7月の中旬になって、梅雨前線が日本海へと北上し、伊勢市はこの3連休共にカンカン照りの真夏日となった。 昼前になると外気の温度が30度を越え、風が殆ど無いので炎天下では10分と身体がもたない。 高校野球の球児たちの炎天下での元気いっぱいのプレーを思うと、つくづくと後期高齢者になった我が身の衰えを感受せずにはいられない。
郊外に出ようにも、1週間程前に故障した車の修理が遅れているので、もっぱら近くへの外出は徒歩と自転車で、少し遠くの量販店などへの買い物はバスとタクシーの利用である。 伊勢市から初めて戴いた「お出かけ乗車券」( 100円券の40枚綴り )があるので、大変助かっているし、脱自家用車の生活は不便であるが、健康の為にはこの方が良いかも知れない。
加齢を除けば、昭和30年代の生活にフィードバックしたような感じである。
連休の最終日となった7月17日は、酷暑の中をバスで五十鈴川に出向く事にした。 河川の氾濫後に行くのは、見に行っただけの日も含めて4度目である。
幸い自宅が宇治山田駅まで徒歩3分程度の至近距離にあり、外宮から内宮へと向かうメイン道路の「御幸道路」が、我が家の真ん前を走っているので、自宅先の2つのバス停 ( 岩渕と前田古市口 ) へも100m程度の距離である。
この日は、最小限の携行荷物をウェスト・ホルダーバックに入れて、宇治山田駅前に行き、8時29分発の「宿浦」行のバスに乗った。 五十鈴公園最寄りの「浦田町」のバス停までは、このバスが一番早く便利である。 片道の運賃は330円なので、「お出かけ乗車券」3枚と30円を支払った。 始発駅からのバスの乗客は3人だけで、2人の若者達は「皇学館大学前」で下車をしたので、後は路線途中のバス停に全く人影は無く、信号ストップだけで、冷房の効いた車内は貸し切りの直行便となった。
所要時間は休日で道路の混雑も無く、約15分で着いた。 バス停の時刻表よりも5分以上早く着いたと思う。 このバスは乗客がカラのままで、伊勢道路へと走って行った。
浦田橋を渡りかけ、橋上から川下を眺めると、少しだけ川原が中州状に見え、増水した水が引き始めていた。 橋を渡り、五十鈴公園横の右岸の土手の道路を100mほど歩き、河川敷の市営駐車場のスペ-スに降りて「御側橋」手前の堰堤まで行き、地均しされ埋高くなった川原に降りた。
最初に堰堤下の水溜りの流木の集積場を見回ったが、目ぼしいものは無く、御側橋の真下の日影まで川原を歩き回った。 この川原では、どうにかミニサイズの砂岩礫の「三稜石」を1個だけ拾っただけで、「神足石」は皆無であった。
だだっ広い炎天下の川原での採集なので、照り返しの眩しさと共に、集中力が緩慢になるのはやむおえないにしても、前回のようには見つからなかった。
右岸の土手上の道路に戻り「御側橋」を渡って、初回に収穫のあったすぐ川下の川原に降りた。 照り返しの眩しい中、汗の吹き出し始めた身体に鞭打って川原の末端まで歩き、この間に周囲の夥しい堆積礫を見落とさないように「神足石」と「三稜石」の転石に目を凝らした。 形状の良い風食面のよく判る「三稜石」礫は全く無かったが、「神足石」は間もなくこぶし大の緑色岩を1個見つけ、さらにミニサイズのきれいなハート形の緑色岩の小礫と、ミニサイズの典型的な足形の形状をした輝緑凝灰岩の小礫を見つけ、全部で3個採集し得た。
この間の川原での採集に消費した時間は、約30分であった。
帰りは、昼の買い物をすべく、楠部町の「イオン伊勢店」まで、1.5kmほどの道のりを汗だくになりながら歩き、ひと息ついてから買い物を済ませた。
帰路は、待つこと約5分で、「イオン伊勢店」発10時9分の「大倉うぐいす台」( 松尾観音経由 )行のバスに乗ったが、このバスも乗客は小生1人だけであり、途中停車は「伊勢病院前」だけで、乗車客は誰もいないままにスタートし、往路と同様に最速の直行便となり、「前田古市口」のバス停までの所要時間は10分ほどで、実に快適な乗車であった。
バス料金は210円で、「お出かけ乗車券」2枚と10円硬貨1枚だけを支払い、往復運賃の出費は現金40円だけの交通費で済んだ。
自宅には午前10時半過ぎに戻り、予定していた午前11時 ~ 12時を大幅に早まった次第であった。
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