将軍様の手記

道の先へ

11日目 Starship Troopers

2006-08-25 08:34:10 | 2006北海道ツーリング
[移動]:稚内市→(R283、r84、r710、R238)→網走市
[宿泊地]:呼人浦キャンプ場
[走行距離]:379.7km



3泊した稚内も今日でお別れ。おじさんともお別れです。「74年生きてきて、今が一番幸せだ」というおじさん。また来年も来れるといいね!

宗谷丘陵を通って宗谷岬へ抜けるルートを選択、まずは宗谷丘陵を走ります。氷河によって形成されたなだらかな地形なのだそうで、日本のものとは思えない光景が広がっています。



ここでもう少し雰囲気を味わってみようとダート(未舗装路)にバイクを乗り入れ、しばらく走ってバイクを止め、スタンドを立てようとしたら・・・立ちゴケしました。・・・それだけならいいのですが、バイクが起こせませんorz

普通の舗装路なら、タイヤが接地する角度までバイクを起こせば、接地したタイヤを支点にバイクを立て直すことが可能なのですが、ここはダート。タイヤが接地しても、ズルズルっと滑るだけでまったく起き上がる気配がありません。ガソリンを入れて200kgを超える車重は、立つことを頑なに拒否しているようです。

幹線道路から外れたダートで周りにいるのはたくさんの牛さんだけ、ということで万事休す、初JAFかと思ったところでエンジン音が近づいてきました!あわてて呼び止めてみると、どうやら近くの牧場で働く方の様子。頼み込んで、バイクを起こすのを手伝ってもらうことに。




「せーの!」と二人で力を入れると、あっさりと起きました。やべーおじさん怪力だよ。さわやかな笑顔で去っていくおじさん、ナイスな方でした。

しばらくダートを走るのは止めようと思いました。走るのは楽しいんですが、コケたら起こせないことが分かったので。オフ車ほしい。

さて丘陵を抜けて宗谷岬へ。着いてみると、先客がたくさん。タイミングを見計らって討ち死に写真をとってみましたが、だれもいないと思っていた位置に謎のおじいさんが。



お主何者!?

ひとしきり最北端を堪能した後は、オホーツク国道を東に進み、一気に網走を目指します。快晴のオホーツク国道は景色が最高の道。この旅の道ベスト3に入る絶景が続きます。この道ヤバイ。



これは道道。

ラムサール条約にも登録されたというクッチャロ湖に立ち寄った後、網走へ。途中自転車道が並走しているのですが、このサイクリングコースの線形はどう見ても廃線跡です。最後に現れた橋は鉄道用そのもの。本当に北海道は廃線が多いですね。

景色は最高なのですが、久々に晴れたからか今日は虫が酷いです。バイクやヘルメットに虫が大量に衝突して大変でした。やけにジューシーなんだもん、虫。

今日は、稚内で出会ったキャンピングカー氏に薦められた呼人浦キャンプ場というところに泊まることにします。網走湖畔の、かなり広いサイトです。

テントを張っていると、FJR1300に乗ったお兄さんが登場。ウマが合ったので、近くのホテルの風呂へ一緒に行くことに。

主に合宿などに使われているような、山の上のかなり老朽化したそのホテルのお風呂はなんと謎の2階建て。洗い場と浴槽(しかもかなり広い!)が上下の階にそれぞれあるという、訳のの分からない構造になっていました。お湯は温泉表示がないにもかかわらずかなりヌルっとしていて、不気味。地下水をそのまま使っているんでしょうか?

風呂を出て、近くのコンビニで晩飯を調達しようと思ったら、FJR氏から「奢るよ!」とのお言葉。数時間前に出会った見ず知らずの人になんて、とは思いましたが好意は素直に受け取っておくことにします。結局、今日の晩飯と明日の朝飯を奢ってもらいました。



網走湖から見る夕陽は絶景でした。美しい景色をバックに、カップに三瀬海岸で頂いた梅酒を注いで乾杯。

話を聞いてみると、FJR氏は神奈川県の郵便局員とのこと。郵政ネタやあれこれについて語りました。家が横須賀に近い、ということで軍事ネタを振ってみたところ、FJR氏が「そういえば今度横須賀に核兵器来るんでしょ?」と謎の発言。よく話を聞いてみると、どうやら核動力の空母を核兵器と勘違いしていた様子。いやいやそれ違うから。「核」がつけば全部同じ扱い、というのはちょっと酷いです。

ふと空を見上げると、星が輝きだしていました。自然と話題は星の話へ。そこで彼がつぶやいた言葉。

「ああ、そういえばニュースで言ってたけど冥王星が惑星じゃなくなったってよ。」

(゜Д゜)?

(゜Д゜)?

(゜Д゜)?

実は旅に出てからニュースにまったく触れていなかったので、世の中の動きをまったく知らなかったのです。その結果

(・・・いや冥王星が惑星っぽくないってかむしろ小惑星に近いことは知ってるけどなんで突然そんな話になるんだ、ってかこの前打ち上げたばかりのニューホライズンズの扱いはどうなるんだ、ってかなんでこの時期に?急すぎない?)

という思いが頭がグルグル状態に。とりあえず、明日の朝一で新聞を買うことに決定。

今日走った379.7kmは、全旅程の中で最長距離となりました。