音楽という食物

ジャズ系を中心に好きな音楽について

Chick Corea,Eddie Gomez,Paul Motian/Further Explorations

2011-07-23 00:29:06 | ジャズ



やはりここはPaul Motianというのが最大の関心です。
ピアノトリオでMotian入りっていうのも近年は聴いてません。

Chickはといえばコンスタントに作品を出して楽しませてくれていますが、
音の重さは年々薄れて「こそばゆい」感が前面に出がちなのがどうにも気になっているところ。

いつも思うのですが、Chickって相当癖のあるプレイスタイルだと思うのですが、なんでこんなに人気があるのでしょうか。自分は大好きなので冷静な判断が出来ないのですが、KeithやHerbie,Mehldauらと違って純粋なフォロワーは未だに居ないと思っています。今回もそんなことを思いました。


1-1のイントロ、Motianがオーソドックスなスタイルで叩いて客席が盛り上がります。こっちも同じ同じ。思いっきり懐かしい感じがします。Peri's Scopeはひねらず、楽しく演奏されます。1-2,1-4あたりはGomezもわかりやすく頑張るので例のトリオを彷彿とさせますが、その分Chickのピアノはエグさが際立つ。こそばいし、重心の高い和声。

1-3のイントロあたりは個人的に大好物でこの色彩に会えるだけで満足してしまいます。Piano Improvisationsの音とそう変わっていない。この世界観を長い時間自分だけが宝のように持ち続けられていることに感動する。

1-7,2-1,2-9はビバップらしさや疾走感が良いアクセント。2-3のタンゴはEvansらしさ皆無で笑ってしまう。こういうのはChickらしいなぁ。

1-5はEvansの未発表曲とかなんとかですが、それはさておき良い出来です。料理の仕方が良いのか、Chickに合っているのか、彼のオリジナルの様です。

1-8の繊細さは普段は聴かれないもの。ピアノから生まれる音楽であって、編成はジャズですというだけ。

1-9のChickオリジナルはEvansの曲の特徴を掴んでいるものなのか、非常に秀逸。名を冠したタイトルからしてロマンチックなテイクかと思いきやそんなに甘いものではない。それがまた嬉しかったり。


EvansのメジャーなスタンダードではいわゆるBill Evans Trioを思わせるプレイで叩いているMotianにまんまとやられてしまうのですが、これだけでは正直楽しみ切れない内容だったと思います。変に音が近い時があり、しかし当然Evansトリオにはならないわけですから。

こうやって並べられてさらに面白いと感じたのは1-3,1-5,1-6,1-8,1-9,2-2,2-5あたりで、Motianにあやかった様な自由な音世界が広がります。とは言ってもまだまだこそばゆく弾き過ぎ感ありのChickではありますが、変わらず独創的な音選びで際どいところを駆け抜けて行きます。


この作品はメンツと選曲のバランスが良く、Chick Coreaトリオの中では好きな部類のものになりました。聴き終えてみると案外Evansとは直接関係のない様な部分が作品の芯として残っていて、そこも好感度高いです。




これはリハの模様とのこと。よく聞き取れないのですが和やかな会話が楽しいです。ChickのHumpty Dumptyを「君の?」なんて聞いているMotian、基本的に普段の交流はないですよね。新鮮なセッションだったのだろうと勝手に想像してしまいます。




Chick Corea.Eddie Gomez.Paul Motian/Further Explorations
●●●●● ●●●●○

DISC1
01.Peri's Scope
02.Gloria's Step
03.They Say That Falling In Love Is Wonderful
04.Alice in Wonderland
05.Song No.1
06.Diane
07.Off the Cuff
08.Laurie
09.Bill Evans
10.Little Rootie Tootie

DISC2
01.Hot House
02.Mode VI
03.Another Tango
04.Turn Out the Stars
05.Rhapsody
06.Very Early
07.But Beautiful Part1
08.But Beautiful Part2
09.Puccini's Walk


Chick Corea-piano
Eddie Gomez-bass
Paul Motian-drums



2010年録音





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6 コメント

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モチアン最高!! (kumac)
2011-07-24 07:42:38
 初めまして、Google検索からやって参りました。モチアンのドラミング最高ですね。音質もいいし。一番最初にこの作品で気に入ったところです。もう80歳なんですね。驚きえす。トラバさせてくださいね。
モチアン (ki-ma)
2011-07-24 12:55:33
こんにちは。kumac様。
結構コメントやり取り歴長いんですけどねぇ、、、。絵柄変えてしまうのがいけないかな。
本作はやっぱりモチアンが叩いているのが新鮮ですね。それもピアノトリオで。全体的に皆荒いですがそこがよさの様な気もしています。
ではトラックバックさせていただきます。
Unknown (kumac)
2011-07-24 16:08:10
 ki-ma様、初めましてではありませんでしたね。失礼しました (_ _ )/ハンセイ。曲は、即興演奏のための素材って感じですかね。曲の解釈がどうのこうのってこともあるかもしれませんが、純粋に三者のインタープレイを楽しむって感じの作品と思って聴いてました。ではまた・・・
いやいや、、、、 (ki-ma)
2011-08-18 21:17:59
kumac様
自分もたまにどこにお邪魔してるのかわからなくなります。名前を間違えたりする日も近いと思っています(笑)。またよろしくおねがいします。
TBさせていただきます (910)
2011-08-19 07:44:57
最初エヴァンス風のサウンドでいくのかな、と思ったら、全部聴き終わって、やはりチックはチックだった、と思いました。

それにしても、エヴァンスゆかりの曲を多く取り上げるのは、最近の彼にしては珍しいと思うので、それはそれで、何度も聴き返すことになるんだろうなあ、と思います。
控えめドラマー (ki-ma)
2011-08-19 18:53:40
910様
コメントありがとうございます。
初めが一番エヴァンスでしたね(笑)。
それにとらわれず自由に展開する様が感じられて良かったです。チックはドラマーが控えめのほうが良いと思っているのでそこもお気に入りポイントとなりました。

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