上村氏の3人で、私たちが現地で見聞してきたカチンの現状について報告させていただき、さらに今後の和平交渉の展望や、日本からの支援のあり方についての提言など、意見提起をさせていただきました。

私が特に強調したのが、(1)カチンの皆さんは、日本からの直接支援を臨んでいること、(2)難民生活の長期化で、子どもたちの教育問題が深刻化しており、この点で日本からの支援が期待されていること、です。今後、これらの点について政府への働きかけを行いつつ、国内NGOの皆さんとも連携して、具体的支援のあり方を模索していきたいと思っています。
 


「少数民族との真の和平なくして、ミャンマーの真の民主化なし。真の民主化なくして、ミャンマーの発展なし」というのが私たちの共通のメッセージ。私たちの視察報告を通じて、1人でも多くの皆さんに、ミャンマーの内情についてご理解をいただき、今後の取り組みに対する支援をいただければと思います。