石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

タイ&ミャンマー視察2日目(タイ~ミャンマー国境付近)

2013-01-17 23:45:29 | 活動レポート

今日は、タイ&ミャンマー視察の2日目。朝早くチェンマイのホテルを出発して、北方のタイ~ミャンマー国境を目指しました。

まずは、タイとミャンマーの国境線を見学。キウパーウォークという、かつて両国間の商業ルートとして栄えていたところ。2001年の国境紛争以降、閉鎖されてしまい、廃れてしまっています。しかし、新たにタイ-ミャンマー間で国境の再開に向けて合意がなされたということで、すでに開いているかも知れない!という期待も込めて視察に訪れてみました。
 


が、残念ながら、まだ開いてなかったのです。しかし、緩衝地帯のゲート前まで行って、ミャンマー側を遠くに望むことが出来ました。国境は、このゲートの先にあるのですが、紛争により確定出来ていないということで、緩衝地帯が両側に置かれています。このゲートは、緩衝地帯のゲートであって、国境線ではないということが看板に書かれています。ここが再開されれば、恐らく通商ルートの拠点として再び栄えるのでしょうね。次に訪れる機会があったら、全く違う姿を見せてくれるかも知れません。

そして、今日のメインの訪問地であるバーン・マイ・サーマッキー(マイ・サーマッキー村)へ。到着すると、ミャンマーのカチン族である住民の皆さんが総出で出迎えてくれました。
 

 
そしてみんなで集合写真。カチン族の民族衣装が素晴らしいです。 


会合では、村の方々から、暮らしの現状、生活上の問題、故郷であるカチン州への思い、カチン内戦の現状についての憂慮など、いろいろなお話を伺うことができました。 

 
村には、昨年、カチン州ミッチーナ付近の村に国軍が入って住民に危害を加えた時に村を逃げ出し、シャン州経由でこの村に親戚を頼って辿りついてきた子ども連れの若い女性も暮らしていました。旦那さんはまだカチンにいるので戻りたいが、怖くて戻れないとのことです。 

 
また、この村に生まれ、今、日本でホテル業の専門学校で勉強している女性がたまたま帰省していて、この方からも流ちょうな日本語でお話を聞かせてもらいました。 

 
この村は、国王の直轄プロジェクト(Royal Project)の下で、カチン難民の皆さんに無償で貸与されています。この地で居住し、農業で生計を立てていいという許可を得ているわけですね。様々な農作物を育ててその売り上げで収入を得ているわけですが、一番の課題は水不足。十分な水を確保できないため、一期作・一毛作しかできず、十分な収入が確保出来ないと。そこで、多くの人たちは、近隣で働いたり、遠くへ出稼ぎに出たりしています。 


下の写真は、村でつくった幼稚園なのですが、先生を雇い続けるお金がなくて、今は閉鎖されてしまっています。日中、子どもを預けることが出来ないので、小さい子どもを持つ親たちは、他の村民に子どものお世話をお願いしなければならないそうです。

 


こちらの写真は、典型的なお宅の外観と内部。この家のご主人は、病気のため働くことが出来ず、苦労されているとのこと。他の村民の方々が食料などを提供して生活を支えてくれているそうです。 

 

村の方々の多くは、この地に住み着いてもうかなりの年月が経つため、故郷のカチン州に戻ることは難しいと思っておられるようです。しかし、中には平和が訪れれば帰りたいと思っておられる方々もおられて、村としての今後の方向性については必ずしも意見の一致を見ているわけではありません。しかし、子どもたちの将来を心配されているのは皆さん共通で、今後、タイで教育を受け続け、タイの身分証明書を得れば、奨学金を得て大学などへも行くことができると期待をもっておられました。


さて、この村に行く前に、国境付近で昼食を食べたのですが、中華料理屋さんでとっても美味しかった。皆さんにも写真で紹介します!

 

 
以上、簡単ですが、視察2日目の報告でした!