石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

松江でお正月を過ごす

2012-01-01 22:53:02 | 活動レポート

今日、2012年の元旦を松江の実家で迎えました。

思い出すのは去年の元旦のこと・・・。朝ゆっくり起きて、「明けましておめでと~」とみんな台所に集まり、さあお雑煮を食べよう!としたまさにその瞬間、母親の「わぁ~大変だぁ~」という悲鳴が! その時ようやく、松江が歴史的な大雪に見舞われたことを知り、それからお正月の三が日、親子三代で雪かきして過ごしたのでした。(詳しくはこちら:「正月早々、大変な事態に!」

今日は、それを思い出しながらのお正月。天気もまずまずで、静かに元日の朝を迎えることが出来ました。明日にはもう東京に戻るので、ゆっくり出来るのは今日だけですが、ありがたく松江のお正月を堪能しています。

とは言え、年末年始と言っても特に特別なことはなく、することと言えばもっぱら読書。ようやく落ち着いた一昨日頃から今日にかけて読みふけっていますが、その中で特にお勧めの2冊をご紹介します。

まずは、これ。『河北新報のいちばん長い日:震災下の地元紙(文藝春秋)

(出典:文藝春秋HPより)

東日本大震災後も、一日も休むことなく新聞を発行し続けた地元の河北新報、その背景にあったドラマを描き出した本です。

河北新報も大震災によって大きな被害を受けたことは想像に難くありませんでしたが、被害と言っても単に仙台市内にある本社社屋が被災しただけではありませんでした。むしろ本社社屋の物理的な被害は比較的小さかったようですが、新聞をつくるために欠かせない「取材、編集、印刷、輸送、そして配達」というその他の大切な要素がそれぞれに深刻な影響を受けてしまいました。そして、新聞にとって最も重要な「読者」の多くが、最も深刻な状況に置かれてしまったわけです。

そのような困難に直面しながら、それでも「地元の人々のため」に新聞を発行し続けた河北新報のドラマがこの本に記されています。それは、大震災後の現場の状況がどのようなものであったのかを改めて私たちに教えてくれるだけでなく、報道のあり方、地方紙のあり方、さらには地域社会のあり方についても深く考えさせてくれる内容になっています。

大震災後、河北新報が掲げた『再生へ 心ひとつに』というスローガンは、大震災の被災地だけでなく、これからの日本社会全体の再生にも共通するメッセージだと思います。ぜひ読んでみて下さい。

 

そしてもう一冊。『スティーブ・ジョブズ 全発言:世界を動かした142の言葉(PHPビジネス新書)』。

(出典:PHP研究所HPより)

その名の通り、昨年10月に亡くなった米アップル社のスティーブ・ジョブズの語録です。

スティーブ・ジョブズが亡くなった時、私も哀悼の思いを込めてこのブログに記事を書かせていただきました。1989年に初めてマッキントッシュに触れて以来、アップル製品に魅せられ、スティーブ・ジョブズに魅せられてきた私でしたが、この本を通じて、あらためて世界中の人々をワクワク、ドキドキさせてきたスティーブ・ジョブズの思想や姿勢に触れることが出来ました。

本書には、分野別にカテゴリー分けされた142の言葉が収められていて、その一つ一つに簡単な解説が付けられています。その数々の名言を読み進んでいくと、その思想や考え方は、国政を担う私たちにも大変参考になるものだと実感しました。例えば・・・

「小学校一年生が読めるようにすべきだ」

これは、パソコンなどのマニュアルについての考え。アップルの製品を手にしたことがある人は分かると思いますが、マニュアルは本当にシンプルで、必要最小限の情報だけしか載せされていません。要は、誰にでも見ただけですぐ使い方が分かるマニュアルを作れ、ということなのですが、これは言い換えれば、分厚く難解なマニュアルがないと使えないような製品は作るな!という思想なのだと思います。

これなんかは、国の法律や制度にも言えることですね。私たちは、全ての国民が(子どもたちにも)理解できるように、法律や制度のことを説明出来なければなりません。しかしそれ以前に、全ての国民に分かりやすいように法律や制度をつくることも求められています。難解な法律や制度を作って、一部のお役人さんだけがそれを理解出来るというのでは困るわけです。

ではもう一つおまけでこれを。

「いわば最初の電話をつくりたいのです」。

ジョブズがマッキントッシュを世に出したとき、当時のIBMのコンピューターとの比較で「電信と電話」の話を使ったそうなんです。電信が世に登場したとき、それは劇的に人々の生産性を向上させると思われたが、そうなならなかった、と。なぜなら、誰もが使えるモノではなかったから(モールス符号を覚えないといけないですね)。電話は違いました。誰にでも使えたのです。世の中を変えるほどの革命でありながら、誰にでも使えるモノ。それがジョブズの哲学なのですね。

とまあこういうメッセージが142も掲載されているのですから、多くの方々に参考になること請け合いです。ぜひ手に取ってみて下さい!

 

さて、最後に、昨日の大晦日、久し振りに飲んだ地元松江の地ビールをご紹介。その名も「ビアへるん」。そう、松江に暮らし、松江を愛したあの小泉八雲にちなんで付けられた名前です。何でも「日本に広まり、そして世界にも広まって多くの方々に飲んで欲しいという想いを込めて」命名したのだとか。

 

で、そのお味は・・・いや、お世辞なしにお勧めです! 特に、ビール好きの人には絶対に気に入って貰えると思います。地ビールは値段が高いのがネックで、ビアへるんも例外ではありませんが、それだけの価値はあります。通販でも買えるので、特に地ビールファンの皆さん、ぜひ一度お試しあれ。水の都、松江で過ごす小泉八雲の気分に浸れますよ~。


平成24年(2012年)の年頭にあたって

2012-01-01 00:00:01 | 活動レポート

 

平成24年(2012年)が幕を開けました。新しい年の始まりにあたり、ひと言ご挨拶を申し上げます。

まずは、旧年中、引き続き多くの皆様方より大変温かいご支援をいただきましたこと、この場をお借りして心から感謝を申し上げます。

2011年は、東日本大震災、東電福島原発事故、西日本での数度にわたる台風災害など、甚大な災害に日本列島が震撼させられ、年間を通して激動が続いた一年でした。国会も、年間の開会日数が289日間と最長を記録するなど、ほぼ通年国会の状態で懸命の対応を行ってきたわけですが、そのような中で元気に活動を続けることが出来ましたのも、ひとえに皆様方の温かいご声援があったからこそです。

本当にありがとうございました!

さて、あれから10ヶ月が経とうとしています。昨年3月11日に発生した東日本大震災、そして同時に発生した東京電力福島原発事故は、東北地方沿岸部や福島県を中心とする広範な地域に甚大な被害をもたらしただけでなく、現在の日本社会や政治、経済、地域や福祉のあり方に大きな疑問符を突きつけました。

私たちは、今年も引き続き、被災地の復旧・復興に全力を挙げなければなりませんが、それが単に物理的な損害を復旧させるだけに終わってはいけません。被害がかくも拡大した理由は何であったのかという観点から、地域社会の現実や災害対策の課題を見つめ直し、そこから得られた教訓をしっかりと未来に活かして行かなくてはならないのです。

それが、2012年の大きなテーマだと思っています。

私は、2010年の参議院選挙に臨むにあたって、皆さんに「つながって、ささえあう社会」の実現を訴えました。それはまさに、現在の日本社会における「つながりあい」や「ささえあい」の希薄化、人間や地域の絆の喪失に対するアンチテーゼでした。
行き過ぎた個人主義や効率主義の追求が、「公助、共助、自助」のバランスを破壊し、社会の温もりが失われてしまった、その中で「つながり」や「ささえ」を失って、生きていく上での「守り」を失ってしまった多くの国民が、不安と閉塞感の中で生活することを強いられている ----- それが、今の日本社会の実情なのではないでしょうか。

私は、2010選挙でお約束した通り、皆さんと力を合わせ、人と人とのつながりや支え合いを基本にした日本社会の再生に力を注いでいきたいと思います。日本全国どこに住んでいても、安心して働き、安心して暮らし、安心して学び、安心して年を取り、安心して子どもを育てられる ----- そんな、誰もが希望を持って未来へ歩んでいくことの出来る社会をめざしていきます。

新しい年、平成24年(2012年)の最大のテーマは、東日本大震災被災地の、そして原発事故被災地の再建・復興を進めていくことであることは言うまでもありませんが、同時に、「つながってささえあう社会」づくりへの更なるステップの年にしなければなりません。年末に政府与党がまとめあげた「社会保障と税の一体改革素案」は、そのための第一歩になるべきものです。法案成立に向けて、まだまだ課題は山積ですが、今後、私も皆さんとの対話を積極的に進めながら、国会内外における議論に臨んでいきたいと思います。

そして、今年も引き続き、命をつなぎ、地域をつなぎ、国民生活を向上させる情報通信政策の展開と、誰もが安心して働き、生活することが出来る労働・雇用政策の確立に向けて、国民の代表として一生懸命頑張っていきますので、どうか温かいご指導・ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。

最後になりましたが、本年が皆様方にとって幸多い年になりますことを祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

 

平成24年(2012年)元旦
石橋みちひろ