EV143『三つ実の郵便配達日記』

EV143"幸せってなんだっけ"
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『16:00 デート中。バザールのある倉庫街へお買い物です』

2009-05-09 16:00:57 | ゲーム

(◆絵をクリックすると原寸大に拡大しますよ)


 午後16時。
 夕闇へと変わろうとする空が私の灰色の髪を橙色に染めます。

 藩国西部倉庫街。この場所は通称バザールとも言われている通り、倉庫が並ぶ脇で屋根のある狭い通りの両側に商店や職人の工房が並ぶ百貨市場になっています。

 まだ喧騒華やぐバザールは並ぶNWの古今東西の品物も数多く(もっとも、生鮮食品の類はとうに売り切れているのだけれども――)この藩国が流通の都だという事を表している様です。

「あ、『牛にゅーわーるど』の牛乳や試作新製品も並んでるよ?」
「くす、本当」

 先ほど生産者自ら手に掛けた品物を運び、手渡し、飲んでもらったものが、またココに存在するのは不思議な気分でした。
 物流そのものが生きていて、品物が自分の意志で移動したかのよう。

 今日の配達内容と、郵便を受け渡し、引き取った人々の笑顔を思い出して、
 皆の笑顔を思うと自然に笑みがこぼれます。

 きっとこの逞しさがこの国の有り方なのでしょう。

「もっと、見て回ろう? もっともどれだけ見ても見たり無いような気がするのだけれども」
「そ、それじゃぁ、次のお店にいきますね……」

 砂漠地方独特のインテリアや装飾品、珍しい物の方が多く並んでいるのだけれども、
 買っているのはパンや林檎、乳製品とかで、一応デートなのに生活感あふれる中身でちょっと申し訳ないかな……。

 ――暖かい空気が流れ顔に当たる。もう少しすれば寒暖の激しい砂漠は空気も冷たくなるだろう。でも、この手のひらに返るぬくもりがある限り、この心が冷たくなる事は無い。

 改めて隣を見据え、彼の手のひらを強く握る。今、この人に笑顔を届けるために私は笑顔を浮かべる。
 気が付くと陽はだいぶ沈み、空気も冷たくなって来ている。

 私は、暖かい気持ちを胸一杯に吸い込んだ。
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