カミノアナログ

POGに命を削る日々を綴る「紙の穴」ブログ編。ドラフト終了までは日当たりアクセス100以下に抑えたいんで、ご協力よろ。

藤沢和雄厩舎研究

2005-04-12 | pog-stable
2004年JRA全国リーディング 1位の美浦・藤沢和雄厩舎はダービールールのPOGではどうなのか。1997~2001年生世代(5世代)をダービーまでの期間でそれぞれ集計した。

全体成績 >
  通算 75-50-25-109/259  勝率 29% 連対率 48% 複勝率 58%
  期間内重賞 6-11-4-28/49  勝率 12% 連対率 35% 複勝率 43%
  1世代当り 22頭登録  13.4頭出走  9.2頭勝馬  1頭当平均 3.9走
  期間内出走率 61%  期間内勝馬率 69%  期間内出走占有率 16%
  1頭当平均 2242万円獲得  平均勝利距離 1728m
牡馬のみ >
  1世代当り 14.2頭登録  9頭出走  6.2頭勝馬  1頭当平均 3.9走
  期間内出走率 63%  期間内勝馬率 69%
  1頭当平均 2128万円獲得  平均勝利距離 1792m
牝馬のみ >
  1世代当り 7.8頭登録  4.4頭出走  3頭勝馬  1頭当平均 3.9走
  期間内出走率 56%  期間内勝馬率 68%
  1頭当平均 2475万円獲得  平均勝利距離 1592m
世代ごとの期間内最高賞金獲得馬 >
  2001年産:ダンスインザムード 2000年産:ゼンノロブロイ
  1999年産:シンボリクリスエス 1998年産:プレジオ
  1997年産:スイートオーキッド
特徴 > 出走率が非常に低い(とくに牝馬。登録率も低い)、非常に数を使わない、牝馬は得意、長距離志向、非常に晩成志向

ナンバーワン厩舎だからか、ほとんどイメージどおりの数字が出た。
期間内出走占有率16%とは、この5世代の馬が期間内に走った259レースを、引退まで(現役馬については先週まで)のあいだに走った1608レースで割ったパーセンテージ。期間内の出走がどのていどを占めるかを表す(ぶっちゃけ「早熟率」だ)。藤沢厩舎にとってダービーまでの期間は出走回数にして全体の6分の1以下にすぎないということで、これはもちろん日本一低い。未出走のまま5歳まで現役生活をひっぱる横暴は、藤沢厩舎だけに許される行為なのだ。
さらに期間内出走率61%=期間内未出走率39%、つまりまったく出走してこない、POG的ハズレ馬が4割もいる(登録してくるのも遅く、登録されないまま期間終了したりするばあいもあるので、実質は4割以上と言っていい)。

しかし出走にこぎつければ、平均でたった4走しかしないのに、平均2000万円以上獲得できるという。いかにすぐれた馬を効率的に回しているかがわかるだろう。
この特徴は、じつは牝馬で極端に出ている。レディブロンドを思い出せばわかるが、出走してくるのは登録牝馬の半分強。しかし勝馬率や平均獲得額は牡馬と変わらない。牝馬の獲得額はふつう牡馬より落ちる(世代全体でその差は1頭当り200万円、リーディング上位厩舎では470万円)。つまり藤沢厩舎は牝馬が得意なんである。念のため書くと、ダンスインザムードの世代を除いてもこの数字はほとんど変わらない。

そして長距離志向。
ダービー・菊花賞・天皇賞春に未勝利、「本質的にマイラー」発言、タイキシャトルなどのイメージから、藤沢厩舎は長距離志向と思われていないようだが、そんなことはない。むしろ素質馬を2歳短距離戦で使うのは避ける傾向にあり、リーディング上位厩舎ではもっとも長距離志向だ(藤沢以上に長距離志向なのは昨年25位の伊藤雄二厩舎くらい)。

教訓。

・ 藤沢馬が出走するかは運次第。登録されても4割が期間内未出走
・ 出走さえすればかなりの確率で稼げるが、真価はやはり期間後
・ 出走率はさらに低くなるものの、藤沢牝馬は意外に稼ぐ。あてにせず狙い打て
・ 藤沢馬は長距離で強い

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