三無主義

 ~ディスパレートな日々~   耶馬英彦

映画「バーフバリ 王の凱旋」

2018年06月17日 | 映画・舞台・コンサート

 映画「バーフバリ 王の凱旋」を観た。
 http://baahubali-movie.com/

 インド映画を観るのは多分初めてである。歌や踊りがあると聞いていて、場面の途中で何の脈絡もなくいきなり歌や踊りのシーンが出て来るのかと勝手に思って敬遠していたのだ。
 しかし実際に観てみるとそれほど違和感はない。というよりも、歌と踊りのシーンが楽しくてしょうがない。日本女性がやると痛々しさを感じてしまう鼻飾りも、インドの女性はよく似合ってとても美しい。女性たちが皆、微妙にふくよかなところもある意味ツボである。
 物語は極めて権威主義のファンタジーだが、王様が主人公だから権威主義の世界観は当たり前だ。その後ろ楯は現代でもお馴染みの軍事力である。戦いで多くのその他大勢の人々が死んでいくが、あまり気にすることもなく物語は進んでいく。権力の中枢での権謀術数や王国同士の力関係などが絡み合い、プロットは幾何学的に組み立てられている。
 古い価値観と新しい価値観の相克の場面もあり、誰もが古い権威主義を振りかざす中で王女の主張が非常に論理的で明快で、封建主義に新風を吹き込むような爽快感がある。とても気持ちのいい作品で、インド映画を見直した。


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